大型連休の掉尾を飾るは、軽井沢二泊三日旅。
関西からは遠いため馴染みは薄いが、首都圏からは利便性が高い保養地として重用されているんだなと、滞在を通して実感した。
お友達の別宅に厚かましくも滞在して何から何までお世話になり、人犬ともに素晴らしい時間を過ごさせていただいた。
2025年5月6日(水祝)
9時前に自宅を出発、途中、虎渓山PAでご当地メニューの鶏ちゃんうどんなるものを食しつつ、休憩や道の駅立ち寄り等込みで所要約7時間の後、ついに軽井沢のお友達別宅に到着した。
連休最終日かつ生憎の雨天だったが渋滞に遭うこともなく、スムーズに移動できた。
小牧JCTで名神から中央道に入って以降、私的に舞若道を走っているのと同種の心地良さを感じながらのドライヴだったが、岡谷ICを降りてから意外と距離があるということを知らず、趣のある旧中山道の峠道をひた走る。
途中から標高が1000mを超えていくが、まだ山桜や八重桜の花が残っているのに少し驚き。
お友達宅の敷地に入ると待ち受けていたかのようにナラ&ティナが文字通り跳んで出迎えてくれ、長時間移動の疲れも吹き飛ぶというもの。





ジョン・レノンも愛したというフランスベーカリーのアップルパイをお友達夫妻が用意していてくれ、早速頬張りつつわんこたちともども寛がせていただく。
道中降っていた雨はすっかり上がり、泥んこになりながら外でも遊んだり。
木のぬくもりが存分に感じられ、すこぶる快適かつ広々とした室内、そして適度な間隔の木立が並び、ウッドチップを一面に敷いてドッグラン様に仕上げられた庭ともに非の打ちどころがない、溜息が出るほど素晴らしい山小屋風の邸宅である。






移動日ということでこの夜は家で食事をするべく、奄美大島に伝わるという鍋料理を振る舞ってくださった。
出汁が本当に美味しく、豚肉と野菜との相性が抜群だ。
他、キノコと野菜の蒸籠蒸しに食後のフルーツたっぷり等々、早々の心尽くしにほっと一息。





この辺りは多くの温泉が点在しており、夕食後に軽井沢千ヶ滝温泉へご案内いただいた。
門を潜って風呂へ辿り着くまでの導線がまた芝居掛かった演出が効いており、気分が高まるではないか。
ぬるりとして香りも強い源泉が楽しめる露天が実に開放的で、連休最後の夜ということで利用者が少なかったこともあり、本当にゆったりと心身を休めることができた。


お友達妻のHさんがわんこたちとともに留守番をしてくれたが、3人で家に帰ると3頭は大喜び。
5月といえど7℃ほどまで気温が下がる軽井沢の夜、薪ストーヴのぬくもりに癒やされつつ、ナラのグルーミングに余念がない空水をじっと眺めるのであった。


2025年5月7日(水)
起床は自ずと5時台。
信州の清冽な朝の空気が総身に沁みる。
これぞ別荘地という光景の中、皇室ゆかりのスポットも含まれるエリアを約1時間半、わんこたちとの散歩を堪能した。
浅間山の頂を覆う雲も徐々に晴れ、山肌が見えてきた。







お友達宅に戻ると、Hさんが豪勢な朝食の準備をあらかた整えてくれていた。
木立に囲まれたデッキテラスでセキレイの囀りを聴きながら頂く食事は、なお美味いに決まっている。



朝食後は内で外でわんこたちと戯れつつ、何もしない贅沢な時を過ごす。
空水は今度はティナをグルーミング。





この後、お友達夫のTさんと2人で星野リゾートが展開するいわゆる星野エリアを訪れ、ハルニレテラス界隈を覗いてから星野温泉 トンボの湯で午前の露天風呂を満喫したが、スマートフォンを忘れてしまったのでこのセクションの写真はなし…。
しかし明るいうちに入る風呂、それも温泉の露天とは最高だな。
この日の昼食は、森の中に佇む幻のピザ店、LIAEUへ。
無類のピザ好きである私の意を汲んでTさんが予約してくれていた。
自力で一見が辿り着くのは至難だろう…と思わせられるマニアックなロケーションだが、その分、得られる充実度合いは大きく、木漏れ日の中でデイキャンプを楽しんでいるかのような心持ちで過ごすことができ、本当に時の流れがここは緩やかなんじゃないか…と感じるような極上の空間だ。
もちろん窯焼きのピザはとても美味で、信州の季節の味を取り入れたトッピングも。
再訪必至。








食後、夕飯の買い出しをすべく大型スーパーマーケットのツルヤに向かったが、ショッピングの前にまずは隣接する町立の湯川ふるさと公園にある無料ドッグランで3頭を遊ばせる。
他に陽気なお友達やパピーちゃんたちも来ていて、皆楽しそうにしていた。





一旦帰宅して態勢を整えた後、所用のため朝から東京へ出掛けていたHさんも帰ってきたので皆で夕飯前に風呂に入っておこうと、今度は中心部から南へ少し離れたところに位置する、ルグラン軽井沢ホテル&リゾート内の八風温泉に連れていってもらった。
Tさんと私はこの日2度目の温泉巡りという豪遊ぶり。
ここも開放的で広々とした露天が気持ち良く、また信楽焼と思われる一人用の丸い浴槽に浸かるのも楽しい。


群青色の空に月と星が輝き始める頃、夕飯タイムがやってきた。
朝も昼もたらふく食べ、また全員若者ではなくそこそこの中高年ということで(苦笑)、夜は家であっさりいきましょうと、メニューはぶりしゃぶになった。
昨夜頂いた鍋料理のスープと野菜が残っていたので利用、ばっちり美味しく仕上がった。
前日道の駅で仕入れた地産のメロンに、Hさんが東京で買ってきてくれた千疋屋の高級プリンが加わったデザートも実にゴージャス。



風呂も食事も終わって後は寝るだけという幸せなステイタスでゆっくりと更けていく夜、わんこたちは既にぐっすり夢の中だ。


2025年5月8日(木)

早くも帰宮の日を迎えてしまった、二泊三日の旅程はあまりに短過ぎる…。
最終日の朝は、軽井沢を代表する有名店であるベーカリー&レストラン 沢村 旧軽井沢へご案内いただいた。
ちょうど7時のオープンとともに入店、爽やかで過ごしやすい陽気の下、テラス席でヴォリュームたっぷりの洋風朝食を味わった。
さすが、平日のこの時間でも続々と客が訪れ、あっという間に駐車場はいっぱいになった。



食べ終わったら、旧軽井沢エリアをしばし散策。
避暑地、別荘地として最初期に開発された地域で、辺りは"軽井沢"と聞いて思い浮かべるイメージそのもの。
並外れたスケールの豪邸や数々の人気ショップ等が軒を連ねる他、今の上皇ご夫妻が出会われたテニスクラブもあった。
クラブハウスはヴォーリズの設計と後で知ってびっくり。


続いては車に乗り込んで三笠通りを北へ上り、白糸の滝を訪れた。
峠道をたくさんの大型観光バスが往来し、アジア系を中心に外国人が多数訪れていた。

一度戻っていよいよ帰り支度を整え、二晩お世話になったお友達別宅を辞去。
西へ帰る前に、信州と言えばやっぱり蕎麦、皆でハルニレテラスのせきれい橋 川上庵に行って昼ごはんを食す。
脇をせせらぎが流れ、新緑の中で鳥たちが歌う絶好のロケーションの中、美味しい蕎麦を頂いた。



少しだけハルニレテラスをそぞろ歩いたりショップを覗いたりして、丸山珈琲で食後のコーヒーとスウィーツを。
このエリアもまたGW直後の平日とは俄かに信じ難いほどの賑わいで、星野リゾートの底力を思い知るばかり。
ついに軽井沢の地を離れる時がやってきた、この度は全部ひっくるめて、本当にありがとうございました!




13時半に現地を発ち、トイレ休憩や多賀SAでの夕食タイムなど挟みつつ、往路と同じくちょうど7時間を要して20時半、西宮の自宅に帰り着いた。
軽井沢から岡谷ICまで、帰りは浅間サンラインを通り途中から南下するルートを採ったが、やはり行きで使った中部横断自動車道の無料区間を経由した方が早いように感じた。


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