海洋空間佳本


ボーダー ボーダー」★★★★★
垣根涼介
文藝春秋

2010.6.16 記
わずか3作にして既に盤石のパターンを確立した感のあるこのシリーズだが、今作ではおなじみの3人に加えて、カオル、さらには「午前三時のルースター」の中西慎一郎までもが絡みついてきており、愛読者にとっての読み応えに関しては間違いがない。
久々に一気読みを強いられた本。
他作のようなド派手な展開はないが、細かいストーリー運びが卓越しているので、ついついページを捲る手が止まらない。
シリーズの回を重ねるごとに、各登場人物の心理を分析する描写が増えているように感じるが、そのあたりのさらなる掘り下げに今後は期待したいと思う、次作があれば。





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