「
テロリストのパラソル
」★★★★☆
藤原伊織
講談社
2011.2.8 記
まさに王道、ハードボイルドの正統である。
渾身の大作ということなのか、ちょっと趣向を凝らし過ぎ、物事の因果が時に見え辛く複雑に絡まり合っているような嫌いがあり、魅力を損なうことなくもう少しシンプルな物語にすることはできるのでは、と感じたが、読み応えは充分。
今更ながらに逝去が惜しまれる、サラリーマン作家の巨星だ。