昨今、色々な媒体で目にすることが増えた、いわゆるモキュメンタリーの体を取ったホラー作品。
インターネットの書き込みや雑誌に掲載された記事、読者からの手紙にインタビューの起こし、さらには潜入リポートや実際にあった事件等、様々な形態で表現された各パーツが章を追うごとに絡み合い繋がり、次第に連環を成していくという構成は非常に巧みであり、読者はじわじわと徐々に高まっていく恐怖を明確に覚えつつ、ごく自然にページを進めることになる。
私自身、近畿地方に住んでおり、多少なりとも想定された土地に対する想像力が働いてしまうから、なおさら。
この手法、さらに突き詰めれば、もっと怖く仕立て上げることができるような気もする。 |