犬のトレーニングメソッドに関する本というよりも、ほぼシーザー・ミランの半生を綴った自伝のような一冊。 内容に関して恣意的な取捨選択は為されているだろうが、メキシコから不法移民としてアメリカに入国し、以降、ハリウッドを舞台に今の地位まで上り詰めたシーザーの生き様が、挫折も含めて読み応えたっぷりに語られている。 そして彼のこれまでの人生の大きな節目節目では当然、犬の存在が大きな役割を果たしたわけで、随所に挟み込まれるそんなエピソードの数々が自然に沁み込んでくる。 やはり、犬は飼い主の鏡であり、パック=家族のバランスを保つのは我々人間の大きな責任だ。
テレビシリーズでもおなじみだったダディがシーザーにとって本当にかけがえのないパートナーだったんだなあ、ということが改めてよく分かった。 |