一夜明け、未だ興奮冷めやらぬWBC決勝の余韻。
本当に映画のような、誰かがシナリオを書いていたとしても出来過ぎのような幕切れだった。
世界最高の選手2人の真剣勝負が最後の最後に待っているなんて、誰が想像し得ただろう?
不安を覚えるダルビッシュ有のリリーフは、嫌な予感の通りになってしまったが、カイル・シュワーバーに一発を浴びたことすら、最後の対決を演出する筋書きの一部だったか。
勝負を決した一球、大谷翔平がマイク・トラウトに投じた渾身のスライダーは、2009年の優勝を締め括ったダルビッシュのラストピッチとあまりにも酷似、ぴたりと重なって、感動は倍加された。
試合後のインタヴューでトラウトが、"He won round one."と言っているのがまた最高じゃないか。
WBCが抱える課題はまだまだたくさんあるが、第1回から観続けてきた一人として、世界における大会の価値が回を重ねるごとに増していることは肌で感じられ、今回が最高の注目を集めたことは間違いない。
3年後の次回も。 |