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「よもつひらさか」★★★★☆
今邑彩
集英社
2025.6.26 記 |
版元の紹介には"ホラー短編集"とあるが、人知を超えた何某かが介在しているのは、全12編中3篇ほど。
大方は、不思議なことなど何もないのだよ関口くん、と言わんばかりに、一見起こり得ないような事象を紐解いていけば、そこにあるのは人間の醜い悪意あるいは愚かな業だった…という構造になっている。
確かに、怖い。
どんより沼に沈み込むまでは求めないけれども、良くできた話に感心するとともに、背筋がぞっと冷える気持ちを少々味わいたい…等という時にはうってつけの傑作短編集。 |

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