海洋空間佳本


ぼくがいま、死について思うこと ぼくがいま、死について思うこと」★★★★☆
椎名誠
新潮社

2013.9.16 記
体力自慢の無頼作家・椎名誠氏ももう69歳。
こんな本を書く年齢になられたんだな。

もちろんそこには諸外国で見聞した多数の面白いネタが散りばめられていて、興味深いことは確かだが、中盤においては多少の中だるみを感じる。
著者が本当に伝えたかった思いは多分、第1章と最終章、そしてエピローグに込められている。
おそらくは様式や構成を頭で組み立てることなどなく、69年の半生を送り、様々な出来事を経験してきた一人の人間であり作家である椎名誠が、まさに"死"について考えるところ、感じるところを思うがままに筆に任せて綴っている、そんな真っ直ぐな文章が並んでいる。





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