「
平家物語 犬王の巻
」★★★★★
古川日出男
河出書房新社
2018.9.4 記
ヴォリュームこそまったく違うが、初期の大傑作「
アラビアの夜の種族
」を彷彿させる構造の組み方に、独り背筋がゾクと泡立つぐらい静かに興奮してしまった。
ディテールについて特に重ねる言葉も思いつかないが、とにかく古川日出男氏のこの匂いが好きな人には堪らない作品となっている。
松本大洋氏による装画も、インパクト充分かつ物語とバッチリ整合している。