「
離愁
」★★★★☆
多島斗志之
角川書店
2009.2.21 記
すべてが済んでしまった後に過去を紐解いていく…、という設定に、蓮見圭一氏の「
水曜の朝、午前三時
」を思い出した。
カヴァーに書いてあった“渾身の純愛小説”というキャッチを見た時は少し気持ちが萎えて読むのをやめようかとも一瞬思ったが、そこは多島斗志之氏のこと、上手くミステリー風の味付けを採り入れて飽きさせない作りになっている。
文章も無駄なくきれいなので読みやすい。