まるっきり映画だこれは。
いかにもアメリカ製のムーヴィーよろしく、スピード感あふれる展開、そしてその中でめまぐるしく交錯していく登場人物たち。
作品としては、どうしても「ダ・ヴィンチ・コード」を想起してしまう部分があるが、さらにアクション性が強められている感じ。
テーマがテーマだけに、主にキリスト教文化に根付いた様々な知識や見解が作中で披瀝されているが、なにぶん不肖私は無宗教の日本人であるから、理解しきるのはなかなか難しいところもあり、京極堂の衒学的な長広舌を聴くのと同じようなわけにはいかない。
とはいえ、読者を飽きさせることなくストーリーは進められているから、楽しく読了することができた。
次作以降も読み続けるかどうかは、ちょっと思案かな。 |