「ファミコン必勝本」という雑誌に当時連載されていた時分からリアルタイムで読んでおり、そして単行本化された本書を読んで新たに感動した、若かりし頃の想い出の一冊。
中学生だったか高校生だったか、「ウィザードリィ」にどっぷりとはまり込んでいたあの頃の私にとっては虜になって然るべしのテーマ、そして内容。
ゲームを知っているものなら思わず昂ってしまうような仕掛けが随所に用意され、またそれでいてストーリーも至極真っ当に破綻なく盛り上がりどころを設けつつスムーズにスピーディに、非常にセンス溢れる流麗な文体によって進行する。
これをしたためた著者の年齢がとても若かった、ということにも大層驚いた記憶がある。 |