海洋空間車



MGFからアルファスポーツ156ワゴンへ〜乗り換えの道程


その7「いよいよ商談開始」   2004.5.16


1月後半の某日、ついに京都のショップにて購入しようという意志がほぼ固まり、
希望車種・グレードの見積もりを依頼した。
アルファ156スポーツワゴン、2.0JTS。
本国仕様ではさらに、IMPRESSION、PROGRESSION、DISTINCTIVEという
3つのグレードに分かれる。
違いは内装やホイール、オーディオなどの基本装備の内容で、
日本仕様として導入されているものはすべて最上位のDISTINCTIVEである。
ボクもDISTINCTIVEとした。
標準で16インチホイール、レザーシート、クルーズコントローラー、
オーディオコントローラー付きステアリングなどが装備されている。
色に関しては実は相当悩んだんだが、Blu Taorminaという、紺のメタリックを選択した。
フェイズ1.5までは日本仕様でも、“セイルブルー”として販売されていた色である。
なかなかきれいな色で、日本でも人気色だったはずだが、
なぜかフェイズ2へのモデルチェンジから日本仕様では選べなくなってしまった。
現行の正規仕様にはない、というその点も大きな決め手の一つになった。
レザーシートは日本にも導入されているナチュラル・カラー。
本国カタログによると、Cuoioという色らしい。
ちなみにレザーシートの色は本国仕様では他に、
レッド、グレー、ブルーなども選べる。

現行156左ハンドルの前席周り
現行156左ハンドルMT車の前席周りはこんな具合


あと、見積もり時にオプションとして依頼したのは、まずはスポーツパック。
これも確か日本仕様では標準で備わっていたものだという記憶があるが
(フェイズ2になってなくなった模様)、ローダウンスプリング、サイドスカート、
セルフレヴェライザーが一緒にパックされたスポーティーなオプションである。
2004年1月から日本でも発売されている
TI仕様に近いイメージを思い浮かべられると思う。
TIとの大きな差異としては、スポーツレザーシートやキセノン・ヘッドライトの有無、
タイヤ・サイズの違いといったところだろうか。
ゼヒモノ・オプションの残りは、電動サンルーフとBOSEサウンドシステム。
BOSEサウンドシステムの方はこれも日本仕様には標準装備のアレである。
サンルーフはフェイズ1の時はオプションとして
正規輸入車でも取り付けることができたみたいだが、
フェイズ1.5以降はカタログからその姿を消してしまっているらしい。
フェイズ2モノとしては、日本国内では
恐らくかなりレアな仕様となるんじゃないだろうか。
その他、価格との相談で購入を判断するオプションとして、
17インチアロイホイールおよびキセノン・ヘッドライトの見積もりを依頼した。

なお、見積もりと同時に現在乗っているMGFの下取りについても聞いてみたんだが、
相場だと30〜50万円ほどというトホホな概算回答をいただいた。
ある程度予想はしていたがやっぱり厳しいニャー。
万人向けではない、決してポピュラーではない車を選んで乗っているんだから、
そんなことは初めから分かってはいるんだけど、いざ現実に言われると、
「オレ間違いなくガンだよな、うんこれはガンに違いねえ、さあ遺書でも書くか」
と思いながらも、面と向かって医者にガン宣告されたら
やっぱり凹んでしまった、わ、ガンでねべが、
という光景に似ているかも知れない。
まあ今度買う車も正直、下取り価値はまったく期待はできんだろう。

余談だがこの京都のショップにお願いすることに決めたのには、
初来店後のケア、という要因も少なからず絡んでいる。
といっても何ら特別なことではないんだけど、
最初に行った神戸のショップと、3軒目に訪れた大手並行業者はともに、
「またこちらからご連絡します」とボクに対して言っていたのに、
1ヶ月以上経っても双方ともなしのつぶて。
単に忘れているのかこっちから催促するのを待っているのか、
それともまだ顧客にもなっていない人間に対する扱いが
そんな程度に過ぎないのかは分からないが、
当然そんな店は端っから購入対象として考慮するに値しない。
一方京都のショップは来店時の対応、その後の問い合わせに対する返答ともに
好感の持てるものだったし、安心を感じることができた。
やっぱり人対人だから。
そんな風に電話一本やメール一通をするかしないかで
何百万円の商談のチャンスを逃すこともままある、
っていう当たり前のことを当該2店舗の担当者は分かっとるんかなあ?

2月上旬、京都のショップより見積もり書がFAXで送られてきたが、
その価格を見て妻ともども「うぇっ!」と声を上げてしまった!
ユーロ‐円レートが最近芳しくないので、そこそこ値段はいきそうですわい、
ということは前もって聞いていたのだが、
その予備知識を以って予想していた額さえを結構な勢いで超えていたのだ!
はっきり言って正規輸入車の定価よりも大分高い。
前に“147より100万円は高くなる”と記したが、それどころではなかった。
確かに調べてみても、この時点での外為相場は、1ユーロ=135円前後。
つい2年程前までは100円ちょっとの水準を行き来していたようだから、
それから比べたらかなりの円安だ。
オレの人生ってなんでかいつもタイミング悪いんだな。
うーん、しかしこりゃ本当にちと困ったぞ、どないしよ…。

見積もりをもらった翌日の日曜日、京都に行く所用があったので、
その足でショップに寄ってみる。
やっぱし厳しいでんなあ、そうでんなあ、という会話を繰り返した後、
その他いろいろと雑談に興じる。
チラッと隣接している工場を見せてもらったりもした。
これ以上大幅なディスカウントは望めそうにないので、
あとはこうなったらオプションを削るしかないかな、という結論に達する。
思った以上に価格高騰に一役買っていたのがスポーツパック。
中でも、ニボマットのセルフレヴェライザーというサスペンションが
価格増のかなりの部分を占めているようで、
考えてみれば買ったとしても荷物をガンガン積んで「ワゴン」として使い倒そう、
なんて意図も可能性もまったくないので、
ニボマットに関しては割愛しても何ら問題ない。
ということでスポーツパックとしてのオーダーを止め、
納車時にスプリングだけ換装して少し車高を落とせばいいかな、とプラン変更。
決して見た目オンリーのモディファイ派ではないつもりなんだが、
ノーマルのあのホイールハウスのスカスカ感だけはチト改善しておきたい。
さらに17インチ・ホイールとキセノン・ヘッドライトに関してもゼヒモノではないので、
背に腹は代えられぬ、まあなくてもよしとするか。
ということで残したオプションはBOSEサウンドシステムとサンルーフ。
しかしそれでもたっかいことには間違いない!
うむむむむ…。




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