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「約束の地」★★★★☆
樋口明雄
光文社
2009.2.15 記 |
力作。
環境破壊、野生生物の存続、それにまつわる政治的駆け引き、さらにはキャリア公務員の複雑な心裡に、子供社会のいじめなどに至るまで、たくさんの要素が詰め込まれている故に消化不良の印象もあって、完成度という点においては完璧ではないかもしれないが、読み応えはあるし、充分に意味のある問題提起を行っていると思う。
ただ、基本的にこの作者の文章は悪くはないと思うのだが、ところどころであまりに不自然な会話のやりとりがあったり、適切とは言い難い語彙の選択や文脈が散見されたりといったところが残念。 気分にむらがあるのかな? |
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