ブレディ・バー教授、あるいは今は亡きスティーヴ・アーウィン氏の後継? と言えるのかどうか分からないが、その筋では人気の著者による、バカバカしくも真面目な実用書? だ。
あるいは、ベア・グリルス氏は日本でいうところの柘植久慶氏のような立ち位置なのか、それともテレンス・リー氏(これは酷いか)、もしくはジャンルこそ違えど林修先生のような? どうでもいいか。
子供の頃に繰り返し読んだ西丸震哉氏のカッパ・ブックスだったかな、それをつい思い出してしまうような、私にとってノスタルジーの琴線に触れる一冊でもあった。
普通に生活していればまず直面することはありえない極限の状況をいくつか想定し、その各々におけるサヴァイヴァル術を詳細に解説している、というのが主たる内容なのだが、はっきり言って我々がその真摯な説明文、あるいは分かりやすい図解を目にしても、それが果たして真っ当かつ効果的な対処なのかどうか、ブッ飛び過ぎていて判断しようがない。
つまり、ほぼ応用する可能性はゼロ、とも言える特殊なハウトゥ本なわけだが、それが実に面白い。
まさに理屈ではない、心の深奥に潜む幼稚な衝動を刺激されたかのような感覚を得た。 |