海洋空間フミオ君のボヤキ




第16回 こじつけ記念日   2004.8.19



周りの若い輩を見ていると大抵指輪をしておるな。
オイラは何か付けていると落ち着かないタイプなので何もしないのだが、
よく考えると指輪なんて雑菌の巣窟である。
最近では少年までもがジャラジャラいろんなものを身に付けている。
ハイカラじゃのぅ〜〜〜〜(お前はジジィか)。
恋人とおそろいの指輪なんて嬉しそうにしてんじゃねェェ!!(単なる僻みか?)
…まぁそんなことが言いたい訳ではないのである。

しかし現代において指輪は老若男女に渡って幅広くつけられている訳であるが、
そもそも日本には奈良時代から江戸時代まで
指輪なんてはめる習慣はなかった。
その事実は宣教師 フロイスの『日本覚書』にも垣間見ることができる。
こんな空白期間があったという事実はあまり認知されていないようだ。

また誕生石リングなんて女心をくすぐるものまで存在する。
実は宝石と占星術との関係は深く、
その起源は古代オリエントや古代エジプトまでさかのぼる。
古代の占星術は宝石と星空の星辰に共通する特徴を見出し、
両者の中に宇宙の神秘的な法則があると確信した。
このようにして誕生石伝説が生まれていった訳である。
しかし、実際のところ現代の誕生石伝説は
アメリカの宝石同業者組合が1912年に制定し、
その後キャンペーンによって定着したものなのである。
これは聖バレンタインデーにチョコレートを贈る日本独自の習慣が、
1958年にメリーチョコレートという会社がセールを行ったことに起源があるのと
同じ類の現象である。
このような商人魂から生み出されたものに我々は踊らされている訳だ。
こんなん聞いたら神聖な記念日もへったくれもない。
ざけんじゃねぇーーーー!!!!

しかし節分に海苔巻を食べる習慣も海苔業者の陰謀であるし、
土用の丑の日にウナギを食べる習慣も平賀源内のキャッチコピーである。
…もうここまで書くとお分かりのように何か特別な日とは
人為的に仕組まれた「こじつけ記念日」なのである。

フフン…、それではオイラも便乗して記念日をつくることを宣言する!
それはフミオの日、2月30日だ!!

2…フ 3…ミ 0…オ

え? 2月30日なんて存在しないって!?
チッ…、盲点だった…。






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