「バレエ・メカニック」★★★★☆ 津原泰水 早川書房 2009.12.6 記 フワリフワリと、半ば騙されてるんじゃないかという心持ちのまま、木根原や龍神と一緒に旅をしているかの如く終わりまで読み進んでしまっても、残るのは熱に浮かされたような浮遊感。 皆川博子氏の創り出す世界に匹敵する、とは畏れ多くてちょっと断言はできないが、同種の空気を感じることは確か。 第3章のSF描写は津原氏ならでは、さすが。