海洋空間佳本


まほろ駅前多田便利軒 まほろ駅前多田便利軒」★★★★☆
三浦しをん
文藝春秋

2009.3.20 記
はっきり言ってリアリティーは乏しい。
“作り物としてのリアリティー”に限っても、ちょっと厳しい。
でも、多田と行天のコンビネーションの軽妙さはそれを打ち消して余りあるほどに爽快、単純に面白い。
設定、状況、人物の心裡の機微や種々の対応など、ことごとくギクシャク感を漂わせていながら、メインパーソナリティーに感情移入ができるという不思議な作品。
それはつまり、ストーリーテリングがとても上手いということなのだろう。





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