海洋空間マレーシア旅行記



第2日
2004年8月14日(土)
     2004.10.16 公開

7:30起床、かなり眠い。
8時過ぎ、カフェ・レストランで朝食ビュッフェをとるが、
その途中にものすごいスコールが降る。
さすが熱帯だ。

ホテルのブレックファスト・ビュッフェ
こうして朝食をとっている最中、
突然スコールが降り出した

しかし天気があまりよくないので、気温も低め。
集合時刻の9時にロビーへ行く。
この日はバスで
キナバル公園などを回るツアーに出掛けることになっているのだ。

世界遺産にも定められているキナバル公園へはたっぷり2時間ほどの行程、
途中バスはサーヴィス・エリアのようなところで小休止をとる。
といっても街道の脇に並んだ素朴なお土産物屋群があるだけ。
東南アジアといえばコレ、大きなドリアンなどの果物や、
セパタクロー用の竹で編んだボールなどが売られており、
また犬やニワトリがうろうろしていた。

道中寄ったサーヴィス・エリア然とした店先
道中立ち寄ったサーヴィス・エリア?のような店先


11時頃、バスはキナバル公園のヴィジター・センターに到着。
ものすごく寒い

キナバル公園のヴィジター・センター前
キナバル公園のヴィジター・センター前 すごく寒かった


ここの標高は1500メートルほどだそうで、
天気も曇っているので空気も冷たいし陽射しもない。
気温は多分20℃なかったんじゃないかな。
ガイドさんの先導で建物内に入り、簡単に展示物の説明などを受ける。
その後、ジャングル・トレッキングと称された山歩きのイヴェント。
しかし行ってみるとそれは、“ジャングル・トレッキング”とは名ばかりの、
単なる森林の中の遊歩道散策であった。
まあ確かに中高年層のお客さんも多いパッケージ・ツアーで
そんなにキツいトレッキングをするわけはないか。
ただ群生している植物はやっぱり見たこともないものがほとんどで、
それは結構すごかった。
サルスベリサルノコシカケ、巨大なゼンマイのような草に、
赤や青の色鮮やかなベリー類などなど。

“ジャングル・トレッキング”の様子
“ジャングル・トレッキング”の1コマ

ゼンマイのような植物
ゼンマイのような巨大な植物


ちなみにここキナバル公園キナバル山があることで有名である。
キナバル山東南アジア最高峰の山で、
高さは4095メートル、もちろん富士山よりも高い。
この日はあいにくの悪天候につき、
キナバル山はずっと雲に覆われていてその姿を拝むことはできず残念。

時刻はお昼時、バスで数分走ったところにある中華レストラン
「仙園 Fairy Garden Resort」でランチ。
ツアー客それぞれが8人ほどの塊に分かれ、円卓で料理を囲む。
まさしく中華料理、白身魚の甘酢焼飯肉の炒め物豆腐のうま煮
チンゲンサイ炒めスープなどなど、品数は多いが味はそれなり。

円卓でチャイニーズ・ランチ
円卓を囲んでチャイニーズ・ランチ

ちなみにこれはマレーシアに限ったことではなく
東南アジア一帯に言えることかも知れないが、
料理のみならずいろいろなフィールドで中国文化の影響は色濃く表れている。
そもそも中国系の住民も多いし、街の看板には漢字があふれている。
他にも考察していけば、生活習慣や娯楽など、
中国に源流を持つ文化風俗は多いことだろう。

昼食後再びバスにて移動、次なる目的地はポーリン温泉
ポーリン温泉とは、第二次大戦中に駐留していた旧日本軍が源泉を発見、
開発した野外浴場施設である。
キナバル公園からの距離はかなり遠いらしく、道中結構な時間居眠りする。

途中民家の庭のようなところでバスが一旦停車、
トイレ休憩かなと思っていたらそうではなく、
ラフレシア(東南アジアで見られる世界最大の花、らしい)
が開花しているようなので寄ってみた、とのこと。

“ラフレシア開花”を示す看板…
このように“ラフレシア開花”を示す看板は立っていたが…

ラフレシアという花は始終咲いているわけではなく、
結構見られる機会は多くないらしい。
確かにツアーのガイドブックにも
「運良くラフレシアが開花していましたら、別料金にてご案内します」
という旨書いてあった。
お、では運良く咲いていたんだな、と我々は思い、
ニコニコしているその民家の主らしいオヤジに
一人アタマ20RM(約600円)ナリを支払い、
庭の奥の方へとズラズラと歩き入ったのである。

なんじゃ、こりゃあ
これで「開花してます」と宣言できるのであれば、
開花していない時期などないではないか、と誰もが思うみすぼらしい、
これは花か?多分花なんだろうなあ、花に見えなくもないなあ、
という物体が3つほど、畑のようなところに落ちている。
紛うことなき、これがラフレシアだって。

枯れているラフレシア
こんな具合にすっかり枯れていたラフレシア

すでに枯れてしまったもの、そしてこれから咲くらしいつぼみがあったようだが、
とにかく詐欺であった。

ポーリン温泉に着いてみると、かなり標高も下がってきたようで、
キナバル公園の信じ難い肌寒さとはうって変わった、
いかにも熱帯という蒸し暑さ

ポーリン温泉内へと入る玄関口
ポーリン温泉の敷地内へ入る玄関口に当たる建物

このスポットにおけるメイン・イヴェントは“キャノピー・ウォーク”、
樹上20メートルほどだろうか、そこに張られた
人一人がやっと通れるような細い吊り橋を渡るトレッキングである。
妻・ユカリンはいわゆる遊園地の絶叫マシーンなどが大好きで、
このたびの吊り橋歩きも非常に楽しみにしていたようだ。

まずは山道を15分ほど歩いて登っていっただろうか、あまりの湿気に皆汗だくだ。
そして吊り橋ポイントに辿り着いた。
一応安全性を鑑みて、一本の吊り橋に一度に乗れるのは6人までと制限されており、
順番を待ちながら渡っていく。
途中、我々と同年輩と思しき夫妻とお互いの写真を撮り合いながら。

“キャノピー・ウォーク”の様子
これが“キャノピー・ウォーク” かなりの高さ


正直に白状してしまうと、
恐らく渡る直前までは妻の3倍ほどは怖がっていたボクであったが、
いざ足を踏み出してしまうとまったくどうということはなく、
バランスも崩さず簡単に渡れるじゃないか。
下を覗き込んでも、おお、高いじゃないか、
でも落ちないから大丈夫だもんねと高笑い。
後ろの女の子たちは足がすくんで、
右手と右足を同時に踏み出しているではないか、フッフッフ。
ちなみに吊り橋は結構長く、しかも計3本が巡らされており、
すぐ終わってしまうんじゃないかという危惧は大外れ、
案外たっぷりと楽しむことができた。

キャノピー・ウォーク”の後、いざポーリン温泉に入る時間が用意されたが、
はっきり言ってガックリと期待外れ、湯船も小さくお世辞にもきれいとは言えない
しょぼい野外家族風呂のようなものがズラズラと並んでいるばかり、
また唯一興味を惹いた岩風呂のようなものも、
中身は温泉ではなく水、ただのプールだったので、
水着は持参していたもののご遠慮させていただいた。
ボクたちと同じグループの日本人客は半数ぐらいが入っていたのかな。
ジャングル地帯で虫を探したり、ブラブラして過ごす。

ポーリン温泉の遠景
遠くから眺めると一見楽しげなポーリン温泉

露天風呂のようだけど中身は冷水
露天岩風呂かと思いきや中身は水、単なるプール


これにてバスはホテルへの帰途に、
結構予定が押していたようで、ホテル着は19:20
雑務を済ませて夕食だ、腹減った。
今夜はビーチサイドにしてプールサイドに位置する、
ジャングル・テイスト溢れる屋外レストラン「ティピラウ」にて
ビュッフェ・バーベキュー。

「ティピラウ」でビュッフェ・バーベキュー
「ティピラウ」でビュッフェ・バーベキュー 大満足

目の前でシーフードを調理してくれるディッシュあり、
ネイティヴのヌードル類や、一通りの野菜料理ピザ
南国ならではの豊かなフルーツも品数たくさん、
昨晩とはまた違った趣の、ぜいたく感に満ちた夕食であった。
大満足。

レストラン内では民族音楽の生演奏も
レストラン内のガーデンでは民族音楽の生演奏も行われていた


一旦部屋に戻った後、ロビー・ラウンジに出向く。
昨日ディナーをとったレストラン「コースト」同様、
ここでも女性シンガーが演奏陣を従えて生歌を披露しており、それを聴きに。
酒は飲めないのでスターフルーツ・ジュースを飲む。

ロビー・ラウンジでも女性シンガーが歌う
ロビーラウンジでも女性シンガーの生歌が聴けた


部屋に帰る前にホテル内のショップに寄りいくつかのギフトを購入。
そういえば昨晩、ビーチでうたた寝をしていた際に刺された
虫刺されの痕がひどくなっている。
普段日本で蚊に刺されても
一日も経てばかゆみも痕もほとんど気にならないんだが、
この時はかゆみはしつこく残っているし、
その痕も赤紫色になって非常に目立つ状態。
さすが熱帯の蚊。

夜中オリンピック中継を見ていたらちょうど谷亮子の表彰式をやっていた。
おお、金メダル獲ったんだな。




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