海洋空間スリランカ旅行記



第2日
2012年8月27日(月) 「ダンブッラ石窟寺院参拝とジェフリー・バワのホテル」
     2012.9.9 公開


6時半起床、カーテンを開けて外を見てみたら、ホテルの目の前が海だった。
雨は降っていないものの天気は悪く、波は高い。
7時15分に1Fのレストランでブッフェタイプの朝食を摂り、8時出発でいざダンブッラの町を目指す。

窓の外にはプールの向こうに海が
部屋の窓から海が見えた

朝食ブッフェ
ホテルの朝食ブッフェで取ったもの 朝からカレー

ドライヴァープリアンテ氏の運転は周囲の車に比べると安全運転に感じる。
観光客仕様なのかな。
道々にはスリーウィーラーと呼ばれる三輪タクシーがめいめいの装飾をまとって、それこそわんさと溢れており、
庶民の生活の足として根付いている様がよく分かる。

町にはスリーウィーラーが溢れている
このような三輪タクシー、スリーウィーラーがそこら中を走っている

道中、ガイドプレーマ氏に聞くと、スリランカ宗教仏教約62%キリスト教19%
ヒンドゥー12%イスラム7%、という割合らしい。
また、心配されていた内戦(これもプレーマ氏によると、
内戦というよりもタミル人のゲリラによるテロ、といったレヴェルらしいが)も2年前に終結し、
今は北部のごく一部の地域(スリランカ人も立ち入らないという)を除いては問題ないそう。
余談ながら、スリランカ内のマジョリティである民族をシンハラ人というが、
プレーマ
氏初めスリランカの人たちは"シンガリ人"と発音していた。
現地での呼び名はシンハラではなくシンガリに近いようだ。
"ガ"は喉の奥から絞り出すような感じ。
また、日本で養鶏を学んだプレーマ氏は帰国後、ちゃんと養鶏を営んでいたらしいが、
例の鳥インフルエンザの騒ぎの時に飼っていたニワトリが全滅してしまい、日本語ガイドに鞍替えしたそうだ。

10時前クルネーガラという町に入り、湖畔で少し休憩タイム。
確かランタリアと言っていたか、この湖の名前は現地の言葉で"金の皿"という意味らしく、
ある満月の夜に水の中から金の皿が出てきた、という伝説があるという。
黄金の斧の話みたいだな。
また、湖の向こうにある大きな岩山の上には、白い大仏が鎮座しているのがよく見えた。

湖畔で休憩
白い大仏が岩の上に鎮座しているのが見える湖畔で少し休憩

ダンブッラまでの道中は長いので、他にも車中で様々な話を聞く。
曰く、スリランカ沿岸部は年中暑いのでヤシやゴムの木が生い茂る典型的な南国で、
涼しい内陸部の高地で有名な紅茶は作られる。
そしてヤシの木は実はもちろん、幹から葉に至るまで余すことなく使われ、人々の生活に深く根ざしていること。
路傍でよく売られている黄色のヤシの実はジュース用で、緑のものはココナッツミルク用であるとか。
また、スリランカは、町で働く人の月給が日本円にして約3万円程度と物価が安いが、
輸入酒やガソリン、たばこはそれに比して非常に高価だという。
ガソリン160円程度/lと、日本のハイオク並みに高く、輸入物のウィスキーも一瓶5000円ほどするらしい。
海外から訪れる観光客は、元々イギリスの植民地だったということで、イギリスからの人が多かったようだが、
近年ではドイツフランスイタリアなどのヨーロッパ本土からも増えており、
またロシア人の割合も高くなっているとのこと。
さらにはご多分に漏れず中国人も急増してバンバン金を使っているらしい。

正午過ぎダンブッラの町に入り、ジマンハラというホテルのレストランランチ
プールサイドの開放的な雰囲気が心地よく、味も非常に良い。

レストランスペースの横にはプールが
リゾート感溢れるプールサイドのレストランでランチ

味も良かった
米やカレーを始め、料理も美味かった

昼食後、観光スポットでも何でもない地元の青果市場を少し案内してもらう。
なかなか規模の大きな市場で、活況も凄い。
観光客など普段来ないだろうから、みんなにジーッと眺められている我々の方がどうも見世物のようだった。

地元の青果市場
ローカルの青果市場を案内してもらった

それからダンブッラ石窟寺院へ。
ここは正しくはGolden Temple黄金寺院という名の寺で、世界遺産にも認定されている。
まるで何かの冗談のような意匠のデカい金仏が正面にそびえ立っており、
これまた冗談みたいな顔の何者かが正面階段を守っている。

ダンブッラ石窟寺院(黄金寺院)の正面
我々からしたらふざけてるんじゃないかとともすれば思ってしまう、ユニークなファサード

目指す地点はこの階段の上ではなく、脇から岩の門をくぐり抜けてひたすら石段を上っていく。
おお、シーギリヤロックも見えるじゃないか。
外国人のみならず、スリランカ人と思しき家族連れの姿も多い。
そしてサルもあちらこちらに。

石窟寺院への入口
ここから石段を上っていき、石窟寺院を目指す

シーギリヤロックが見える
金の大仏がシーギリヤロックを見つめている

人慣れしたサルがそこら中にいる
上の方に登るとサルがいっぱい

おそらく15分ぐらいは登っただろうか、巨大な岩をくり抜いて作った石窟に辿り着いた。
スリランカの仏教寺院では履物と帽子は脱いで中に入ることが定められており、
我々もここで靴を預けて裸足になる。

裸足で拝観する
裸足で拝観

石窟は全部で5つあり、2つ目のものが一番内部が広い。
中の照明がどうやら停電で点いていなかったようで、真っ暗だったのがちょっと残念だ。
それぞれに祀られている仏像や描かれている画の種類はもちろん異なり、また作られた時代も違う。
同じ涅槃仏でも、左足の親指が短くなっているものは死後のブッダを表しており、
左右同じ長さのものは生前のものだという。
そして、横たわる時に必ず左の体側を上にしている。
他にも、それぞれの石窟が作られた歴史などを聞いた。
また、第4窟では以前、フランス人観光客が仏像に登るか何かして、ちょけた写真を撮ったため、
しばらく旅行者立入禁止になったこともあるんだとか。
最近も似たようなニュースが報道されたなあ、それもフランス人だった。
1時間ぐらい、この寺院を見て回った。

第1石窟に横たわっていた大きな涅槃仏
あまりに大きな、第1石窟に横たわっていた涅槃仏

第2石窟はとても広かった
第2の石窟はとても大きく、天井に描かれた絵も迫力充分

カーテンの奥の仏像にフランス人が悪さをしたらしい
カーテンの奥にある仏像の上にフランス人が座って写真撮影をしたとか

ダンブッラ石窟寺院を後にし、15時過ぎ、宿泊するヘリタンス・カンダラマというホテルに到着する。
ここはスリランカ出身の著名な建築家である、ジェフリー・バワ氏が手掛けたもので、
町とは隔絶された山間に築かれた、威容に満ちたホテルである。
周囲にはジャングル様の山々と、放牧されている牛たちが草を食む平原と、カンダラマ湖という名のだけ、
まさに自然の真ん中だ。
岩石や樹木をその内部に取り込んで設計された形のホテルの全容はとても長細く、また広大である。
高級リゾートホテルらしく、もちろん設備の数々も素晴らしい。
ガイドプレーマ氏とドライヴァープリアンテ氏は別のホテルに宿泊するということで、
ここで今日のところはお別れ。

ヘリタンス・カンダラマの正面入り口
ダイナミックなヘリタンス・カンダラマの正面入口

ロビーに配された天然の岩
ロビーフロアの通路には巨大な天然の岩石がそのまま残されている

ウェルカムドリンクで一息
到着後、ウェルカムドリンクで喉を潤して一休み

緑に覆われている建物
まさにジャングルの中に埋もれているような外観

放牧されている牛たち 向こうにはシーギリヤロックも見える
草原に放牧されている牛たち 遠くにはシーギリヤロックも見えている

ウェルカムドリンク(何とアヴォカドジュースもあった)で喉を潤し、部屋に荷物を置いた後、
早速辺りを探索してみる。
ここからもシーギリヤロックがよく見えて、テンションは上がる。
そしてリスサルマングースといった野生動物たちの姿も多く見られる。
湖畔にはゾウに乗って楽しんでいる白人夫妻の姿も。
ここまで来ると天気も良くなっており、プールもたくさんの客で賑わっていた。

建物の上を歩くサル
ホテルの建物の上の縦横無尽にサルが駆ける 種名はトクモンキー

トカゲ 少し太っている
スリランカのトカゲは少し太い ヤモリもそうだった

リス
シマリスに似たヤシリス 他にもリスは何種類か見た

鳥
野鳥 種類は不明

マングースが2匹
おそらくインディアングレイマングース

ゾウに乗って湖の中へ
エレファントライドを楽しむ観光客

一回りした後、カフェスペースに戻ってココナッツブリスフローズンライムを飲んでみて一休みしてから、
部屋に戻る。
部屋からもシーギリヤロックが見えた。

ココナッツブリスとフローズンライム
甘いココナッツブリスと爽快なフローズンライム

部屋
部屋はゆったりと贅沢な造り

バスルーム
バスルームも明るくて開放的

シーギリヤロックがよく見える
シーギリヤロックがよく見える

この後、18時からカフェの外、プールサイドにある大きな岩の上でフルートの演奏が毎日ある、
とエレヴェーターの中に書いてあったので、それを聴きに再び外へ。
時間はアバウトのようで20分ほど遅れたが、
白い装束を着たおっちゃんが岩の上でおもむろにフルートのような木製の横笛を吹き出した。
シンプルな音色だ。

フルート奏者
岩の上におじさんが座ってフルートを吹く

部屋に帰り、夕食19時30分からだというので、ひとっ風呂入ってからレストラン食事に。
ゴージャスなスペースで、ゴージャスなブッフェだ。
外のテラススペースでは目の前でチキンサテを焼いてくれたり、エビの唐揚げを揚げてくれるところがあり、
アラカルトも充実している。
カレーももちろん。
チキンカレーは辛かったなー。
そして南国ならではというべきか、
フルーツがふんだんに並べられたデザートスペースもまたケーキ類と併せて見目麗しい。

レストランの様子
ゴージャスな雰囲気のレストラン

サテ
チキンサテを焼いてくれる

エビの唐揚げ
エビを目の前で揚げてくれる

主食皿
赤米に各種カレーを盛ってみた

豪華なデザートコーナー
充実したデザートブッフェコーナー

フルーツカクテル
フルーツ好きにはこの品揃えが嬉しいフルーツカクテル

腹はち切れそうなほど、相当食べてしまった。
普段日本で腹八分目を心掛けているのがウソみたいになってしまうが、
旅先においてまで食を制限するのはバカバカしいことこの上ないので、よしとしよう。

食後、レストランの向かいにあるラウンジスリランカといえば紅茶を飲みながら、
地元の若者ユニットによる生演奏を聴く。
編成はギター、ヴァイオリン、バンジョー、そしてパーカッション。

ラウンジで生演奏を聴きながら寛ぐ
ラウンジで紅茶を飲みながら生演奏を聴いてグッタリ

このラウンジはどうやらコーヒー・紅茶が無料サーヴィスのよう。
寛いで、少しは食べたものも消化されただろうか?
21時半、部屋に戻り、22時就寝




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