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「薔薇密室」★★★★★
皆川博子
講談社
2005.5.5 記 |
直接話の内容と関わる話でなくて誠に恐縮だが、この本を読んでまず最初に思ったのが、「70歳を超えた老女が書く話か、これが!?」という驚き。
年代記(クロニクル)とも呼べる大河のようなストーリー、時空の巧みなカットバック、そして何よりも作品全編を通して散りばめられた幻想的かつ狂気的な世界観。 舞台設定は20世紀前半のヨーロッパ(主に東欧)なんだけど、時間的にも感覚的にももっともっと遠いファンタジーの世界での出来事かのような錯覚を読んでいて覚える。 |
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