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「敵の名は、宮本武蔵」★★★★★
木下昌輝
KADOKAWA
2017.9.7 記 |
著者の作品を読むのは「宇喜多の捨て嫁」に続き2冊目だが、連作という形をとってとある人物やその周辺に多角度から光を当て浮き彫りにする、というパッケージングはほぼ同じと言っていい。
確か5作ほどしかない出版点数の中、表現手法の幅が狭いんじゃ? と読者に危惧を抱かせることについてはいかがなものかと思うが、実は気になるのはその点ぐらいしかない、というほどに完成度は高く、面白い。
展開はいかにもベタだなあと感じさせる部分もあるが、とにかく筆力が高くて上手いので、素直に没入できる。 |
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