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武庫の謹賀に幾度かの幻を 2005.1.25
あれは忘れもしない2005年1月8日の夜のことじゃった…。
鍵の2つついた重厚なドアを開けるとそこにはマッチ売りの少女もびっくりの、あたたかくひかるあかりとたべものときらびやかな笑い声が部屋中に満ち溢れていたのじゃった・・。
音もない夜にワード打ってると思考法もおのずからお伽草子的な物語になってしまってなんとも切ないけれど、さらに言ってしまうと、あの新年会の夜のことはほとんど記憶の外に飛び去っていて思い起こせないのよね。
そんなに飲んだわけではないのだけれどアル中特有の、飲み始めて5分後にはブラックアウト&人格入れ替わりが起こってしまったようで、出来事や会話の個々のつながりなどはわが意識範疇からはみ出してしまっていて、つまり水墨画のパズルをしているようで、茫洋としてなんだか思い出せないのである。
もう一度あのシチュエーションで酔っ払ったらわが酔っ払い人格B(トム)が出現して、そこから会話は始まるのだけれど、そういう機会も期待薄であるから、とはいえなんとかしてその場での出来事あらましをお伝えしたい。
ということでその日会った人間の印象を短くまとめてお伝えしてご勘弁ということにしていただこうではないかとぞ思ふのである。
このまとめ方はとても安易だなあと思うけれどそれでいいのだ。
TF→FT編集長
今新年会ではカメラシャッタぱちぱちしたり、気を使ったり歩き回ったりと七転八倒の大活躍。
いまさら印象もへったくれもないけれど、この人に遭ったことのない人はまったくその文章から想像しているのであろうから多少詳らかに説明しておくと、つまるところ天動説を主張するアルビノの天草四郎時貞といった感じであろうか。
あまり詳らかでないな。
つまり知恵と知識をまったく間違った方向に使用して大衆を惑わし、かつ大衆をバカにしきっている色白のウーパールーパーのような感じ。
むかしうちの妹が初めてFT編集長に会ったとき、別れた後、あの人アルビノ? と真剣に聞いてきたくらいの色白である。
別れた後「本人がいないところで聞いた」というところが重要。
うーんこれ以上詳しく説明できんな。
ユカリン
FT編集長に過ぎたるもののひとつ。
まあ世の中にいい人っているだろうけど、なかなかこんなけいい人もいないんだろうなというくらいいい人。
容姿は客観的に見ても雅にて麗しい感じだが、性格はその期待を裏切り、ざっくりさっぱり、切り捨て御免系である。
植物園の温室に咲くウツボカズラやモウセンゴケと言ったらいいのだろうか(誉め言葉よ)。
断崖に咲くコケモモ、あるいは硫化水素漂う賽の河原にたたずむリンドウの花、という感じ(しつこいようだけど誉め言葉よ)。
まあこれ以上は詳しく説明できんな。
怪人ファントマ
J.フミオ氏は思った通りと言っていたが、私にとっては思っていたのと196度くらい違う印象。
まず「ニヒルで不遜なアウトロー」いう第一のメルクマールは会ったとたんに吹き飛んでしまい、低姿勢な気のいいお兄ちゃんという感じになってしまった。
さらに、「家にも帰れない不幸せな人生」というイメージも話しているうちに、結婚もしていて家族とも付き合いがあるということが判明し、一気にコモンローなコモンセンスへと格落ちしてしまったのであった。
会うまでは、ひょっとすると酒飲んで喧喧諤諤の議論の末FT編集長のうちのガラス窓一枚ぐらい割って帰るのもやむなし! という気構えで来ていた私は見事肩透かしを食わされた。
あと容姿も私の想像では野獣系の末恐ろしい容貌、あるいは長渕剛のようないかがわしい風体を期待していたのだが、実物は気弱で卑猥なルパン三世という感じで、確かに気弱も卑猥もルパンの重要なファクターではあるけれど、それが一つづつ微妙にずれていて、まったくルパンじゃあない感じになっていたのである。
まあそのぶん人懐こい感じで仲良くおしゃべりできましたなあ(確か)。
J.フミオ
このヒトも思っていたのとまったく異なる。
書いてる文はハスッパナ中森明菜タイプで、飾りじゃないのよ涙わあ! という謎のハイテンションだが、実際見た感じはおとなしく、蚊もボウフラも殺せないタイプ。
『セカンドラブ』を歌ってた頃の明菜ちゃんという感じ。
話す声も蚊取り線香の煙のように切なくはかない感じで、春の夜の夢のごとし。
私も遅れて到着したのだが、フミオ氏はさらに一呼吸遅れて到着。
皆の酔っ払い風情と期待と勢いに圧倒され、かつ呆れて、本来の姿を御開帳しなかった、という可能性もある。
私の横に座ったため(私が横に座ったため)、酔っ払い相手の聞き役に回ってしまったようで、今度会うときはもっとしゃべっていただけるよう努力します。
来ているヒトビト関係者のつながりの仕組みが気になっていた模様。
ラムジ
私の記憶が確かなら、FT編集長とユカリンの幼馴染。
その語源はラムとヒツジのあいのこ。
私の記憶が確かならラムもヒツジも羊なんだけど。
飼い犬がそういう名前なのだそうな。
今思えば一番一般人的感覚の人だったのだが、集合した面子がなんだか微妙な感じの人々だったので、常識から外れたことをする人だなあ、というコンセンサスがその場に満ちていた気がする。
タクシー運転手に土下座させるほどの器量を持つ。
さる・いな
東京在住であるが、実家がそれぞれ関西(箱根より西)にあり、それで(正月)来ているのかと思いきや、一切帰省せず、この日のために(表向きは)来たらしい。
さる君は学者系お仕事なので、その学者風(容貌は野獣風)非ファジーな論理的思考回路が災いして、突っ込まれまくり、ラムジの格好の餌食となっていたが、本人は不思議な快感を感じていた模様。
出てきた料理に入っていたパイナップルの塊をひたすらパイナップル風味の南国フルーツと主張していた。
まあ塩辛い料理に入ってくる甘いフルーツ群については納得いかないのは分かるが、あれはやはりやっぱり箱根より西ではパイナップルと呼ぶのだ。
ちなみにさる君はうちのれんぼう(長男)のお気に入り。
今年の年賀状はさる君が酉に変身していて、ん? と微妙な反応をしていた。
いなはさる君の妻。
非常におとなしく物静か。
動物園で言うと山にいる偶蹄目のメスという感じ。
さる君も自分から主語述語を使ってしゃべるタイプではなく、いつも2人きりで何を話しているのか相当疑問。
興味深い。
日本語で話しているかも疑問。
M山
今度4月9日に子供が生まれるので、生き様に緊張感が感じられる。
大学時代はモゲラ・アイなどと揶揄され、生気と正気のもっとも欠乏した人間だったのだが、人間としての自覚が最近出てきた皇族顔。
Q
今回東京方面よりTEL参加(来ると思ってたのにな!)。
人類史上初めて飛べる人間として意匠登録中。
体重0kg。
FT編集長の携帯でTELしたのに「オレは話してない!」と編集長激イカリ。
その他久しぶりに会ったけど、人数や時間の都合であまり話せなかった人もあり残念。
スサノオの末裔と結婚したTF子(これを嫌って編集長はFTに改名したという噂もある)、結構酔って目の据わっていたコンペ君、昔私が親衛隊を指揮していたM世ちゃん、今度母になるM山妻(ゆりっぺ)、ファントマよりファントマらしかったファントマ友人(パルプ・ダスト01)、精神病を知らぬ間に治されていたMS嬢(ミキ)。
いろいろヒドイこと言ったかもしれないけど、言った方は傷が浅いから心配しないでくれい。
気になる人のために、あの後(あんなに帰っちゃうとは思わなかったな!)起こったことを記しておくと、一つめは編集長の愛車群青のアルファロメオによるハイウェイスター。
加速感がたまりません。
二つめはFT編集長によるアコースティックギターライブ。
メニューはブームだったかな?
昔だったら私の隣のうちの狂人盗人に壁蹴り倒されてるな。
その後人類の英知、オムロン人体組成解読装置の実践販売。
なんとこのオリコウさん機械はわがカラダ年齢を実際よりも3つ年下に算出はじき出しおってからにかわいくも心憎いマシンなのである。
うれしくて以後会う人遭う人にその事実をしゃべっている自分がまたかわいいのである。
次日、昼飯を食いに行って解散(最後私ひとりだったけど)。
メニューはうどん。
すてきなうどん定食、すてきな鳥南蛮など、なぜか「すてきな」で統一されたお店のうどんを食べた。
店を出た後よく見ると看板のキャッチコピーも「すてきな」と書いてあって、ブランドイメージの統一感があってとってもとってもすてきなお店でしたわ。
しかしあの夙川の駅ってサイコーな。
駅の真下を川が流れていて、コサギが水面に映り、セキレイがぐゅーんと足元をとおりぬけていく駅なんてなかなかないのである。
それではFT編集長夫妻に感謝しつつまたの機会に。
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