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「カリスマ(上)」「カリスマ(下)」 ★★★★★
新堂冬樹
徳間書店
2005.5.5 記 |
こんな書き方をするのも失礼な話であるとは重々承知しているが、新堂冬樹の新堂冬樹たる所以は最近多く手を出していらっしゃる恋愛モノや動物モノなんかでは決してなくて、この「カリスマ」や「血塗られた神話」、「鬼子」などといった類の作品にこそ表れている、と強く感じる。
絶対的にコッチ路線に専念すべきである。
ストーリーやトリック自体はそれほど突飛でも特異でもユニークでもないものだとは思うけれど、それをこれだけの筆力で描き切り、大河級の物語を一気に読ませてしまうパワーは本当にすごい。 それがどうしてアッチの路線に行くと…。 |
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