海洋空間女であり過ぎた女の日常



第26回 夢見る頃を過ぎても…   2004.5.21



夢見る頃を過ぎても…。
夢を見続けるor夢を見たいのが女性だと思うのだ。
または、ロマンティックな気分に浸りたいとかね。。。
年齢や、見かけの良し悪しや、頑丈そうとかやらは、一切関係なく。

思春期の娘達は夢を見る。

ユリは、友達とルーム・シェアして自由な生活を手に入れることを。
アヤは、一軒家を手に入れ、
仔猫と仔犬を飼う生活をすることを(この場合、ペット可のマンションでも良し)。

具体性が無くても、なんとなく望んでいることはわかる気がする。

ママと離れて暮らしたいんだね!!

さて、齢60を超えた叔母も夢見てた

怖い従兄弟の母上である叔母には息子しかいない。
怖い従兄弟の母上だけあって、
「おばちゃん、若い頃不良だったからさぁ。
 ヤンキーでさぁ。いつも酒を飲んでたよ」

と笑いながら晩酌をする。
身長152センチのオイラよりも背が低く、
そして小さい身長に見合うくらい小さい顔であるのだが、
茶髪のパンチカットと、男のような声(しかもデカイ)とデカイ態度で、
団地のボスに鎮座ましましている。
近所を一緒に歩くと、デカイ男の人が「こんばんわ」と挨拶する。
「おう!」と答える叔母。
あんた、一体何者なんだ?

とはいえ、いつもお世話になっているし、感謝の気持ちを込めて
アロマ屋さんで買ったバス・ソルトをオシャレにラッピングして貰って、
叔母に『母の日のプレゼント』

次女に届けさせたのだが、速攻、家に電話がかかってきた。

『あぁ、あぁ、アリガトねーっ!
 ホントにホントに、アリガトねー!!』


涙を流さんばかりに、5分間、アリガトウの連呼。
面食らった。
んな、たいしたもんじゃないやん。

『気持ちが嬉しいのー!』
いや、それにしたって…大げさだっちゅうねん。
『だって、嬉しいんだよー』
わかったよ。
わかったから、こっちが照れるから、勘弁してくれ。

10分後、従兄弟がやってきた。

「ありがとな。うちのババァに。
 オレ、あの場にいたんだけどさ。
 親父が『良かったねー』を連呼して、ババァが『嬉しい』連呼して、
 ほんと、
余計な事をありがとう!
 プレッシャーで居場所なくなってこっちに来たわ」

「プレゼントあげたことないの?母の日に」
「一度もない!」
「彼女には?」
「女にプレゼント選ぶなんて、オレに死ねって言ってんの?」
「いや、プレゼント買ってあげなって言ってんの」
「そんなことしたら、恥ずかしくて、ちっちゃくなって死んじまうもん

もんって…。
一度死んで、生まれ変わって来い。

「女性は、何歳になってもプレゼントとか花とか嬉しいもんだと思うけどね」
「お前もか?」
「もちろんさ。
 脇の手入れがメンドクサイ程度に枯れてしまったが、そこまで枯れてはいない」

「そんなこと、言うな!脇の手入れとか。聞きたくない。
 で、どんなのが欲しいの」

「ピンキー・リング☆」
「なに?それ」

とまれ、叔母にとっては、母の日にプレゼントを貰う♪っての夢だったのね。
きっと今まで経験がないから、夢を見る…。

なら、オイラだって夢を見る。
きっと起こりえないけど、夢を見る。

王子さまが迎えにきてくれることを!

ちょっと違うが、昨日の夢は窓から賊が入ってきて、素手で戦う夢だった。
うぉぉおおお!という自分の声で目が覚めた。
迎えに来るのは、自衛隊か?←おっと、そりゃスカウトか。






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