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「最後のトリック」★★★★☆
深水黎一郎
河出書房新社
2019.7.25 記 |
順番が前後して他作の後に読むことになったが、なるほど、これが深水黎一郎氏の原点か、といかにもデビュー作としてふさわしく思えて、独り深く納得。 正直、肝心要の大仕掛けは、"トリック"と呼べるものなのかどうか分からない飛び道具になってしまっているが、その実験的試行と、強引な力業任せの辻褄合わせには若干感服した。 案外、ミステリーの枠を装いつつも、本当に著者が言いたかったのは、生物の進化と能力について古瀬博士に高説打たせているくだりだったりして…などと思ったり。 |
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