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NBA独自のルール   2003.3.10



日本においてバスケットボールは、メジャースポーツとは言えないまでも、
体育の授業などでほとんどの人が経験したことがあるように、
ポピュラーなスポーツではあります。
しかしNBAには、我々の知っているバスケットボールとは違う点がいくつか存在しているのです。
以下にその相違点を列記してみましょう。



4クォーター制で行われる

通常、バスケットボールの試合は前半20分、後半20分の計40分で行われますが、
NBAは12分×4の計48分で行われます。
試合時間を長くすることによって総得点を増加させ、
またプレイングスパンを短くして試合全体のテンポをアップさせよう、
という狙いがあるようです。
ちなみに日本の社会人リーグであるJBLも、
最近10分×4のクォーター制を採用しました。



コートが少しだけ広く、またボールが少しだけ小さくて軽い

コートが国際ルールのものよりも大きい、
これは聞いても「なるほど」とうなずけることかも知れませんが、
ボールが小さい、という点については意外に思われる人も多いでしょう。
NBAには、「プロスポーツとしてのエンターテインメント性を高める
という大きな基本理念が厳然とそびえ立っています。
ボールが小さいのも実はそのためで、
そうすることによってより遠くからシュートが撃てる、
ボールを片手で扱うダイナミックなプレーが増える、
などのメリットが生まれるのです。



スリーポイントラインが遠い

前項目と多少関連するところがあるかも知れませんが、
NBAのスリーポイントラインは、
国際ルールのものよりも約1メートル後ろにあります。
これは見た目の印象をより強くするためと、
NBAプレイヤーの技術の高さを誇るためかと思われます。
その距離からでもNBAのトップシューターたちはゲーム中、
40%を超える確率でスリーポイントシュートを沈めるのです。
ちなみに数年前このラインを50センチほど前に出し
国際ルールに近づけたことがありましたが、
ロングシュートを得意とするいわゆるシューターと呼ばれるプレイヤーたちを中心に
猛反発を喰らい、全くの大不評のうち、すぐに元に戻されました。
近づけたことによって、シューターではないその他大勢のプレイヤーたちも
ポンポンとスリーを狙い始め、“スリーポイントシュートは
磨き抜かれたシューティングスキルを身に着けた選手だけが有する必殺技

という、それまでのNBAで常識だった通念が崩れ去ってしまったから。
この言い分は分かる気がします。



ショットクロックが24秒

国際ルールでは、
ボールを保持したチームはその時点から30秒以内にシュートをしなければいけない、
という決まりがありますが、NBAではその時間が24秒に短縮されています。
これもゲームのテンポを上げ、ポイントを増やそうという意図の基に制定されたルールです。



ディフェンス3秒ルールがある

オフェンス側のプレイヤーがシュートをすることなく、
ゴール下のペイントゾーンに3秒以上留まっていてはいけない、
といういわゆる3秒ルールというものをご存知の方は多いと思います。
NBAではそれに加えて、
ディフェンス側にもそれと同じヴァイオレーションが設定されています。
ただしここには細かい条件があり、
オフェンスプレイヤーにマークマンとしてついているディフェンダーには適用されません。
対象となるのは、ゾーンディフェンスを敷いている際の
フリーなディフェンダーだけです。
まあ簡単に言ってしまうと、バカでかい選手がポートボールのゴールマンのように
ずっとゴール下に居て守り続けるのはいけませんよ、というルールですね。
ちなみに2000〜2001シーズンまで、実はNBAでは
ゾーンディフェンスそのものが禁止されていました。
必ず人につくマンツーマンディフェンスでなければならず、
違反した場合にはイリーガルディフェンスという
ヴァイオレーションをとられていたのです。




このほかにも、パーソナルファウルは5つでなく6つで退場
タイムアウトを取れる回数ペイントゾーンの形状の違いなどなど、
小さな相違点はありますが、主なものはこういったところです。

また、これは独自のルールというわけではないのですが、
NBAではトラヴェリング、ダブルドリブル、3秒ルールなどのヴァイオレーションの判定に
かなり甘い
ところがあります。
「こりゃ日本だったら絶対トラヴェリングだよ」ってプレイでも、
よほど酷くない限りは流されることが多いのです。
これも、プロスポーツはまず第一にお客さんを楽しませるもの、
あまり頻繁にホイッスルを吹いて、ショータイムの流れを止めてはいけない、
という精神を優先してのことなんですね。






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