海洋空間バンコク随感録




 第22回 クラビへの旅   2006.2.16


クラビはタイの南部、マレー半島のインド洋側にあるビーチリゾート地。
クラビ空港ができたのはけっこう最近の事でまだまだ開発途上の観光地です。
2004年末に起きたインド洋大津波の被害も受けました。
大津波のちょうど1年前、2003年の年末年始休暇を利用して私はクラビへ行きました。

バンコクから約1時間20分のフライトでクラビの空港に到着。
私たちはクラビで一番栄えているアオナンビーチに面して立つホテルに宿泊しました。
アオナンビーチはあまりきれいではないので泳いでいる人はいません。
ほとんどの観光客はアオナンビーチからテールボートやスピードボートに乗って
周辺の島に渡ります。

アオナンビーチに並ぶテールボート
アオナンビーチに並んでいるテールボート

周辺には小さな島々が100以上あり、
テールボートを貸し切って「あの島へ行きたい」と言えば連れて行ってくれます。
クラビの特徴である奇岩がそそり立つ景観は自然が多く残っている証拠で、
海の透明度が高い。

奇岩
クラビにある奇岩の1つ

珊瑚礁や魚も多くシュノーケリングやダイビングが楽しめます。
毎日私たちはどこかの島へ渡ってシュノーケル三昧の日々を過ごしました。
時々、魚が体をつつくからチクッとして痛いけど、そんな魚もカワイイ。
水中カメラを持っていかなかったので後悔しました。

シュノーケルの1コマ
沖でシュノーケル

クラビから行く人気スポットと言えばピピ島
インド洋大津波で大きな被害を受けたピピ島の名を耳にした方は多いと思います。
ピピ島はピピ・ドン島とピピ・レ島からなり、
観光地やバンガローがあり栄えているのがピピ・ドン島、
レオナルド・ディカプリオ主演映画「ザ・ビーチ」のロケが行われた無人島がピピ・レ島。

映画「ザ・ビーチ」の舞台になったピピ・レ島
映画「ザ・ビーチ」の舞台になった無人島、ピピ・レ島

ピピ島と言えばプーケットとセットにされがちだけど、
実はクラビからピピ島までのほうが近い。
私がピピ島に行ったのが年末で気候もベストシーズンということあって、
ピピ島にはプーケットからの大勢の観光客が来ていました。
中でも日本人が多いので驚きました。
不思議な感じです。
実はクラビに来ている観光客はほとんどが欧米人でアジア人はあまりいません。
ピピ島行きのスピードボートには私たちとタイ人、インド人、
欧米人の20人位が同乗しました。
途中で乗務員がスイカを切ってくれたのでみんなで食べました。
そこでお国柄の違いを発見!
スイカの種を出すのは日本人だけで他の人は種ごと食べていた。
面白い!

島やビーチ以外の時間はアオナンにあるレンタルバイク屋で
2人乗り125ccのバイクを借りドライブ(ツーリング?)をしました。
アオナンから走って2〜3分もすると
椰子の木に囲まれた道を走りながら自然を満喫できて楽しい。
道路に象の大きなウ○コが落ちていたりします。
タイ文字が読めないから、
てっきり公園かと思ってタイ軍の基地に突入しそうになりました。
門に立つ軍人さんのような警備員のような人に怪しまれて初めて軍の基地と知り、
猛スピードで引き返しました。
危うく国際問題に発展するところだった。

そしてバイクの運転手はなぜか私である。
たしかに中型二輪免許を持っているけどタイでは意味がない、
それどころか国際免許もない、私は無免許なのに良いのだろうか…、良いわけがない。
そういえばサムイ島で乗ったジェットスキーのドライバーも私でした。
別に飛ばし屋でも走り屋でもないのに、気づけばいつも私が運転を代わっています。
旦那は後部座席でルパンが「フ〜ジ子ちゃ〜ん」って言う時みたいに
乗りたいとか言ってるけどただ単にキョロキョロしたいだけのようだ。
ズルイ!
まぁ、そういうわけでレンタルバイクはいろいろと発見ができるのでお勧めです。

それとタイのホテルはだいたいどこでも
12月31日〜1月1日にかけて宿泊するとガラディナーというものがついてきます。
ホテルの敷地内にステージを作り、そこでタイダンスのショーやライブ、
全員参加型のゲームを楽しみながらのディナービュッフェといったところでしょうか。

ガラディナー
ガラディナーの様子

私たちが泊まったホテルのガラディナーはっきり言ってつまらなかった。
生バンドのボーカル兼司会の女性は歌が下手くそなのにずーっと歌ってるし、
進行も下手。
スタッフが一番楽しんでいる感じがしてすごく安っぽい。
宿泊費に高いガラディナー代が含まれているので
みんな「とりあえず来た」という感じで特に盛り上がっていません。
隣のホテルから聞こえる生バンドの方がよっぽど上手だし盛り上がっている。
私たちも適当に引き上げてカウントダウンが行われるビーチを歩きました。
でもカウントダウンが行われるわけでもなく花火がヒュ〜ンドカ〜ン。
「え!? 新年明けた?」
そんな感じで少し拍子抜けでした。
そのあとでコームローイという灯篭を空に飛ばす慣習が行われ、
私たちもコームローイに祈りを込めて夜空に飛ばしました。
夜空にはコームローイがたくさん飛び幻想的で素晴らしかった。

コームローイ
灯篭を空に飛ばす伝統行事、コームローイ

災害後の現在のクラビはどうなったかという情報が入ってきません。
私にとってたくさん楽しい思い出が詰まったクラビ、
皮肉なことに復興のためにも足を運ぶ事が一番喜ばれるし協力にもなることだし、
在タイ中にもう一度行けるといいなと思います。






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