海洋空間ベリーズ旅行記



第4日
2013年8月28日(水) 「マナティーウォッチングとアイランドバーベキュー」
     2013.9.8 公開


相変わらず夜中に何度か目覚め、4時頃から大体起きていた。
夜中にが降ったようだ。
朝食前に、散歩がてら昨夜火災現場を見にいってみたら、
やはりラモンズヴィレッジがかなりの範囲に渡って焼けていた。

すっかり焼けてしまっていた
すっかり焼けてしまっていたラモンズヴィレッジ

まだ倉庫のような場所では炎が上がっている。
どうやら焼けたのは道路側にあるレストランなどのスペースが中心だったようで、
奥の方にある客室は無事だったように見える。
後で聞いたら、死傷者などはなかった模様で、よかった。
昨日ダイヴィングで一緒だったイタリア人の1人が宿の前で忙しなく誰かと携帯電話で話していた。
電話中だったのでアイコンタクトのみだったが、どうやらここに泊まっていて焼け出されたようだ…。

7時ホテルレストラン朝食
今日はコンティネンタルブレックファストシナモントーストフルーツ)に、パンケーキをオプションでつけた。

コンティネンタルブレックファストにパンケーキ
コンティネンタルブレックファストにパンケーキをつけた

この晩から河岸を移るので、荷物をまとめて8時チェックアウト
トランク等の大きな荷物はスタッフの巨体兄ちゃんが徒歩で空港まで持っていってくれた。
少し時間があったので、ホテル中庭で少し寛ぐ。
妻がハチドリを発見、私も観察はできたが、写真は残念ながら撮れんかった。

ベリーズシティへと向かう
この小型機でベリーズシティへ向かう

8時30分マヤアイランド機でサンペドロ空港を飛び立ち、ベリーズシティムニシパル空港へと向かう。
機長の隣の助手席のようなところに巨体のカリビアンが座り、なかなか面白い図であった。

パイロットの隣の席にも客
パイロットの隣に大きなカリビアン兄ちゃんが

シティ空港では日本人ガイドのAさんが出迎えてくれ、そこから車で移動。
この日はボートで海に出て、マナティーウォッチングというアクティヴィティを体験することになっているのだが、
その前にまずは宿泊するプリンセスホテルに行って、チェックイン、大きな荷物を置いてくる。
このホテルにはベリーズで1つしかないという映画館が併設されており、またカジノもある。
島のホテルとは雰囲気をまったく異にする大型宿泊施設
(といっても日本や西欧諸国のそれらとはもちろん一線を画すが)。

プリンセスホテル正面
大型ホテル、プリンセスホテルの正面

広々としたロビー
ロビーも大きい

併設されている映画館
映画館では「モンスターズ・ユニバーシティ」も上映していた

プリンセスホテルを出て、今度はマナティーウォッチングのボート出発点である、
市内に流れる川の船着き場へと送り届けてもらう。
ボートのキャプテンマナティーウォッチングのガイドは、Aさんの夫であるエルヴィス
アシスタントとして彼の従弟のテルヴィスがつく。

発着場でボートに乗り込む
ボートの発着場 奥がエルヴィスで手前がテルヴィス

エルヴィスダイヴィングインストラクターで(PADIのマスターインストラクターという高位資格を持っているらしい)、
フィッシングガイドでもあるという海の男だ。
また道々聞くところによると、彼はダイヴィングをしに北米南米を始めとする各国を旅したことがあり、
アメリカコロラド州にも滞在していたことがあるという、世界を股にかける男でもあるようだ。

岸辺で見送るAさんと別れ、ボートが出航
ホールオーヴァークリークという運河をゆっくり下っていく。

運河を下っていく
運河を下っていく

ベリーズシティはこの運河によって南北に分けられているとのこと。
また、ここにはスウィングブリッジという今では珍しくなったタイプの橋が架かっており、
その下をくぐる時には頭をぶつけないように皆で身をかがめる。
松江城お堀巡りを思い出したよ。

スウィングブリッジをくぐる
スウィングブリッジの下をくぐる

ウォータータクシーの発着場の脇も通り過ぎていく。
湿地に溢れたベリーズは全体的にとても海抜が低い国土を持つということだ。

ベリーズシティのウォータータクシー発着場を通り過ぎる
ウォータータクシー乗り場も通り過ぎる

さあ、海に出てマナティー探し。
Aさんに教えてもらったところ、マナティー探しのコツは3つあるそうで、すなわち、呼吸のために鼻を出す姿を探す、
団扇状の尾を水面上に出すところを探す、そして餌である草や根が流れてくるのを探すこと。
いずれにせよ、サヴァンナサファリダイヴィングマクロ探し同様、
こうしたものはその道のプロに敵うはずはないので、我々は大人しく景色を眺めておくとして、
ウォッチは歴戦のキャプテンたちに任せる。

マナティー探しはキャプテンに任せる
マナティー探しはキャプテンに任せて景色を楽しむ

マナティーを見つける前に、イルカが数頭泳いでいるのを、2人は発見した。
5頭前後いただろうか、彼らはボートとの距離をグングン詰め始め、
明らかに我々を意識し、まるでボートと戯れるかのようにずっと並走している。

ボートの近くで戯れている
こんなに近くで戯れている

イルカのランデブー
イルカのランデブー

ボートと並走するイルカたち
ボートと並走するイルカたち

素晴らしいひと時だ。
後で、別の群れも現れた。

グンカンドリの群れ
マングローヴの島から飛び出してきたグンカンドリの群れ

木の上で休むグンカンドリ
こちらは枝の上で休むグンカンドリ

かれこれ1時間ほどは経っただろうか、目を凝らしてマナティーを探すもののなかなかその姿を捉えられず、
ちょっとだけ焦り始めてきたかな、という頃、マングローヴ沿いの浅瀬の方へと場所を移す。
砂地の底には海草が生えており、こうしたところが餌場となっているのだろう。

このあたりがマナティーの餌場なのか
いかにもマナティーが棲んでいそうなロケーション

そしてついにエルヴィスマナティーを発見した。
まるでゾウの鼻の先のような、そんな鼻面を水面に出して呼吸をするマナティーを、順に全部で3頭

ついに見つかったマナティー
ついに見つかったマナティー 水面に鼻を出して呼吸している

水の中に隠れている体もゾウのように大きく、丸々と太っている。
このうちの1頭は妊娠中であるということだ。
よくそんなことまで分かるなあ。
そしていつもその道のプロには驚かされるが、この時も私たちがいくら眼力を込めて見つめても
まったくどこにいるか分からないマナティーエルヴィスにはしっかり見えているみたいで、
「ほらそこ、ボートから10m、もうすぐ顔を出す、出す、出す、ほら出した」と的確に実況してくれた。
これまた素晴らしいひと時であった。

マングローヴに囲まれた水路
マングローヴに囲まれた水路などを通りながら移動

マナティーウォッチングを終え、マングローヴの林に囲まれた水路なんかを通りながら、
着いたのはゴフズキーという小島。

ゴフズキー
ゴフズキーという小島へとやってきた

珊瑚礁の海をスノーケリング
まずは珊瑚礁の海をスノーケリング

スタッフが昼食の準備等をしている間に、私たちはまずスノーケリングを楽しむ。
あそこを泳いで回るといい、と言われた場所がよく分からなかったため、
結果的に陸に近い極浅の珊瑚礁に体を当てて多少怪我をしてしまったりしたけど、
美しい海と生き物たちは充分見ることができた。
バラクーダもいた。

小魚の群れ
小魚の群れ

大小のヒラメorカレイ
妻が見つけた大小のヒラメorカレイ

サヨリもいた
サヨリもいた

バーベキューが始まった
アイランドバーベキューの始まり

1時間半ほど海で漂ってしまったと思うが、とっくに準備も整い、いざアイランドバーベキュー開始。
シンプルな焼き台で串差しの肉等をシンプルに焼く。
ビーフポーク、そしてアルミホイルで包んだチキン

極めて原始的なバーベキュー
原始的なバーベキューだ

チキン
アルミホイルの中にはチキン

パイナップルとアヴォカドサラダも
パイナップルとアヴォカドサラダもあった

私たちはそんなにたくさん食べられないので余ってしまったけれども、どれも実に美味かった。
余った分は島の管理人? ぽい謎のおっちゃんに弁当としてあげていた。

出迎えに来た謎のおっちゃん
これが謎のおっちゃんだ

ランチ中、エルヴィスに聞いたが、ベリーズにいる日本人はわずか15人(世帯)なのに比べ、
中国人2万人もいるらしい。
全人口の1%近くにもなる。
確かに町にも、漢字表記があって、中国人が経営しています、と銘打ってある店があった。
そしてエルヴィスはまた、rudeという単語を使って中国人を表し、好きではないと言っていた。
やっぱり世界中でそう思われているんだなあ。

そして昼飯を食べた後、雑談をしている時に、ある意味、この旅行中で最も私が驚いた出来事が発生した。
エルヴィスは例えばkodachi=小太刀、などというとてもマニアックな日本語とその意味を知っていて、な
んでだよという話から、俺は武器とかが大好きなんだと。
それから、「を撃ったことがあるか?」と訊いてきた。
海外リゾートで、観光客向けの射撃場で撃ったことはあるが、
あれは火薬の量を減らしたあくまで観光用のものなので、本物の銃は撃ったことがない、と答えたら、
次の瞬間、彼のポケットから拳銃が出てきた!

エルヴィスのポケットから出てきた拳銃
エルヴィスのポケットから出てきた拳銃

その時の私の鳩が豆鉄砲喰らった顔ときたら、おそらくマンガみたいになっていたはずだ。
グロック17
名前は知っているぞ。
そして、ちょっとこっちに来い、と波打ち際まで一緒に歩いていき、何と射撃時のスタンス指導が始まった!
撃たせてくれるのか!
姿勢と握り方の指導後、10mほど先にある岩を狙って計4発も撃たせてもらったが、1発も当たらなかった。

着弾の瞬間
バッチリ海に着弾した瞬間が捉えられている

本物はやっぱり反動が大きい。
発射後、どうしても手が上方へ少し持っていかれる。
また、音がこれほど大きいとは思わなかった。
しばらくの間、耳がキーンとした。
いやあ、日本では絶対にできない貴重な経験をさせてもらった、ありがとう。

16時前ゴフズキーを出発し、ホテルを目指して帰る。
1時間弱プリンセスホテルの桟橋に到着。

海側から見たホテルプリンセス
海側から見たホテルプリンセス

ここで、予定外に日本人ガイドのAさんが待ち受けており、何かと思ったら、
何と私がずっと食べたいなあ、と所望していたギブナット食用ネズミ)を買ってきてくれていた。
ちゃんとライス&ビーンズとセットの弁当になっている。
ここにも飾りのないホスピタリティを感じた。
ありがとうございます!

部屋に戻り、シャワーを浴びてスノーケリングギアを洗浄する。
あろうことか、ふくらはぎの辺りに日焼け止めを塗るのを怠ってしまったため、焼け過ぎて赤くなっており、痛い。
背中には塗ったのだが…。

部屋からの眺め
部屋からの眺め 昨晩の雨の影響もあるのか、岸の近くは水が濁って見える

少しだけホテル内をうろついてみるが、カジノが併設されているということもあり、
なかなか客層が平和的ではないような感じもする。
ホテル周辺にもどうやらあまり見るものはないらしいので、大人しくしておくか。

ギブナット弁当とガーデンサラダ
ギブナット弁当とガーデンサラダで夕飯

ルームサーヴィスガーデンサラダだけ頼んで、Aさんが買ってきてくれたギブナット弁当で夕飯とする。
味付けのインパクトが強いのであまり肉本来の風味は分からないのだが、
なんだかポークチキンの間のような感じだ。

豚の皮そっくり
皮は見た目も豚のよう

ゼラチン質の皮などはまさにのよう。
小骨が多いところなどは、ペルーで食べたクイとも似ている。

強い雨が降り出した
強い雨が降ってきた

夜になって土砂降りが降り始めた。
21時より前にはベッドへ入った。




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