海洋空間女であり過ぎた女の日常



第8回 シモンパパの話   2003.6.30



度々、話に登場している会社の同僚・シモンくん。
とても濃い顔の彼は、
なかなかのハンサム(俳優のジャン・クロード・バン・ダムに似ている)で、
高校時代留学していた時期、日本に里帰りする度に
外国人の方はこちら」のとこまで係の人に連れていかれたらしい。
でも、聞けば純日本人、らしい(本人も、自信なさげ)。

そんな彼はとてもいい奴
以前、JAVAというプログラムの社内講習会があり、
課題が出ていて仕事の後、会社で唸りながら作っていたのだ。

・・・わからない。

・・・わからない。

相方がそばにやってきた。
・・・わからない。

なぜ動かないのだろう。

シモンがやって来た。
「ここが、こうなってますよね。では、どうしてこのようなことを書いているんですか?
 サユリさん、何をやろうと考えてますか?」

ガンガン、ガンガンゆってくる。いや、教えてくれているんだけど…。
それは午後の8時過ぎ。すでにオイラは壊れている時間帯…。
あぁ、何かが込み上げてくる…。

さて、シモンパパ、そんな息子と顔が似ているかどうかは別にして(話したがらない)、
御年50を半ば越えても髪型がポニーテールというお茶目なおじ様。
昼間、仕事は釣り畑仕事(趣味の)、幼稚園の修理(自分の)。
一応、私立の幼稚園の理事長なんだが、お仕事はシモンママがとりしきっている、
てか親父がやらんからママが仕事してる。

パパ、台所で夜お酒を飲みながら
「おい、なんかツマミ!」
ママ、仕事が終わって疲れているから、
よく確かめないでカマボコを切って出したらしいんだが…
パッと見、「やべ〜よ」とすぐわかるくらい傷んでいたらしい。

「こんなん、喰えるか〜〜!」
と、星一徹状態に突入。
ママ、幼稚園で一番怖い園長先生という名誉を頂いている女傑なんで、
売られたケンカはもちろん、良い値段で買う。

様子をうかがいながら2階で勉強していたシモンとシモンの兄ちゃん。
そろそろかな?
そろそろだね(^^)
階段、ダーッと駆け下りて親父を2人で羽交い絞めに。
ちなみに、彼ら2人はお小さい頃より空手を習得しているお坊ちゃま達だ。
そりゃ、負けるわけがないわな。

「今のうちに、逃げちゃいな」とママを促し、
ママが出ていくまで親父を羽交い絞めで取り押さえ、パパその間
「カマボコ出せ−っ!カマボコ喰わせろーっ!!」
叫びつづける。

なんとか2人で酔っ払ったパパを布団に運んで寝かしつけ、
夜中というのに床の上に散乱している死んだエビやら、割れた茶碗やら皿を片付け、
時間を見ると夜中の2時過ぎ。ホントに疲れたらしい。

なのに翌朝、酔っぱらってて記憶がないパパ、
熟睡できたからて、もんのすんごく爽やかな笑顔で
「オハヨッ!(^O^)」

その、森田健作風の挨拶にキレたシモン
「世界で一番アンタが嫌いだ!!」
と叫んで登校したのだそうな。

なんて話を聞いていたんで、ここでオイラが言うべきセリフは、これしかないだろう。

「カマボコ出せーっ!」

マシンの画面に向かって叫んだよ。
途端にシモンにオイラのうしろ頭を叩かれた。
「ウケると思ったのに〜〜〜」とオイラ。
「1ミリだってウケませんっ!!」

お願い、こんな時間に勉強なんてさせないで(T_T)






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