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2014年6月 1日(日)

ようやく観ました

今朝は町内の"クリーン大作戦"に参加。
草むしりやドブさらいなどで汗を流した。
本当はこういう人に決められた時分以外も、マメに手入れや掃除をするべきなんだけど、なかなか...。
でも溜め込むと後が辛くなるし、できるだけ頑張ろう。

午後、109シネマズHAT神戸に映画「アナと雪の女王」を観に行った。
なんだかこれだけロングヒットが続いていると、人として観とかないといけないようなおかしな気になってくる。
そして未だにシアター内のシートは完売、すごい。
ストーリーは、これまでのディズニー&ピクサーアニメ作品群と比べても分かり易くシンプルで、また上映時間も比較的コンパクト。
こっからもう一展開かな、と思ったところで素直にエンディングを迎えた。
そして話には聞いていた神田沙也加の歌唱が抜群。
松たか子ももちろん悪くないが、サラブレッド同士の対決は神田側に軍配が上がった。
何度も聴いていた「Let It Go」の歌詞の意味が、映画のシチュエーションを観て遅ればせながら初めて理解できたよ。

帰宅後、まだ明るいのでもう一踏ん張り、屋根に上がって太陽光パネルとトップライトを水洗いした後、トップライトにすだれを被せた。
これだけ暑いと、来週まで待っていては諸々手遅れになりそうだったので。


♪ It's Tricky - RUN DMC


2014年3月30日(日)

京都で忍者と和服

京都にある"忍者"をコンセプトに据えたレストラン「忍者京都迷宮殿」で、新しく"幻術桟敷"なるパフォーマンスショーが始まり、ご招待を賜ったので観に行った。
失礼な表現かもしれないが、ブレイクダンスやファイヤーダンス、エアリアルに、プロジェクションマッピングなどを取り入れたショーは、予想していたものよりも遥かに緻密で構成・演出もしっかりしており、また上演時間も1時間近かったんじゃないかと思うが、充分楽しめた。
外国人には特にウケるんじゃないだろうか。

観客参加の場面クライマックスに差し掛かったシーン

パフォーマンス後は、各テーブルに挨拶に来てくれたスタッフやキャストと歓談をしながら、ブッフェスタイルの食事を腹いっぱい頂いた。

劇場を出て、すぐ近くに点在する、"現代の和服"を手掛ける「SOU・SOU」の各店舗でいろいろとチャレンジングな服を購入した。
各商品、デザインもさることながら、日本製なので縫製も確かで、値段も充分にリーズナブル。

購入した商品群

これは城崎温泉のSR若旦那が来ていそうな服だな、と思いつつ店の方に話を伺うと、まさにズバリであった。
この世はいろいろな縁でつながる。
もっと家の近くに店舗があればなあ...と思ってはみたものの、京都にあるからこそいいのだろう、とも感じる。


♪ Could I've Been So Blind - The Black Crowes


2014年2月 2日(日)

和歌山小旅行など

1日から2日にかけ、和歌山へ小旅行に行ってきた。
目的は、エントリーしていた「紀州口熊野マラソン」(ハーフマラソン)に出場することだったんだが、今朝の雨に出走を断念、ほんのちょっとした観光に切り替えたのであった。


2014年2月1日(土)

昼前に家を出て、阪神高速湾岸線、阪和道経由で紀の国へ。
途中、泉大津PAで昼食を摂る。
宿泊は「紀州南部ロイヤルホテル」。
さすが和歌山、辺りに広がる梅畑には、もう白い花が咲いている木も多い。

もう梅の花が咲いていたミツバチは仕事をする

チェックイン後、ゆっくり温泉に浸かり、夕飯はホテル内の「みなべ亭」というお食事処で、旬の魚の造りや名物のウツボ、牛タン梅コロッケに、さんまの棒寿司、鯛釜飯などを食した。

ウツボの揚煮

食後は、ロビーラウンジで行われていた地元の若手ギタリストによるライヴを聴き、それからもう1度風呂に入って就寝。

地元若手ギタリストのライブ


2014年2月2日(日)

6時起床。
まだ真っ暗な外を見ると、やはり天気予報通りに雨が本降りだ。
確かに走るために和歌山くんだりまでやってきたわけだが、雨に打たれて体調を崩すリスクと天秤に掛けると、私としてはここは撤退するより他ない。
DNS。
気持ちを切り替えて、せっかくの小旅行を楽しんで帰ることにしよう。
...と思ってゆっくり朝風呂に入り、チェックアウトをして出掛けたら、レーススタート時刻にはもうほとんど雨は上がっているではないか...。
ガクッ。

道中、「道の駅 ふるさとセンター大塔」という味のある店で買い物をしてから、熊野古道・中辺路の入口に位置する「熊野古道館」へと行ってみる。

熊野古道館の中

熊野三山に来たことがないわけではないが、ちゃんと回ったことはないので、今度時間を掛けてぜひ堪能してみたいと思う。
宿を巡りながら、古道を歩き通す、なんてのも実に面白そうだ。
熊野古道館の目の前に位置する滝尻王子を少しだけ見学して、後にする。

この鳥居の向こうが世界遺産ここから中辺路が始まる

続いて向かった先は、日高川町にある「道の駅 SanPin中津」。
日高川町はジビエを売りとして押し出している町で、ここではなぜかホロホロ鳥が食べられるという。
ホロホロ鳥、という時点で野生でなく家畜なので、これをジビエと呼ぶことはできないはずなのだが...まあいいか。
途中、巨大な吊り橋が川に架かった向こうに、「日本一のヤッホーポイント」という看板が掲げられた何やら楽しそうなところがあったりした。
不思議なものをお作りになったものだ。

この椿山レイクブリッジの向こうに日本一のヤッホーポイントがある

中津の道の駅では、ホロホロ鳥の丼に、猪肉の串焼きを食べた。
イタリア料理店で調理されたホロホロ鳥を食べたことはあるが、このように親子丼風にアレンジされたものはもちろん初めて。
まったく違和感はない。
こちらは正真正銘のジビエ、地元で獲れた鹿の肉も買って帰った。

親子丼の鶏肉の代わりにホロホロ鳥が猪肉の串焼き日高川町産の鹿肉

川辺インターから高速に乗り、いざ西宮を目指す。
この後、17時開演の白石加代子さんの「百物語」を兵庫県立芸術文化センターで観ることになっており、なかなかに忙しい。
2時間ちょっとのドライヴを経て、無事に劇場に到着、前から2列目の良席で白石さんの迫力を堪能する。
第三十一夜の演目は、林芙美子作「晩菊」と、北條秀司作「狐狸狐狸ばなし」。
前者は戦後間もない頃の気怠さのような気配が濃厚に塗り込められた純文学で、文字面にするととっつきにくい作品のはずだが、そこは並外れた演技力で以て、しっかりと聴衆を世界に引き込んでくれる。
そして後者はもう朗読劇というよりも、変わり身も忙しない一人芝居、と称するほうがまさしくピンとくる。
こちらは女優・白石加代子のコミカルな一面が存分に発揮され、五役をこなすそのパワーにも圧倒された。
いよいよ次の第三十二夜はファイナル。
7月の舞台が楽しみだ。

白石加代子の「百物語」


♪ The bluest blues - Ten Years After


2013年10月12日(土)

フランス映画鑑賞

午前中に水槽の水換えと掃除をして、午後は西宮ガーデンズに行き映画を観てきた。
「大統領の料理人」。
フランス映画の割には分かりやすい作品だったが、深度はあまり感じなかった。
終わり方も実にあっさり。
きっちり実話がモデルになっているようだから、そこをもっと強調することもできただろうし、あるいはドラマティックに盛り上げることもできたと思うのだが、敢えてそうしないところにある種の矜持があるのかもしれない。
美味そうな料理がたくさん出てきて、空腹化は加速されること間違いなし。

夕飯はガーデンズ内にある「桜庵」でもつ鍋を喰ってきた。
食べ終わってレジで会計をしている時、ふと見ると系列店のフライヤー等が置いてあるのが目に入り、エンテック経営の店だと初めて知る。


♪ 青春 - ↑THE HIGH-LOWS↓


2013年7月13日(土)

「モンスターズ・ユニバーシティ」最高

朝イチの上映回で、「モンスターズ・ユニバーシティ」を観てきた。
いやー面白かった。
「モンスターズ・インク」は私のフェイヴァリットの1つでもあるんだが、期待を裏切らない出来の続編にして前日譚。
ストーリー展開としては、まったくもって定型の枠をはみ出すことはない想定通りの作品だが、それが心地よいタイプの典型でもある。

鑑賞後、映画館の近くにある「兵庫県立美術館」に足を運び、「マリー・アントワネット物語展」を観てきた。
積極的な興味があったわけではなくて、チケットをもらったからなのだが...。
大きな期待を込めずにフラリと行ったせいか、思った以上に楽しめた。
展示品も多岐に渡っており、気が付けば1時間ほども眺めていたようだ。
また、安藤忠雄氏の手による建物も印象的であった。

駐車場とエントランスをつなぐ螺旋階段

らしい。


♪ CROW - 鬼束ちひろ


2013年6月29日(土)

久々の映画館

午前、映画を観に109シネマズHAT神戸へ行った。
たくさんの人が今日から公開の「真夏の方程式」を上映するシアターへと吸い込まれていく中、我々はひっそりと2番シアターに向かって「二流小説家」を鑑賞。
アメリカ小説の原作を邦画にアレンジしたものだが、元々のプロットがしっかりしているから観られるものにはもちろん仕上がっているものの、いきなりの銃撃はありえんだろとか、作家の探偵ごっこもしっくりこないなあ...とか、やはりところどころに無理がある。
マネージャー代わりの女子高生や、主人公の偽名小説を愛読するパラリーガル、被害者の妹などの登場人物もヴォリュームのある原作ではしっかりストーリーに関わってきて、意味のある立ち位置を与えられていたが、どうしても2時間弱の尺の中にはそういった深みは描かれておらず、多くの説明が雑に流されてしまっている印象だ。
武田真治扮するシリアルキラー・呉井大悟は見事にハマっていた。
バーで偶然出会う主人公の元恋人の今の夫、"今野先生"は今野敏本人なのな。


♪ Too Late - Black Sabbath


2013年4月 7日(日)

大人会

昨日の雨中、午前の内に水槽の水換えを済ませ、午後から十三の「シアターセブン」へ。
もはや恒例となった感もある、コラアゲンはいごうまんさんのライヴを観に行った。
私は、めでたくこの劇場のこけら落とし公演となったライヴに続き、コラアゲンさんは2度目だ。
生憎の悪天候にも拘わらずパツンパツンに埋まった客席はご本人前説で充分に温まり、円熟味溢れる本編トークも安定感抜群。

感謝状を誇るコラアゲンはいごうまんさん

S支配人、この度もありがとう。

夕方、松山に住む妻の叔父夫妻が拙宅に遊びに来てくれた。
本来、この春大阪大学に入学した彼らの娘さん(妻の従妹)のお祝いをしよう、という集まりだったのだが、当の主役が学校の行事で来られなくなり、あえなく大人4人の会合となった。
夕食は「アルテシンポジオ」へ。
桜の時期なので、シェフもカメリエーレもフル回転で目が回っていそうな感じ。
ウツボのカルパッチョに始まり、ズワイガニのサラダ仕立て、アナゴと温泉卵のズッパ、桜海老のパスタ、そしてメインが山羊の藁包み焼き。

山羊のすね肉の藁包み右端に添えられているのは山羊の睾丸!

この山羊料理は北イタリアのピエモンテで食べられているものだそう。
てっきり例によってシェフのオリジナルかと思ったら、本家があったのね。
毎度の如く、どれも堪能した次第。
夫妻の2人のお子さんの近況を中心に話も尽きず、あっという間の3時間が過ぎたのであった。


♪ Love - Hanoi Rocks


2013年1月19日(土)

「笑福亭鶴瓶 落語会」

今日は兵庫県立芸術文化センターで「笑福亭鶴瓶 落語会」。
17時開演の2回目を鑑賞した。
幕が開き、約40分(!)にも及んだ鶴瓶さんの挨拶トークの後、まず高座に上ったのは東からのゲスト、古今亭文菊。
題目は「豊竹屋」。
鶴瓶さんも紹介の時に散々言っていたが、確かに33歳とは思われない落ち着きぶりで、噺方も大ヴェテランのよう、というか前近代的ですらある。
去年、28人抜きで真打昇進を果たした気鋭の若手なのであった。
そしていよいよ笑福亭鶴瓶が登場し、一話目は師匠の故・松鶴の十八番だったという「一人酒盛り」。
そんなこともあってか、今日のトークの中には頻繁に六代目松鶴の話題が出てきた。
休憩を挟んで、鶴瓶さんの「鴻池の犬」。
もちろん名人話芸を充分堪能させていただいたが、往時に比べるとさすがの鶴瓶師匠も還暦を超えられたということで、心なしか勢いが衰えたかもしれない。


♪ Unchain The Night - Dokken


2012年12月27日(木)

映画「レ・ミゼラブル」鑑賞

7時半から走りに出た。
今朝のこの時間はあるいは氷点下だったか、ランニンググローヴごときでは指先がかじかむのをまったく抑えられないぐらい、寒い。
走る前、スタート地点の北山ダムに向かって歩いているだけで心拍数は無為に上がる。
朝飯前の起きぬけジョグなので、余裕を持たせて4.4km。
が、血糖値が上がりきっていない様子がまざまざと感じ取れ、脚はちょっと重かった。
6時台には元気なお年寄りがたくさん行き交っているが、この時刻になると散歩ラッシュも過ぎ去っていて走りやすい。

朝食後、「109シネマズHAT神戸」に行き、サーティワンでアイスクリーム入りクレープを喰ってから、映画「レ・ミゼラブル」を観る。
冒頭のシーンからすでにガツンと迫る好演出で、作品の質の高さがこれだけで分かる。
果たして、2時間半を超える長さを感じさせない名作に違いなかった。
どちらかというと学校の授業よりも私は佐藤賢一氏の諸作から学んだ部分が多いが、19世紀前半のフランス国内の情勢がリアルに描かれているようで、文化や宗教も含めて当時の時代背景があってこその物語なのだということが自ずと理解される。
映像作品ならではの、蜂起前夜のカットバック大合唱はド迫力だ。
そのクライマックスからエンディングに至るまでの流れも実にスムーズかつドラマティック。
これで泣かずして何に心を動かす。
ティム・バートンの「スウィーニー・トッド」よろしく、この作品でもヘレナ・ボナム・カーターの怪演が目立つ。
あとこうしてよく見ると、ヒュー・ジャックマンの顔って実にミュージカル向きだな。
最後の方は市村正親に見えてきた。


♪ Never Believe - Ministry


2012年9月23日(日)

1時間超えとコントライヴ

朝のうちは雨が降っていたということもあり、暑い時間帯にはなるが午後から走りに出た。
とはいってもそれほどではなく助かった。
今日は目神山~北山ダム周回~甲山森林公園~関学(上ヶ原)~目神山に帰ってくるというちょっと長めの山岳風ルート。
ガーミンのGPSによると実に高度上昇値は227mあり、距離は9.3kmにも拘わらずタイムは1時間超え。
出だしからまったくバネが感じられなかった脚筋にいい刺激を入れられたんじゃないだろうか、と思うが、平地で5分台/kmで走る練習もそろそろしとかんとまずいだろう。

夜は浅越ゴエさんにご招待いただき、久々にNGKに行ってザ・プラン9のライヴ「ザ・コント9」を観る。

本番前になぜかNGKのトイレで

ゲストは板尾創路さん、ケンドーコバヤシさん、土肥ポン太さんにジャルジャルと豪華なメンツ。
「呪いの館」と「宇宙紐状態」が特に素晴らしい出来で大笑い。
もちろんその他のコントも押し並べて質が高く、9本目、ラストの「呪いの館、その後」も非常にチャレンジングな構成ながら、上手くまとまっていたと思う。
お疲れさまでした&ありがとうございました!


♪ Never - Boyz II Men


2011年10月 3日(月)

映画「マネーボール」試写

「クアアイナ」でサクッとハンバーガーを食べてから、映画「マネーボール」の試写を観た。
一昔前にメジャーリーグ界を席巻した、セイバーメトリクスの申し子・ビリー・ビーンGMの奮闘を描いた映画だが、原作が本国で出版されたのが2003年、日本語訳も2004年には出ているから、正直「今?」という疑問がないこともなく、若干遅きに失した感もある。
確かに以前より映画化の話が現れては立ち消えていたような記憶もあるが...。
内容自体は、野球好きには結構楽しめる。
が、野球データの世界を一変させた大発明であるOPSを始め、各数値や概念に関する言及はほとんどないことがマニアにとっては不満であろうし、それほど野球に対して興味や知識のないオーディエンスにとっては、ベースボールビジネスにまつわる分かりにくい用語が出てくるなど、不親切なものになっているのではないだろうか。
端的に言うと、中途半端かも。
ビリー・ビーンという私人にスポットを当てた部分も何だか未消化の感があるし、20連勝達成後のくだりはグダグダと失速しているし、演出というより脚本に問題があったのかもしれないが、まとめ方は決して上手ではないと思ってしまった。
素材としては良い物語なだけに、やや残念だ。
まあでも割と面白かったんだけど。


♪ Since I've Been Loving You - Led Zeppelin


2011年9月27日(火)

「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」試写

映画「三銃士」の試写を観る。
話はもうハッキリいってムッチャクチャなんだけど、案外面白い。
オリジナルの骨子は残しながらも大胆なアレンジが施され、ミラ・ジョヴォヴィッチのアクションなんかまんま「バイオハザード」だし!
そしてルイ13世のバカ殿っぷりがこれ以上ないハマりよう。
最後に漢を上げるところを含め、まるで「蒼天の拳」の溥儀だ。
なかなか痛快で爽快な映画だ。

最近、走ったり泳いだりしない日は、妻の指導の下、ピラティスでインナーマッスルの鍛錬に取り組むことが多いのだが、これが難しい。
体の小さな妻がサラリとやってみせる手本通りに、なかなかできないのだ。
伊達にインストラクターやってへんな、と降伏。
しかし体幹、コアは大事なので頑張らねば。


♪ As The World Turns - Eminem


2011年9月19日(月)

1時間超え

今日もどちらかといえば平日よりも早く起きた感じで、お、そういえばチケットがあるぞと9:30開映の「ロック~わんこの島~」を観に行く。
うーん、まあこんなものでしょうか。
それよりも観に行った「塚口サンサン劇場」という、内装は主流のシネコンに換えられているが、外箱および周辺環境はいかにも昔ながらといった趣の味のあるシアターにガツンとやられた気分。
ある意味異次元空間だ。

通りすがり、山幹沿いの「長次郎」でやや高級な寿司を喰い、その足で西宮浜の「西宮市貝類館」へ行ってみる。
安藤忠雄氏設計のなかなかマニアックな展示館だが、小さいなりに見どころはある。

「西宮市貝類館」の入口堀江謙一氏が実際に使用したマーメイド号も館の敷地内に小ぢんまりとしているが整理されている館内オウムガイの生体も展示されていた

ただ時間を潰すのは私でも30分が限界だな。

館を出て、目の前に広がるヨットハーバーを少し歩き、フラリと入った「一点鐘」というマリンショップでハットとTシャツをフラリと買ってしまう。

ヘリーハンセンのハットとプーマのTシャツ

一旦帰宅してから着替えて、ランニングへ出発。
今日は夙川橋~御前浜橋から南芦屋浜へと渡り、それから打出浜を北上、再び夙川へと帰ってくるルートを走った。
初めて10kmオーヴァーとなる約10.5kmを、1時間強で。
台風が近づいているせいか、海辺の風は強かったが、今回は雨に降られず良かった。
10km、1時間ぐらいなら炎天下や雨天じゃない限り、給水やエネルギー補給はいらんな。
でも帰ってきてから水飲み過ぎた。
そして腕が凄く疲れた。


♪ Blood On The Dance Floor - Michael Jackson


2011年9月15日(木)

「百物語」第二十九夜

「兵庫県立芸術文化センター」に、白石加代子さんの「百物語」を観に行った。
今回が第二十九夜。
お題は「お文の影」と「ばんば憑き」で、ともに宮部みゆき氏原作。
「お文の影」の方は、9月15日という日程に合わせてチョイスされたであろう噺だと思うが、捻りやサプライズは込められていないものの、スラリとした正統派といった趣で、白石加代子ワールドへと誘う前段としてはふさわしい。
休憩を挟んで読まれた「ばんば憑き」こそまさに真骨頂。
よくできたホラー映画の如く、名状し難い期待感にも似た恐怖を観客に強いる圧倒的な演技。
加えて、故桂枝雀氏の理屈ではないが、緊張の合間に挟む絶妙な緩和も名人芸。
私は原作を読んでいなかったので、プロットも含めて最前列で堪能し尽くした。
惜しむらくは若干演出、脚本がアッサリしていたように感じられたこと。
特に「ばんば憑き」の締め括りは、もう少し温度を上げることができたような気もする。
一方で、やり過ぎないことこそ真髄、という思いもあるんだけど。
もう九十四話。


♪ I Ain't The One - Lynyrd Skynyrd


2011年9月11日(日)

2本立てとLSD

「109シネマズHAT神戸」で、「ライフ」→「カンフー・パンダ2」を昼を挟んで連続鑑賞。

「ライフ」については、PRを結構バンバン各所でやっていたこともあり、この種の作品を好んで観ている人にとってはおそらく内容的に目から鱗的なレアな情報はないだろう。
思っていたより教訓めいた流れの分量が少なくてよかったが、敢えて混ぜ込むほどのクオリティではないブロックもあったような。
ただ、やはりその撮影技術には舌を巻く。
特にサイズの小さな生き物たちの営みをあれほどクリアにどうやって撮るのだろう?
BBC EARTHの力を改めて思い知った。
シーンとしては、時を待つコモドオオトカゲがバッファローの眼前で舌を出し入れするところと、チーターがダチョウを襲う場面が印象に残った。

「カンフー・パンダ2」の方は理屈抜きで楽しめる秀作!
前作ももちろんよかったけれど、今回も笑いあり泣きあり、子供でも充分に理解できるストーリー。
ハリウッド作品なのにギャグが寒くないのがいい。
翻訳の勝利、という側面もあるのかも。
続編をまた作るぞと匂わせて終わった。

帰途、今津の「マルナカ」に初潜入。
噂通り魚の品揃えがよく、その他のラインアップも充実していそうな大型店であった。

夜、ランニングへ。
いわゆるLSD(Long Slow Distance)ということで、約1時間ほどジワジワと走ってみた。
夙川橋から臨港線まで下り、西宮大橋から西宮浜へ入って、西宮市貝類館を回って、同じように帰ってくる。
やっぱり左のアキレス腱からふくらはぎにかけてが少し痛むな。
あと、脚もさることながら腕が疲れた。
色々不安が残るなあ...。


♪ Innuendo - Queen


2011年8月24日(水)

「髑髏城の七人」観劇等

劇団☆新感線の芝居「髑髏城の七人」を観てきた。
キャストは小栗旬、森山未來、早乙女太一、小池栄子、勝地涼、仲里依紗らといったなかなかの豪華布陣。
さすがのいのうえひでのり、というか、これはいのうえ歌舞伎の中でも最高傑作なんじゃないか。
演者、演出、脚本、特効、照明、音効、すべてが活きていた。
早乙女太一の身のこなしはさすがだし、森山未來はやっぱり舞台映えする俳優だ。
小栗旬もどんどん上手くなっている。
第2幕の冒頭、森山未來と早乙女太一が対峙する殺陣は文字通り鳥肌もんだった。
あれを観るだけでも価値がある。
本当に素晴らしい、一級のエンターテインメントを味わうことができた。

観劇後、ともに行っていた上司に「ガンボ&オイスターバー」で遅い晩飯をご馳走になる。
特大の岩牡蠣を頬張りながら、時に熱く有意義な話ができた。

上司と別れ、携帯電話を開けたら飛び込んできた、島田紳助氏芸能界引退のニュース。
理由は、暴力団関係者と携帯メールのやり取り等をしたから、だという。
短くない間レギュラーの仕事をさせていただいた身としても、感ずるところは少なくない。


♪ Cold Shot - Stevie Ray Vaughan & Double Trouble


2011年8月14日(日)

「カーズ2」鑑賞→1人走り

映画「カーズ2」を観に行ってきた。
いきなり「007」ばりのアクションシーンに始まり、代替燃料とか謎のエージェントとか、ストーリーもまるで「ゴルゴ13」かと思うほど前作に比べると遥かに込み入っていて、結構ついていくのに必死。
ディテールが煩雑なだけで、本筋たるプロットはそうでもないんだけど。
まあ細かいところは分からなくても子供には楽しいのだろう。
グランプリ第1戦、日本のシーンで、「ポリリズム」の前にThe Carsの「You Might Think」が流れてきた時には、「おっ」と思わされたが、エンドクレジットを見たらWeezerがカヴァーしてたみたいだな。
ピクサー作品に外れなし、が前提なのでそもそも基準は高いが、それに照らし合わせると今作は諸手を挙げて絶賛、というわけにはいかないなあ。

夕刻、久々に犬を連れずに単独でランニングへ。
今日は18時前、まだ陽が残るうちに出てみたが、日光の直撃は喰らわないので、事なきを得た。
往路はちょっと頑張って7分20秒、帰りは少し抜いて8分35秒。
THERMOSのボトルにポカリスエットを詰めて持参したんだが、手に持って走るのはやっぱりちょっとしんどい。
慣れの問題かもしれんけど...。
この時期、時間帯はどうしても給水問題が生じるな。

帰宅、早めの一風呂が気持ちいい。


♪ Don't Cha Stop - The Cars


2011年7月 8日(金)

「真夏の夜の花祀り」

私が前部署にいた時に同じ番組を担当していた外注スタッフの子が、今日で仕事を離れるということでわざわざ土産を携えて挨拶に来てくれた。
すでに異動から2年以上が経過しているのだが、こうして覚えていてくれるというのはありがたい限りだ。
また近い将来、一緒に仕事ができたらええなあ!

夜は十三のシアターセブンで吉村智樹さんと花房観音さんのトークイヴェント「真夏の夜の花祀り」を鑑賞。
またもS支配人には世話になり、ありがとう。
吉村さんは放送作家業を中心とするフリーライター、花房さんは現役バスガイドかつ、第1回「団鬼六賞」大賞受賞という経歴を持つSM作家なのだが、何よりおかしいのは、この2人は夫婦であり、その夫婦がステージの上、客の前で、あまりにも悲惨で聞いてるこっちはもう笑う他ないといった趣の花房さんのダメ男遍歴を始めとする、お下劣極まりないトークを繰り広げまくる、という点である。
嫁の性愛泥沼話を旦那が衆人の前で嬉々としてインタヴューしているなんて、これは幻視体験か?
気付けば、客席に座っているオーディエンスたちもなんだか異界の人たちに見えてきた。
もはや超常現象に匹敵するトークショーだ。
素晴らしい"芸"を堪能させていただいた。

夫妻トークの前半が終わり、休憩を挟んだ後の第2部は、もう1人の女性SM作家、出版社の社長、元AV女優という3名のゲストを加えての座談会形式。
全体的にどうしてもアマチュアっぽさが漂ってしまった第2部だったが、吉村さんの瞬発力はさすが。
「クッてるぜ! ヨシムラくん」(タイトルはうろ覚え)を「SPA!」で連載していた頃から好きな作家さんだったから、嬉しさもひとしおだ。

京都を舞台にしているという受賞作「花祀り」、しかと読ませていただこう。


♪ Instinct - Iggy Pop


2011年5月29日(日)

「阪急電車」とか

水槽の水換えと清掃をした後、西宮ガーデンズに映画「阪急電車」を観に行った。
雨の日曜ということで、ガーデンズの駐車場は長蛇の列。
危うく開映に間に合わぬとこだったぞ。
映画館も思った以上に混雑していた。
まあ「阪急電車」を観るなら、この「TOHOシネマズ 西宮OS」のロケーションに勝る劇場はないだろうからなあ。
映画は、予想よりもはるかにいい出来だったと思う。
脚本もよかったし、とにかくキャスティングが絶妙だった。
正直言って大枚はたいてビッグスターを集めたような映画ではないが、だからこそ、地に足着いた等身大のハマリ役が揃ったような気がする。
中谷美紀、戸田恵梨香を始め、玉山鉄二、勝地涼、谷村美月、有村架純...、そして子役の2人も含めて、皆素晴らしい演技であった。
演出の勝利だな。
この内容であれば、別に沿線に馴染みがない他地域の人も充分楽しめるものだろう。
私はたまたま原作を刊行早々に読んでいたが、ひょっとしたら原作を凌ぐのではないか、と感じられる稀有な作品でもあった。

せっかくガーデンズにやってきたので、「つるはん」で晩飯を喰った後、「コールドストーンクリーマリー」でアイスクリームを買って食べた。
奇跡の待ち客ゼロの瞬間。

ワッフルボウルに載ったアイスクリーム

あと、いくつか店を回って生活雑貨をちょいちょい購入して、帰宅。


♪ Stop - R. Kelly & Jay-Z Feat. Foxy Brown


2011年5月22日(日)

甲子園で野球観戦→十三で落語鑑賞

今日は雨の予報だったのでちょっと心配していたが、いざ迎えてみると何とかもちそう。
というわけで阪神vs西武を観に甲子園球場へ。
先発はメッセンジャーと帆足だったが、2人とも安定した立ち上がり。
特に帆足は良いテンポでイニングを消化している。

ジェット風船が舞う

スコアは1-1で延長戦に突入、見応えのある投手戦となったが、やはり息絶えてしまったのは阪神の方。
11回表、小林宏之がワイルドピッチ、さらに城島も暴投と、バッテリーエラーでピンチを招き、代打・平尾にタイムリーを浴びてこれが決勝点。
今さら言っても結果論にしかならないのだが、9回は榎田続投でもよかったのでは? 真弓監督。
次の攻撃の先頭打者が榎田だし、7回、8回とまったく危なげなく抑えていた榎田にとって3イニング目というのは決して危険な領域ではないはず。
まあ榎田は連投だし、早めに藤川を注ぎ込んで、9回裏で一気に決めたるんやという思いだったのかもしれないが、その後にマウンドに送り出すのは小林宏之に久保田と、まったく信頼できないリリーフ陣ばかりだからなあ...。
あとは若手が育っていないというのも、阪神にとってはまずいトピックかもしれんな。
西武のルーキー、秋山っていう選手はとんでもない足をしてるな!
単なるシングルヒットをツーベースにしよった。

甲子園を後にし、家に帰らずに今度は十三へと向かう。
「シアターセブン」のS支配人にまたも招待いただき、「やみ鍋の会」という一風変わった落語界にお邪魔してきた。
月亭方正という落語家名を持つ山崎邦正さんが主宰するイヴェントで、東京ではちょくちょく行っているようだが、今回が大阪初上陸。

「やみ鍋の会 in 大阪」

演目は、桂三四郎「時うどん」、月亭八光「幽霊の辻」、笑福亭瓶二「親子酒」、そして月亭方正「鼠穴」。
前座代わりの桂三四郎くんはさすがにもうちょっと経験を積まなければ、という感じだが、あとの3人は安心して笑っていられる。
瓶二さんの話は初めて聴いたけど、キャラも濃い目で面白く、笑顔がまたいい。
八光くんも思えば落語を聴くのは初めて。
枕の上手さはさすがだ。
邦正さんの落語も、思っていた以上に抜群に良かった。
舞台俳優もできるんじゃ、という具合の演技派ぶりで、キッチリと演じきっておられた。


♪ Rumbleseat - John Mellencamp


2011年4月 3日(日)

コラアゲンはいごうまんLIVE

仕事仲間のSくんがこのたびめでたく支配人に就任した劇場、「シアターセブン」のこけら落とし公演である「コラアゲンはいごうまんLIVE」にご招待いただき、行ってきた。
十三の町は昨夜も濃かった。
コラアゲンはいごうまんさんのトークは、こう言っては失礼だが、思っていた以上に面白く、そして上手かった。
さすがヴェテラン。
宗教の話と刺青の話が終わったところで10分休憩、後半は教科書の話、そしてアンコールにはばタンの話。
ライヴの前にはコラアゲンさん本人が客席周辺をウロウロと歩き回り、また「肖像権はないのでバンバン写真を撮ってください」というユニークなルール固めにも笑わせてもらった。
ネタ自体もよく繰られていたし、そしてコラアゲンさんの温かいお人柄も伝わってくるいいLIVEだった。

ライヴのひとコマ

Sくん、ありがとう。


♪ The Power Of Love - Huey Lewis & The News


2011年3月26日(土)

土曜の映画館に客は5人

午前はスイミングスクールへ。
これまでまったく自己流で何も知らずに体を動かして泳いでいただけだったのが、まず脳ミソを使って考えるようになり、そして次にそれを体が覚えて身に付く段階に至ると、なかなか充足した気分になる。

水泳後、六甲アイランドへと向かった。
神戸ファッションプラザ、「Rink」の「金の穂 銀の水」という世にも珍しいお茶漬け専門店で昼飯を喰う。
お茶漬けといっても決して馬鹿にできぬ贅沢ぶりであった。
美味い。
界隈には、いわゆるコスプレイヤーがうにゃうにゃとひしめき合っており、それを撮影する怪しい男たちも多数。
何なんだ? ここは。

ウロついた後、「シネウェーブ六甲」で映画「僕と妻の1778の物語」を観る。
草彅剛くんの演技が今一つしっくりこず、チープな連続ドラマのようなライトな演出も残念だったし、脚色も思ったよりアッサリ。
竹内結子は美しく、芝居も確か、素晴らしい俳優になった。
それにしてもこの主演コンビを見ていると、成田-ワシントンD.C.の機中で3回繰り返し観た「黄泉がえり」を思い出してしまうな。

なんでか無性に頭が痛い。


♪ TV Mama - Johnny Winter


2011年2月13日(日)

「百物語」第二十八夜

昼から高座町のA氏邸で業者を交えて打ち合わせ。
結構煮詰まってきた。

その後、「兵庫県立芸術文化センター」へ直行し、白石加代子さんの「百物語」を鑑賞。
演目は池波正太郎「剣客商売 天魔」と、幸田露伴「幻談」の2題。
座席は前から2列目のド真ん中でほぼかぶりつき状態、非常に観やすく、聴きやすかった。
いつもの芝居の時のようなド迫力は、一人喋りのためかやや抑え気味だったような気もするが、存在感はやはり際立っている。
もう92話かあ。


♪ Black Sunshine - White Zombie


2011年1月31日(月)

交通事故見舞いと「ツーリスト」試写会

仕事仲間のRが4日ほど前にバイクにはねられて入院中、ということで夕方見舞いに行ってきた。
救急車で運ばれたという下町の救急病院はなかなかにインパクトがある個性的な佇まい。
Rの状態は、肋骨4本骨折、頭蓋骨骨折と、字面だけ見れば瀕死の重傷だが、案外元気そうで安心した。
本人は今週末にでも退院して復帰したいと言っていたが、束の間の休暇と思ってゆっくり休むがよかろう。
たまたま来られていた奥方、ジュニアとも会えた。

夜は映画「ツーリスト」の試写会へ。
ジョニー・デップ、アンジェリーナ・ジョリーの2大スターが共演ということが注目されているが、なるほどゴージャスな映画である。
「善き人のためのソナタ」のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督(私と同年生まれ!)、脚本チームには「ユージュアル・サスペクツ」のクリストファー・マッカリーということで演出とストーリーにも期待していたが、想像を裏切らないオーソドックスなオチを含め、結構普通だったな。
時間を浪費したと嘆くような映画では決してないが、豊かな感動やそれに類する何かが得られる作品でもないと思う。


♪ Gravity -Nuno


2011年1月25日(火)

「ナルニア国物語 第3章」試写

「ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島」の試写会に行ってきた。
まあこんなものなんだろうな。
これぞコテコテの西洋古典文化に裏打ちされたファンタジーの王道。
ユーステス役のブサイク少年俳優、ウィル・ポールターがとても良い味を出していた。
3Dの映像は観づらくて目が疲れたなー。


♪ Crazy Love - The Allman Brothers Band


2010年11月16日(火)

「立川志の輔 独演会」

リニューアルオープンとなった「森ノ宮ピロティホール」のお披露目公演である、「立川志の輔 独演会」に行ってきた。
お弟子さんの「子ほめ」の後、志の輔さんが登場、フリートークで充分にほぐしてから、創作の「バールのようなもの」。
休憩を挟んで、大ネタとなる江戸古典の「八五郎出世」。
志の輔さんの落語を聞くのは初めてだが、鶴瓶さんや南光さん、文珍さんといった上方の達人たちと比べてもまったく遜色ない名人芸はさすがだった。
堪能した。

公演後、「印度屋」でカレーを食べて帰る。
美味いことは美味いが、やはりここのカレーは、私的に耐えられるMAX辛度。

かつて2年半住んだ森ノ宮の地だが、離れて6年半、すでに街並みは若干変化していた。


♪ Marsh Mellow Field - King's X


2010年10月30日(土)

「ソーシャル・ネットワーク」試写会

仕事終わりで「ソーシャル・ネットワーク」を試写で観てきた。
極めて完成度の高い映画だ。
キャスト、カット、音楽、演出、脚本、すべてが高レヴェル。
ジェシー・アイゼンバーグを筆頭に、全キャラクターが気持ち良いほどにピタリと嵌まっていた。
ただあまりに会話のスピードが速すぎて、序盤のカットバックについていくのは少々しんどかったけど。
ストーリーそのものは、そもそも形のないインターネットビジネスというものが孕む無限の可能性と、それに諸刃の剣として付随する恐ろしさの両面を存分に描き伝えているが、なぜ今、なぜSNSなのか、という必然性が若干欠けているようにも感じた。
それにしても、演出や脚色はもちろん大いに作用しているとして、史実については実際に起こった出来事にある程度忠実に作られているはずだが、直接関係者が途絶えている100年前の話ならいざ知らず、ここ数年内に続発した現在進行形の生々しい事実を映画化することによくゴーサインが出たものだ。
…と思って少し調べてみたら、扱われている実在の人物たちの許可は特に取っていないんだとか。
新たなトラブルの火種となるか?
始めは観る者の大部分の反感を買っていたであろうマーク・ザッカーバーグが、物語が進行するに従って共感や同情に似たものを我々の内に徐々に植え付けていく様がダイレクトに感じられる、いい演出であった。

ついにNBAシーズン開幕。
去年からコーチに復帰していたとは恥ずかしながら知らなかったがポール・ウェストファル、老けたなあ!


♪ Worm - Ministry


2010年10月23日(土)

観劇 & ハンバーグ in 京都

京都劇場へ劇団四季の「春のめざめ」を観に行ってきた。
団員達の動きと歌はさすがだが、演題に対する特筆すべき感想はない。
オチもイマイチ。
もう少し演出の余地はあるように感じられた。

せっかく京都くんだりまでやってきたので、桂の「とくら」へ激ウマハンバーグを喰いに行った。
しかしこの溢れ出す肉汁の量はやはり半端ではない。

「とくら」のハンバーグ

17時前と、かなり時間を外して行ったのに客は続々と入ってくるし、パティ、ソースともに大満足。

西宮に戻り、A氏と打ち合わせ。
諸事情により2カ月ほど時計の針が巻き戻されてしまったわけだが、これを好機に変えるより他ない。
22時過ぎまで実に4時間弱、内容の厚い話し合いとなった。


♪ Mama Kin - Aerosmith


2010年8月28日(土)

野球から映画へ

11時から草野球の試合。
今日は会社のチームの方で、リーグ戦の最終戦。
先発で投げて3イニング1失点とまずまず。
打撃は四球と三振に終わった。
リリーフのピッチャーも好投し、6-2で勝利と、楽しい最終戦となった。
車についている外気温センサーが39℃を示すほどに暑いことは間違いないが、今日は少し風があったので熱中症に陥ることもなく、何とか投げきることができた。

帰ってシャワーを浴びて昼ごはんを食べてから、「109シネマズHAT神戸」に「ソルト」を観に行った。
とにもかくにもアンジェリーナ・ジョリーがかっこよすぎる。
ストーリーもそれなりに面白かった。
続編の可能性残し?

「ゆう庵」でうどん喰って帰宅。

熱中症熱中症と世の中が喧しく、そして自身も炎天下においては危険を感じたことが多々ある故、スポーツドリンクをゴクゴクガブガブと飲みまくっているのだが、なんだかお腹の調子が思わしくない。
あまりに熱中症予防の方に意識が向き過ぎていて、内臓が決して丈夫ではないことをすっかり失念していた。


♪ Somebody Callin' Me - Alvin Lee & Co.


2010年8月21日(土)

「トイ・ストーリー3」など

水槽の水換えと清掃を行った。
水道から出てくる水の温度が30℃を超えているので、熱帯魚といえどこれは辛い。

「109シネマズHAT神戸」へ映画「トイ・ストーリー3」を観に行った。
通常の法則とは逆に、作を重ねるごとに面白くなるという映画で、シリーズ中の最高傑作であることは間違いない。
最後は思わずウルルとさせられたじゃないか。

今津のコーナンに立ち寄ってから、会社の人に教えてもらった、柳本町にあるうどん店「ゆう庵」へ晩飯を食べに。
極太、コシが強い讃岐うどんの王道。
揚げたてのハモ天も美味かったし、妻が頼んだ細麺のカレーつけ麺もピリッと辛くて美味。


♪ 山はありし日のまま - サザンオールスターズ


2010年6月27日(日)

イーライの本

未明まで降り続いた雨の影響で、今日は上がってはいたもののグラウンドコンディション不良のため、草野球の試合は中止。

「109シネマズ箕面」に行って映画「ザ・ウォーカー」を観てきた。
「北斗の拳」そのまんまやないか。
はっきり言って期待外れやな~と思いながら途中まで観ていたのだが、ラスト15分の展開には素直に驚かされ、何とか金払って観て損したレヴェルは脱却した。

少し「visola」をウロチョロしてから後にし、能登町の「フォルクス」で晩飯喰って帰った。


♪ Suck It - Dirty Rig


2010年6月19日(土)

散髪、映画にDIYなどなかなか長い休日だった

朝、「フリゼーア」で髪を切ってきた。
前回よりもきつめのアシンメトリー、ツーブロックの前髪パッツリ。
名もなき修羅が現代に甦ったかのようだ。

昼、「109シネマズHAT神戸」で「アイアンマン2」を鑑賞。
前作以上にバカバカしい内容で若干ホッとした。
なんじゃこりゃあ。

帰途、六甲の「アクタス」に寄っていろいろ見たり布団カヴァーを買ったり。

常磐町の「餃子の王将」で晩飯喰った後、今津の「コーナン」に行き、魚の餌の他、プラスティック製のメッシュ状材料やら木材やらを、偶然客として居合わせた大工らしき親切なおっちゃんにアドヴァイスしてもらいながら購入。
今、2つある60cm水槽の蓋はガラスのものを使っているのだが、さすがに夏場はいろいろ厳しいので、メッシュのものを無謀ながら自作してみようという意図。

もちろん思いっきり素人仕事ではあるが、何とか完成し、設置してみた。

自作した2枚の蓋2つの60cm水槽に置いた

まあ1シーズンぐらいはもつであろう。


♪ Sweet Little Sixteen - Ten Years After


2010年4月12日(月)

「タイタンの戦い」3D試写会

いつもより早めに会社を飛び出し、「なんばパークスシネマ」へ「タイタンの戦い」の試写を観に行った。
3D。
まあとにかく何もかもがバカバカしいと言っちゃそれまでだが、ゲームブックやコンピューターRPGで遊んで育った私にとっては、充分楽しい世界だった。
CGを始めとする映像美に関してはもちろん疑いがないし、今一番注目を浴びている若手俳優、サム・ワーシントンらの演技も確かで違和感がない。
異様にテンポ、展開が速く、セリフ回しや設定には微塵もリアリティは感じられないが、それが求められる類の映画ではないから、贅沢を言ってはいけない。
神は単なるおっさんであった。

せっかく「なんばパークス」まで行ったので、「クアアイナ」で晩飯を喰って帰ることにした。
アヴォカドバーガーのセット。

アヴォカドバーガー

久々に食べたけど、21時過ぎにメッチャ腹いっぱいになってしまった。

阪神なんば線に初めて乗って帰り、西宮駅から雨の中歩いたけど、徒歩17分ほど掛かった。
「なんばパークス」も駅から遠いし、今日はよく歩いた。


♪ Playa's Only - R.Kelly


2010年3月22日(月)

「ハート・ロッカー」、1つの歴史の終わり

「109シネマズHAT神戸」で映画「ハート・ロッカー」を観てきた。
いくらなんでもハンディの画が多すぎ、またカットも速かったので若干疲れた。
現在進行形であるイラクのケースを舞台にしているので、その点においては確かに生々しいが、最も汚くて醜い恥部はやはり避けられていたように思う。
世界の警察・アメリカ様による上から目線は思ったより露わになっていなかったのが救い。
きれいにそつなく纏められていた優等生的作品。

帰り道、“今春閉店 在庫一掃処分”というチラシが先日飛び込んでいた、西宮浜にあるインテリアショップ「PUNTO ITALIA」を覗いてきた。

「PUNTO ITALIA」

50%オフで売り尽くしということで、この連休中にかなりの品がハケたようで、小物はもうあまり多くは残っていなかった。
ロケーションも近く、イタリアものオンリーで占められた、私にとってはなかなか貴重なショップであったが、時流には逆らえなかったのだろうか…。
もっと普段から買っていたらよかったかも。

近所の沖縄料理店「とよもと」の前を通り掛かったら、店の装いそのものがすっかり撤去され、なくなってしまっていた。
ここ1カ月ほど、“都合により休業中”という紙がシャッターに貼られていたのだが、それとはちょっとわけが違う。
なんとなく嫌な感じがして、家に帰ってから店の電話番号を回してみたら「現在使われておりません」というコール。
迷惑かと思いながらも、ご自宅に掛けてみたらご内儀と思われる婦人が出た。
電話の向こうから聞こえたのは、「主人は1月31日に亡くなりました。突然のことでした」という信じ難い言葉。
近年、入退院を繰り返しておられ、容貌も若干病的だったので、妻ともども心配はしていたのだが、まさかの訃報に衝撃を受けた。
亡くなる2週間前に店に行った事実を、どうとらえればいいのか。
想いはとてもここには書き尽くせぬ。

「ダイニング キノシタ」で晩飯。
赤ワインソースのステーキと、メンチカツ。
どれもこれも美味かった。


♪ Smoke Screen - Michael Monroe


2010年1月24日(日)

「オーシャンズ」とか

昼、霞町のフルーツパーラー「Fru Full」へ。
ミカンのホットジュースとバナナのホットジュース、フルーツサンド、それからイチゴのパフェをオーダー。
ミカンはそろそろシーズンも終わりだが、今日のジュースは糖度が最高の15.8を記録したと、店のご主人がテンション上がり気味で糖度計を見せてくれたほど、甘くて美味かった。

イチゴのパフェ

これらのみならず、サーヴィスでリンゴ、イチゴ、タンカン、キンカンをちょっとずつ切って出してくれ、さらに我々が美味い美味いと唸っていたら、沖縄産のタンカンをお土産に頂きまでしてしまった。
そして店主が草野球キチガイであることが判明。
今は日曜仕事のため遠ざかっているそうだが…。

「Fru Full」を出て、「109シネマズHAT神戸」へ向かった。
映画「オーシャンズ」を観るのだ。
なぜか、と言ってしまうのは若干失礼かもしれないが、今日のHAT神戸は混雑していた。
「オーシャンズ」上映のシアターもかなり埋まっており、やや驚き。

「オーシャンズ」はさすがに映像美が素晴らしい。
どうやって撮ったんだろう、よくこんな場面に出会えたな、といった題材のパワーはもちろんあるが、それと同等に、精細で鮮明な映像美が印象に残る。
ただ、後半に持ってきていたあまりに恣意的な構成と説教臭い教示はちょっとどうなんだ。
反捕鯨国のフランス人であるジャック・ペランが何かのメッセージを込めた、と理解すれば納得しやすいのかもしれないが、それはあまりに穿ち過ぎか。
アラステア・フォザギルであればこのような作りにはしなかったような気がする。
イルカと水鳥がイワシを捕食しているところにニタリクジラが突っ込んでくるシーン、海底を埋め尽くし蠢く無数のカニの群れにはド肝を抜かれた。
シャコとカニの一騎打ちもすごかったが、一つ一つの動きにつけられているSEが少し安っぽく感じた。
妻のお気に入りは、ウミウシがヒラヒラと海面を目指して泳いでいく映像。

映画を観た後、同じHAT神戸にある関西スーパーで買い物をして帰り、珍しいことに私が夕飯のおかずを作ってみた。

晩ごはん

といっても簡単な豚のしょうが焼き。
まあ食べられる味になっていて安心した。


♪ What U Lookin' At? - Kid Rock Feat. Uncle Kracker


2010年1月22日(金)

「W-MEN~ウィンピーメン~」

先日に引き続き、若干もったいない1575円、「インパラの朝」…。
しかしこれは著者の責というより、どちらかというと出版社、編集サイドのミスリードのような気もする。
ああもったいない、お金じゃなく。

浅越ゴエさんにご招待いただき、ザ・プラン9の芝居「W-MEN~ウィンピーメン~」をABCホールに観にいってきた。
ゲストは牧野エミさん、チョップリン。

「W-MEN~ウィンピーメン~」

ゴエさんの笑える肉体披露再び、なだぎさんの力はさすが。
牧野さんにも数年ぶりにお目にかかることができた。
今日が初回公演ということもあり、明日、明後日ともっと中身は練り上げられていくのだろう。
ありがとうございました。

家に帰ったら、ひっそり受験していた“愛玩動物飼養管理士(2級)”という資格の合格通知が届いていた。

合格通知

一体何の役に立つんだろうか…。


♪ Everybody Wants Her - Thunder


2010年1月14日(木)

天ぷら&鯛めしと「シャーロック・ホームズ」試写

今朝は激烈に寒かった。

職場の先輩3人とともに、堂島の「与太呂」まで出張って昼飯。
天ぷらと鯛めしを主とする豪勢なコースをいただいた。

炊きあがった鯛めし

鯛めしももちろん美味かったが、サックサクの天ぷらが絶品だった。
故あってこの昼食会は先輩の1人による奢りだったのだが、人の金で喰うご馳走はまた格別に美味い。

夜、「シャーロック・ホームズ」のホール試写に行ってきた。
筋金入りのシャーロキアン、というわけでは無論ないが、小学生の頃より、今も本棚に収まっている小学館の「名探偵ホームズ全集」全15巻を愛読し、ベーカー街221番Bに一度は行ってみたい、と夢想する程度にはハマっていた私なので、観たかった。

まずキャストについて、ロバート・ダウニー Jr.がホームズでジュード・ロウがワトソンくん、と最初に知った時は、どちらかというと逆なんじゃないか、と感じた。
原作を読む限り、スマートでクレヴァーなホームズはちょっとロバート・ダウニー Jr.のイメージじゃないし、ジュード・ロウのワトソンはあまりにハンサムすぎる。
ワトソンて大事なとこでちょいちょい失敗する普通のおっさんじゃなかったっけ?
ところが、実際の映画の中ではそれほど違和感なく仕上がっていた。
ワトソンが男前すぎるのはどうしようもないが、それでも超人ホームズとは対照的な凡庸さは表現されているし、また、ちょっとコロンボっぽい泥臭さは残っているものの、ロバート・ダウニー Jr.演じるホームズは充分にクレヴァーで、名探偵ぶりを損なってはいない。
シナリオそのものが映画用のオリジナルであるし、ホームズのキャラクターも当て書きっぽく、原作よりかなりワイルドに脚色されているという作用ももちろんあるだろう。
いずれにせよ、名優2人の仕事だから、好みはあろうが、それは本物だった。
肝心のストーリー、すなわち映画の出来そのものにはちょっと不満。
一言でいうと分かりにくい。
タランティーノの不条理映画じゃないはずなんだが、各シーンをつなぐ状況説明の不足やブッ飛び気味の展開はそれに近い。
おそらくは日本語訳も拙い。
翻訳がもうちょっとハイレヴェルであれば印象も変わったようにも思う。


♪ Penny Lane - The Beatles


2009年12月 5日(土)

「カールじいさんの空飛ぶ家」→「鶏天」

公開初日、「カールじいさんの空飛ぶ家」を観てきた。
例によって「109シネマズHAT神戸」で、例によって3Dで。
原題は「UP」ですか。

空飛ぶ家で旅に出るまでの描写は、本編ではもう少し丁寧に時間をかけて再現されているのかと思いきや、トレイラーとそれほど変わらないヴォリュームのダイジェストになっていたことにやや刮目。
セリフなし、BGMのみで綴られる数十年間はしかし、その重みを観客に訴えかけるには充分な力を持っている。
中盤、ギアナ高地的な憧れの地を舞台に繰り広げられる活劇は、物語全体を包み込む、地に足着いたじんわり沁み入る主題に比べると正直言って若干薄っぺらいかもという印象は否定できないが、ティーンエイジャー以下の子供たちにとってはこの映画の中で一番の楽しみどころなのかもしれない。
アニメ映画なのでもちろん小さな子たちも観に来るが、さすがに彼らはじいさんの心情までは忖度できないだろうから。

現実を起こるがまま受け入れつつも、自身に限界を設けないで一歩踏み出すことの大切さ。
そんな、ともすれば説教臭くなりがちなテーゼをごく自然に示してくれるところが、ピクサーの実力。

ピクサーの作品は舞台こそ大きいものの、登場人物の数が比較的少なめだったり、主人公が住む世界がある程度限定されていることが多いが、そのあたりのバランス感覚も面白い。

夕刻、神楽町の交差点近くにある「鶏天」に晩飯を喰いに行った。
「アルテシンポジオ」のOシェフに教えてもらった店である。
噂に聞く通り、素晴らしい素材揃い。
特上白肝、笹身、ずり、こころから成る刺身の4種盛り(どれも新鮮で美味く、ずりのコリコリ感や笹身の味わいが絶品)、鶏天サラダ、特上手羽先、特上ねぎま、さつまいもバター(謎のエスニックスパイスがいい仕事)、特上皮、下仁田ねぎ(豪快極まりない)、そして締めに卵かけご飯と鶏ガラスープのセットを食した。

刺身の4種盛り特上皮下仁田ねぎ卵かけご飯と鶏ガラスープのセット

焼き鳥の味付けはほぼ塩でタレはない。
それほど肉そのものに自信があるということなのだろう。
ちなみに、こだわりの店主は私と同い年。
これはまた行かねばな。


♪ Make Me - John Scofield


2009年11月22日(日)

「Disney's クリスマス・キャロル」鑑賞

「109シネマズHAT神戸」に「クリスマス・キャロル」を観に行ってきた。
吹替のデジタル3Dヴァージョン。

概ね原作に忠実な作りになっていたようだが、ディズニーがわざわざアニメにしたということで、比較的低年齢層の鑑賞者もターゲットにしているはず。
であるならば、スクルージの守銭奴ぶりだとか底意地の悪さといった、本題を強化する導入部分はもう少し分かりやすくなるようにアレンジをしてもよかったのではないかな、という気もしないでもない。
実際、劇場には小さな子供を含む家族連れが多かったが、普遍的なテーマとはいえ、キリスト教文化圏ではない我が国の子供たちにその主張のどれほどが伝わったことか…。

「クリスマス・キャロル」は私にとって、おそらく高校生か大学生ぐらいの時だと思うが、実写版のクラシカルな映画をテレビ放送で観て、感銘を受けた思い出の作品。
そういった意味合いもあって、今回のものもノスタルジックな想いを抱きながら観ることはできたが、正直言ってそれ以上の感動はなかったかな…。

声優の山寺宏一さんはとても良かった。
やはり吹替は話題性だけのタレントや畑違いの著名人ではなく、高いスキルを持った専門職の方たちにお任せしたい。

3Dは確かに面白いけど、専用メガネのレンズ部分が暗くなっているため、必然的に映像も輝度が落ちてしまうのがちょっといただけない。


♪ Sorry - Guns N' Roses


2009年11月 7日(土)

「THIS IS IT」→「とよもと」

「THIS IS IT」を109シネマズHAT神戸で観てきた。
猛烈に良かった。
マイケル・ジャクソンは奇人ではあったが、間違いなく稀代のエンターテインナーであり、パフォーマーであった、という事実が改めて証明されている。
それにしても、もしかしたらこうなることを見越して撮っていたんじゃなかろうか…、と疑ってみたくなるかの如く(もちろんそうではなく、おそらくはツアー終了後に何らかの形で商品化することを企図して撮影したいたのだろう)、リハーサルや舞台裏の様子がこれでもかというぐらい詳細に回され、記録されている。
ツアーそのものは水泡に帰してしまったが、そうなってしまった今、これだけの内容が詰められたリアルな映像作品を見せつけられてしまうと、これはもう激しく感動する以外ないではないか。
結果的には陽の目を見ることがない(こうして映画にはなったが…)ビッグショーの実現に向かって多くの才能が同じヴェクトルを持って邁進している姿は、まさに鬼気迫るものがある。

このたびのリハーサルの映像を観て、そして音を聴いて、彼のコンサートの演奏はすべて生だったのだ、という事実を知り、少し驚いた。
そしてまた、演奏者の技術も卓越しているし、それを強いられている。

劇場で観て、そしてDVDで買ってまた観たいと思わせる数少ない作品だ。

西宮に戻ってきて、苦楽園口の「ビオ・マルシェ」でなんだか体に良さそうな食品などを妻が購入。
それから「とよもと」で晩飯。
今日はすき焼き、豚足、あんのう芋(安納芋と書くらしい)、島オクラの炒めもの、モズク、白甘鯛、野菜そばなどを食べた。

あんのう芋

腹いっぱいだ。
おっちゃんが作ってみたというラディッシュの漬物も出してくれた。
それにしてもおっちゃん、相変わらず体調が万全でなさそうでちょっと心配だな…。


♪ I Just Can't Stop Loving You - Michael Jackson


2009年8月22日(土)

「ナイトミュージアム2」と「ボルト」

「109シネマズHAT神戸」で、「ナイトミュージアム2」、そして「ボルト」と続けて観た。
いやあ、両方とも面白かった。
「ナイトミュージアム2」は、前作を踏襲した正常進化を遂げつつ、小ネタなどが高度に練り上げられていて、笑いどころも多い。
「ボルト」も、まあディズニーだから外れはないだろうと思ってはいたが、ベタながらも特に中盤以降は感動を誘うよくできた流れ。
観てよかったと素直に思える2作品。

西宮に戻ってきて「ダイニング キノシタ」で晩飯。
サーロインステーキ、海老フライとズッキーニ、ナス、ゴーヤーのフライに、夏野菜が満載のビーフカレーを食べたが、当然どれも抜群に美味かった。


♪ Kiss Of Death - Dokken


2009年7月26日(日)

「混血(あるいは半血)の王子」ではやはり具合が悪かったのだろうか?

「109シネマズHAT神戸」で「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を観てきた。
「サーティワン」でアイスクリーム入りクレープを食べてから観賞。
つまらなくはなかったが、どれもこれもが何も片付かないままに終わってしまった感じ。
「死の秘宝」へ持ち越しの案件が非常に多いみたいだな。
「ちゃんぽん亭総本家」で晩飯喰って帰宅。


♪ 17th Moon - Racer X


2009年7月10日(金)

3人のMJ

恥ずかしながらものの見事に時流に乗り、氏の没後に「DANGEROUS - The Short Films」と「VIDEO GREATEST HITS - HISTORY」、2枚のDVDを購入した。
今さらながら、1980年代、90年代の作品とは俄かに信じ難い、まさに“Shot Films”と呼ぶにふさわしい映像に驚嘆し、そして在りし日のマイケル・ジャクソンのキレのある動きにド肝を抜かれたわけだが、それと同時に各作品に出演しているゲストの豪華さにも改めて脱帽。
「JAM」にマイケル・ジョーダンが出ているのは知っていたので、メイキングも含めて観賞前より楽しみにし、そして実際非常に楽しく観たのだが、「REMEMBER THE TIME」にマジック・ジョンソンが出演しているとはついぞ存じ上げなかった!
それも、エディ・マーフィ演じる王様の家来という役柄で。
下僕ですよ。
う~む…。
いずれにせよ、どうしようもないほどゴージャス。


♪ Black or White - Michael Jackson


2009年5月 9日(土)

「ムサシ」と「フランドゥーブル」

「ムサシ」を観に行ってきた。
場所はシアター・ドラマシティ。
演出 蜷川幸雄、作 井上ひさし(「道元の冒険」と同じコンビだな)、音楽 宮川彬良、そして出演は藤原竜也、小栗旬、白石加代子、吉田鋼太郎、鈴木杏ら。
宮本武蔵と佐々木小次郎を主役に据えて新たに起こされたオリジナルストーリーだが、これは素晴らしかった。
いつもの蜷川演出、そしていかにも井上ひさしらしいクライマックスの展開。
また、キャストの個性をつかみきったこの2人が生み出す笑いも実に巧みだ。
役者の色としては陰の藤原竜也が武蔵を、陽の小栗旬が小次郎を演じており、逆でもいいのかな、と思わぬこともないが、2人ともに、特に小栗旬の堂々たる芝居は良かった。
また私の好きな白石加代子さんの相変わらずのド迫力にも感銘を受けたし、映画「青の炎」でも蜷川さんに起用されていた鈴木杏ちゃんも頑張っていて、他のヴェテランにも引けをとっていない。
高質な舞台であった。

阪急百貨店で催されている「初夏の北海道物産大会」に寄り、「フラノデリス」でチーズケーキなどを買う。
恐るべきことに、40分待ち!
疲れた。
しかし帰ってきて食べたらまあ美味しかったので仕方ないのか。


♪ The Fight Song - Marilyn Manson


2009年5月 4日(月)

「三文オペラ」大阪初日

大阪厚生年金会館芸術ホールに「三文オペラ」を観に行ってきた。
宮本亜門演出の音楽劇で、出演は三上博史、デーモン小暮、安倍なつみ、松田美由紀、米良美一、田口トモロヲら。
トータルでいうと、やや期待外れだったかも。
オリジナルに少し無理があったような感じもある。
言い換えると、アレンジがしっくりきていなかった、という可能性も。
肝心のプロットも、オチはちょっと残念だったなあ。
宮本亜門さんは好きな演出家なのだが…。
各キャストの力量は確かで、さすがプロフェッショナル、と感じ入る。


♪ ZOOM IN SKY - GANGA ZUMBA


2009年4月24日(金)

「何かが正解です!」初回観劇

浅越ゴエ氏にご招待賜り、ザ・プラン9の「何かが正解です!」初回公演を観にいってきた。
新しいABCホール、初めて行ったけどきれいだったなー。
ザ・プラン9とアジアンの6人による、1時間半ガッチリの芝居。
もちろん途中にはアドリブの大喜利的なブロックもあり、ミステリーの要素も備えたストーリーは見応えがあった。
ありがとうございました。


♪ Religion Buzz - Kory Clarke


2009年3月 4日(水)

「おくりびと」観賞

遅ればせながら時流に乗って「おくりびと」を観てきた。
それにしてもこれだけ混んでる映画館、久しぶり。
好み、相性はあろうが、悪くはないものの諸手を挙げて絶賛するほどでは、というのが個人的な感想。
冒頭、早くも感極まってきたあたりでそれをブチ壊す小ネタが入ってきた時は、ひょっとして森田芳光監督の「黒い家」の悪夢再びか、と若干恐れ戦いたが、さすがにそれはなく安心した。
編集は上手く、構成に無理はなかったと思うけど、どっぷり感情移入できるほどストーリーが練られていなかった気がした。
山崎努さんの演技は素晴らしい。


♪ Pursuit Of Happiness - Nuno


2009年2月10日(火)

「7つの贈り物」試写と漢方医

毎年酷い花粉症に苛まれる私だが、今年も少し前から症状が出始めた。
何とか日常生活をまともに送れるように改善したい、しかし眠くなるような薬は飲みたくない、というわけで、漢方による治療を主とするクリニックに行ってみた。
問診、診察の結果、6種類の漢方をブレンドした薬を処方してもらった。
これで様子見だな。

映画「7つの贈り物」試写に行ってきた。
具体的に書くわけにはいかないが、これまでの役柄とは一線を画するシリアスな演技を見せるウィル・スミスもよかった。
内容も、探せばツッこむところはあるが、気にならないほどに完成度は高く、その凄絶ぶりに引き込まれた。
ラスト、2人が邂逅するシーンはまさにクライマックスと呼ぶにふさわしい。
ロザリオ・ドーソン、どっかで観たと思ったら「イーグル・アイ」に出てたね。

挽きたて、鮮度の高いコーヒーはやっぱり抜群に美味く、香りもいい。


♪ 芋虫 - 人間椅子


2009年2月 7日(土)

山内圭哉さんの「パンク侍」

ブリーゼブリーゼ初見参、昨晩、「サンケイホールブリーゼ」に「パンク侍、斬られて候」を観に行った。
元々町田康氏の書く本が好きで、おまけに脚本、演出、主演の山内圭哉さんの奥方は私の仲良かった高校の同級生(そのおかげで仕事ではまだ絡んだことはないがプライヴェートで山内さんと面識あり)。
これは万障繰り合わせて行くしかないでしょう。

休憩を挟んで2時間45分に及ぶ大作だったが、笑いも要所に活かされ、山内さんはもちろん、小島聖、宇梶剛士、福田転球、中山祐一朗、大谷亮介といった各出演者の存在感は抜群、時折ミュージカルめいたコミカルな歌が入り、映像を効果的に織り込んだ演出も違和感なく、面白い芝居だった。
ただ、会場に居合わせた知人も言っていたが、訳の分からん固有名詞が頻発するなど、ただでさえ難解な一面を持つ町田作品の舞台化だから、原作を読んでいない向きにとってはちょっと正確な物語の把握は覚束なかったかもしれない。

偶然劇場で会った主催者サイドの知り合いとともにブリーゼブリーゼ内の「うおまん」で晩飯。
のどぐろの煮付け、ヤナギノマイの唐揚げ、四万十鶏の塩胡椒焼きなどなど美味かった。
久々の語らいも意義深く、近々の再催会を約して別れた。


♪ The Voice Inside Your Head - Ten Years After


2009年2月 1日(日)

ゲバラ2部作一気観

「28歳の革命」、「39歳 別れの手紙」と続けて鑑賞。
1日と日曜が重なったこともあって、「109シネマズ HAT神戸」は今まで見たことがないほどの大行列。
いやびっくりした。

全編通して緊迫感に満ち、集中を要求する映画であったが、内容自体は少々物足りなかった。
主に戦いの現場におけるディテールの積み重ねによって構成されているのだが、どれもが断片的すぎて、あの辺のいきさつを熟知している人だけを鑑賞者として想定しているのかな、と思うほど。
登場人物の心裡描写もほとんどない。
チェ・ゲバラがいかにして圧倒的なカリスマの地位に至ったのか、どんな思いで自分の祖国でもない国の革命に命を投じたのか、そもそも、裕福な家庭に育った医学生がなぜ共産主義に傾倒したのか、フィデル・カストロのどこに共鳴したのか、などといった件もまったくなかったので、私を含めそういったものを期待していた者にとってはスッキリしない映画なのかも。
まあその辺は書物を読んで勉強しておけ、ということなんだろう。
パート2にちょっとした役で出演しているルー・ダイアモンド・フィリップスは「ヤングガンズ」シリーズ好きの私としては嬉しかったし、隠れキャラ的に登場するマット・デイモン(ソダーバーグ人脈なのだろう)もいいスパイス。

西北の「デリーキッチン」で晩飯。
フワフワナンが美味かったけど喰いすぎたー。


♪ Sometimes - DramaGods


2009年1月31日(土)

「ベンジャミン・バトン -数奇な人生-」試写

映画「ベンジャミン・バトン -数奇な人生-」のホール試写に潜り込んできた。
なんと総尺167分。
しかし会場がちょっと寒くておしっこを我慢していたのにも拘わらず、その長さが苦痛に感じられないほどの良作であった。
ブラッド・ピットとケイト・ブランシェットといえば「バベル」の組み合わせがすぐに想起されるが、今回もいいコンビネーション。
終演後に私の横を歩いていた女性2人組が「ブラピもうかっこよすぎるわ~」と嘆いていたように、彼演じるベンジャミンは魅力的で、ブランシェット扮するデイジーも然り(20代の設定時はちょっとしんどいかなと思ったけど…!)。
さすがに時間を使って脚本を膨らませているだけあって、各々のキャラクター付けもしっかりしていた。
ただ、2人がいかにして惹かれ合い、恋に落ちていったか、というプロセスの描き方には少し不満があるが。
ベンジャミン・バトンの症状はリアルに存在しているものではないだろうし、そういう意味で本当にシリアスなテーマを内包している作品ではないが、少なくとも観ている時間そのものは無駄には感じられない、充分に娯楽性を備えた映画であった。


♪ Light Years - Pearl Jam


2008年12月16日(火)

初「大人計画」、かな

兵庫県立芸術文化センターでやっていた「七人は僕の恋人」に招いていただいたのでホイホイと千秋楽公演を観に行ってきた。
おそらくガッチリ大人計画の芝居を通して観るのは初めてかと思うが、テンポよく、分かりやすく、役者たちの力量もさすがに確かで充分に楽しめた。
やっぱり舞台一筋で生きてきた出役さんたちは発声その他が明快で観客に不要なストレスを与えない。

宮藤官九郎 作・演出、出演は大人計画のおなじみの人たちに加え、客演で遠山景織子、池田成志ら。
客演が入っていたしメジャーな小屋なので多少抑えられていたらしいが、下ネタ多めなのはちょっとアレ。
予備知識なしで行ったのだが、意に反して1本の長芝居ではなく、オムニバス形式のコント詰め合わせといった様式。
最近メディアでの露出も増えている荒川良々の存在感がやっぱり際立っており、すげーや。
勘どころがものすごく優れている印象。
とにかくすべての役者の力が芝居そのものをグインと底上げしていたのは間違いない。

作中で使われていた映像素材にも手間暇掛けられていた。


♪ Sweet Little Angel - B.B. King


2008年12月 9日(火)

「ジャージマン」から

ご招待いただき「ジャージマン」を観てきた。
水野美紀さん、設楽統さん、玉置孝匡さんの3人芝居。
いやあ水野美紀さんの壊れっぷりがよかった。
構成、演出もしっかりしているし、いい舞台だった。

楽屋で設楽さんにご挨拶、客席で1オーディエンスとして盛大に笑っていた日村さんにも会うことができ、来週の特番でもちょうどお世話になるのでいいタイミングだった。
しかしバナナマンの2人は仲良し。
ありがとうございました、Oさん。

今日も早起きして上京してへヴィな仕事、さすがにちょっと頭が痛くなってきたような。


♪ Next 2 You - Buckcherry


2008年11月22日(土)

今日も非常に長い一日で、書き出すと東京とかDIESELとか「1408号室」とか「Chinese Democracy」とか

6時に身を床から持ち上げて、東京へ。
この1週間、ちょっときつい状態だったのでよっぽど言い訳を捏造して寝直してやろうかと思ったが、そこは普段他人に対してエラそうに説教垂れている我が身を振り返り、ブツブツ言いながらも起きて行くしかないのであった。

今日も3連休初日だから駅には人が多いなあ。
赤坂での会議を終え、品川でカレー喰って大阪へとんぼ返り。

夕方、梅田で妻と落ち合い、阪急百貨店のメンズ館に入っているDIESELで買い物。
来月初旬に訪れる私の誕生日プレゼントのようなものとして、前から漠然と欲しかった白っぽいスニーカーと、店頭で衝動的に選んだちょい厚手のロングスリーヴTシャツを購入。

DIESELで買ったスニーカーDIESELで買ったロングTシャツ

まあええ買いもんやったかな。

一瞬家に戻り、すぐに車に乗って神戸へ出掛けた。
HAT神戸の109シネマズで映画を観る。
映画の前にサーティワンでアイスクリーム入りクレープを食べようと妻と言っていたんだが、まさかのクレープ品切れ!
ガク。

観たのは「1408号室」。
スティーヴン・キング原作のホラーというかスリラー映画とのことだが、最低限の知識しか持たない状態で鑑賞。
多少のネタバレを予感させるかもしれないので、ご覧になる予定の方は注意されたし。

入り方から序盤に至るまでの流れは非常に期待を持たせる、いい雰囲気に満ちていたが、中盤からちょっと怪しくなってきた。
主人公のプライヴェートな過去が絡んでくるんだけど、それが微妙な挿入のされ方で、巧緻な伏線となっているわけでも謎の核心とリンクしているわけでもない。
これならヘタにファミリーの問題なんかを登場させるより、単純なホラーとして作り上げた方がよかったんじゃ?
あるいはミステリーとして成立するようなスリラーに仕上げてほしかった。
ラストまで、全編通してよく分からず、後には何も残っていない。

ユニクロでフリース買ってうどん喰って帰ってきて、届いていたAmazonからのメール便を開封。
ついに、ついに出た。
Guns N' Rosesのニューアルバムが!
「Chinese Democracy」が!

ついに出た「Chinese Democracy」

この名前のアルバムが出るらしい、と初めて聞いたのは、もうすぐ35歳にならんとする私が大学生の頃。
つまり、15年近くも前。
それからも、今年こそ出るらしい、なんて噂が何度も立ち上っては否定されてきた。
ハードロック界では半ばその存在が神格化されている彼らだが、実はスタジオ録音の正規のアルバムは過去にわずか3枚しかリリースしていない。
それにも拘らずここまでその名前が大きくなり、また大勢の人々の期待を幾度も裏切りながら、17年ぶり! にアルバムを出したのにここまで売れてしまうというのは、まさにGuns N' Rosesのみが為し得る神業としか言いようがない。
とにかくオールドファンとしては、たとえオリジナルメンバーがAxlだけになっていようが理屈抜きにうれしい。

未だに胃がもたれているような感じがするのは、帰りの新幹線の中で調子に乗って食べきってしまった「わいも」のせいか?


♪ If The World - Guns N' Roses


2008年10月18日(土)

映画「北斗の拳」と「ウォンテッド」ハシゴ

「109シネマズHAT神戸」で、映画を2本観てきた。
「真救世主伝説 北斗の拳 ケンシロウ伝」と「ウォンテッド」。

まず「北斗の拳」について、途中までは何なんだこれは…という思いで正直観ていたのだが、後半からラストにかけて、まあ帳尻を合わせてきたようで少しホッとした。
誰よりも深く「北斗の拳」と関わってきた堀江信彦氏が作ったものなのでその点について文句などもちろんないが、あくまでもビジネスとして扱う立場の堀江氏の想いが必ずしもコアな北斗ファンのそれと重なることはないのかもしれないな。
武論尊、原哲夫の両御大がもう少し睨みを利かせてもらえたら、と思うのだが…。

「ウォンテッド」は面白かった。
私など神経質な向きにとっては、理屈の通らぬ設定と展開に突っ込みシロはたくさんあるのだが、そんな無粋なことは抜きにして良かった。
カーチェイス、電車事故、爆発などといったダイナミックなシーンはひたすらド迫力だし、ストーリーにもちゃんとヤマがある。
そして何よりアンジェリーナ・ジョリーがカッコよすぎる!
ちょっと怖いけど。


♪ No Means No - Michael Monroe


2008年10月14日(火)

小豆島に「寄り道」

12日(日)、13日(月)と、小豆島へ行ってきた。
きっかけは、宮沢和史氏のソロツアー「寄り道」。
この秋もやるらしい、しかし関西圏では行われず、足を延ばせるのは地理的にも日程的にもここだ、ということで、小豆島公演のチケットを取り、それならばとせっかくなので妻とともに出掛ける1泊旅行に転化させたのが事の顛末。

日曜は早起きして8時に家を出た。
姫路発のフェリーが11:15なので、余裕を見て早めに出発したのだが、ちょっと余裕を見過ぎたようでこの分だとあまりにも早く到着してしまう、と気づいたのが第二神明から加古川バイパスに入ったあたりか。
姫路バイパスの別所SAで1時間近く時間を潰し満を持して姫路港へ向かったのであった。

おりいぶ丸

ちなみに小豆島へは今も橋が掛かっていないので船で渡るより他に途はない。
定刻通り11:15に滑り出した福田港行きのフェリー。
車も満載で、人もかなり多い。
天気もまずまず良い。
船内で軽い昼食を摂り、これまた定刻の12:55に小豆島 福田港に到着。

上陸してまず向かったのは寒霞渓という景勝地。
ロープウェイもある美しい渓谷らしい。
山の麓の方に位置する「こううん駅」からロープウェイに乗車、5分弱で山頂へ。

寒霞渓に架かるロープウェイ

ちなみにロープウェイも満員電車状態。
さすが3連休。
ロープウェイの中からニホンザルが見えた。

ロープウェイから見えたニホンザル 木に登って揺すっていた

寒霞渓の眺望は素晴らしかった。
紅葉の時にはさらに人が溢れるというがさもありなん。

寒霞渓の展望スペースから望む

小豆島といえばオリーヴ、なわけで、オリーブソフトクリームなるものも食べてみたり。

寒霞渓を後にし、今度は銚子渓の方へ車を走らせる。
途中、スカイラインでたくさんのニホンザルに出会った。

大挙横断中

後で聞いた話だが、ここらのサルは比較的おとなしいらしい。
確かに箕面のやつらとは大違いだった。

なかなか堂々としたもの

野生のサルたちを見た後に我々が訪れたのは、「銚子渓自然動物園」、別名“お猿の国”。
つまり、サルだらけの動物園のようだ。

「お猿の国」入口

ちょうどショーの時間だったので、最前列かぶりつきで“モンキーショー”を観たが、アイちゃん(8歳)の芸には存分に楽しませてもらった!

アイちゃんのモンキーショー

たぶんやってることはあんまり大したことはないと思うんだけど、何しろ舞台までの距離が何十cmもないほどの近さだからとにかく面白い。
グーでタッチなんかもサーヴィスでやってくれたし、臨場感は何物にも勝る。

歯を剥き出して妻とグータッチ

観衆もとても多かった。
モンキーショーの後、園内をグルリとしてみたがまさにお猿の国、楽園であった。

至るところサルだらけ、柵も何もない親子

宿泊はお猿の国からすぐのところにある「リゾートホテル オリビアン小豆島」。

ホテル入口

満室状態のようだ。
いかにも地方のリゾートホテル、といった感じで、ゴルフ場やテニスコート、プールなども完備してゴージャスかつゆったりした造り。
露天風呂付きの天然温泉もあるし、のんびりするにはよさそう。

プールやテニスコートも見える

早めに夕食。
ホテル内にある鉄板焼き店で、“瀬戸内”というコースを。
地のものを活かしたオードブルに、ホイルに包んだタイの味噌焼き、ひたすら巨大なサツマイモやニンジン、ズッキーニ、エリンギなど、そして主役の讃岐牛がドーンとあって、さらにはタコのガーリックライスにデザートと、常人はとても喰い切れないヴォリューム。

各種オードブルタイの味噌焼き讃岐牛タコのガーリックライス

もちろんどれも非常に美味しかった。
しかしここ数年記憶にないほどに腹がはち切れそうになり、フロントで胃薬もらって飲んだよ。

オリーヴ茶

腹を抱えて呻きながら、楽しみにしていた温泉へ。
時間が早めでピークを外したこともあり、広々とした露天風呂にもゆっくり入ることができてよかった。
やっぱり露天に限る。

部屋に帰って寝ようと思ったが、テレビでやっていた「コラテラル・ダメージ」を最後まで観てしまった。

ちょっとゆっくりめに起きて、朝食ブッフェを摂ったのは10時頃。
天気は快晴、暑くなりそうだ。

チェックアウトして、車を走らせてまず立ち寄ったのは「小豆島ふるさと村」という道の駅。

小豆島ふるさと村

小さな施設で特に目立ったものはなかったような。
しかし3セクかどっぷり役所かしらんが、道の駅とかこういうところって妙に場違いなほど金掛けて作られててきれいね。
高速道路のSAとかPAもバンバン改修されてるし。
そういえば小豆島の道路はいかにも島の道然としてはいるが、よく整備されていて走りやすい。

次は「オリーブ園」へ。

「オリーヴ園」

最初のオリーヴの原木やら“オリーブ発祥の地”と書かれた碑やらを見る。

オリーブの原木オリーブ発祥の地であるらしいオリーヴの実

しかし本当にオリーヴの木だらけだなー。
アップダウンが激しい地なので歩くと汗みどろになる。

続いて向かったのは「小豆島オリーブ公園」。
宮沢和史さんの「寄り道」が行われるホールもこの公園の中にある。

コンサートが行われる「サン・オリーブ」

開園まではまだ時間があるので、少々散策。

イベント広場ギリシャ風車

小豆島はギリシャのミロス島と姉妹島らしいが、確かに異国情緒溢れる造りだ、この公園。
太陽もちょうど燦々と照ってるし、本当に地中海に浮かぶ小島みたい。
オリーブ記念館の2Fにある店でハーブのパスタを食べ、オリーブ茶やスモモのジュースを飲みつつ時間をやり過ごす。
そして15時を回り、いざ「寄り道」の会場である「サン・オリーブ」へ。

いざ「寄り道」

キャパシティは500~600人ほどだろうか。
当然ほぼ満員だ。
定刻の15:30を数分超えたところで暗転、宮沢さんが登場してコンサートが始まった。

1曲目は名前が分からないがボサノヴァのスタンダードっぽいポルトガル語の歌。
そして「イパネマの娘」と続く。
いつもの「寄り道」のようにリラックスして笑えるMCがここに挟まり、3曲目はSMAPの「青いイナズマ」、それから未発表曲の「二人のもの」。
さらにブラジル人アーティストの曲が続き、どうも前半はトークも含めてブラジル押しのようだ。
今年は日伯移民100周年だし、宮沢さんも彼の地でツアーを行ってきたばかりなのでそうなるのも自然なことなのだろう。
ブラジルブロックの締めはもちろん「足跡のない道」。
やはりこの歌はアコースティックが一番いい。

絢香の「三日月」も演ったが、後半はご自身の曲が中心。
「白いハマナス」にちなむ稚内の故人のエピソードや、佐渡島で保護されているトキを見て「朱鷺 -トキ-」を書いた話なども聞くことができた。
歌っているよりもしゃべっている時間の方が長いのもいつもの「寄り道」通り。
特に今回は興が乗っているのか、さらに長い。

「島唄」は初めて聴くアレンジで、かなりよかった。
そして最後はまさかの「神様の宝石でできた島」。
確かに島で行うコンサートの締めくくりにはふさわしいだろう。

これだから「寄り道」はちょっと無理してでも来る価値がある。
行かなきゃ、と思わせてくれるし、終わった後には必ず、来てよかった、と思わせてくれる。

長く演ってくれたのはうれしいんだが、ほぼ3時間近くの長丁場だったため、帰りのフェリーがちょっとヤバい時刻。
5速MTとアルファの回頭性をフルに活かして車酔い御免のエンジン高回転ドライヴで夜道をひた走り、大部港に着いたのは出港25分前の19:15。
何とかなった。

何とか間に合った

復路のフェリーは岡山の日生行き。
客室は結構空いていてゆったり。
20:40に日生港着、赤穂から山陽自動車道に乗って龍野西SAで晩飯を喰い、播但自動車道、姫路バイパス、加古川バイパス、第二神明、阪神高速と経由して、23時、西宮の自宅に帰着。
なかなか早かったな。


♪ 島唄 - 宮沢和史


2008年10月 1日(水)

「イーグル・アイ」を観て井上夢人を想う

つい先日のこと、“Plaxo”という素晴らしいツールを拾い、MacBookのiCalのスケジュールとVAIOのOutlookの予定表を同期することに成功した。
これは実に便利だ。
たいしてメモリーも喰わずにバックグラウンドで仕事してくれてるみたいだし。

映画「イーグル・アイ」の試写会に行ってきた。
極力具体的にならぬように簡単に感想を記すが、気になる方は以下、お読みにならぬよう。

まるで岡嶋二人(井上夢人)の小説を思わせるかのような、テクノロジーの反乱。
そしてとにかくスピード感がものすごい。
結婚披露パーティーで言うなら、「しばしご歓談を」から始まるご歓談タイムがまったく設けられていないかのような高密度で進んでいく。
でき得る限り実写にこだわっているようで、市街地での大規模なクラッシュを含むカーチェイスや、空港の手荷物運搬装置のような施設内での捕物劇のシーンなど、実に観応えがあった。
恐ろしい手間暇と費用が掛けられているのはさすが。
ただディテールはともかくとしてプロットは古典的なハリウッド大作のご都合主義の範囲を逸脱していないように感じられた。
特にラストはいささか残念至極ではないか。

偶然だろうが、この間観た「ウォーリー」と共通する着想が見受けられたが、今の時代にコンピューター自立社会を舞台とした話を作るとこうなるのはある意味必然か。
そうなると冒頭に立ち返って、やはり井上夢人は偉大な予言者だった、と感嘆することになるのだな。


♪ Blog;Neon - Chris Minh Doky


2008年9月18日(木)

「ウォーリー」試写から

ピクサーの新作、「ウォーリー」の試写を観てきた。
「モンスターズ・インク」はもちろんのこと、残念ながら「ファインディング・ニモ」を凌ぐほどの出来ではなかったが、それでも正規に観たとしても決して金返せと思うような作品ではなく、充分良質なエンターテインメントだった。
それにしても映像のクオリティは瞭然と作品ごとに向上している。
このテの技術は成長を止めないね。

映画といえば、と言いつつそれほど近い話ではないが、数年前に話題になった小説「葉桜の季節に君を想うということ」。
あれは正直、各賞をナメたほどミステリーとして完成度が高かったとは私は思わないが、ギミックは事実素晴らしかった。
ふと、もし映像化するとしたらどうするんだろう? などと考えてしまったのだが、その時はやっぱり「アヒルと鴨のコインロッカー」方式で解決するしかないのかな、という出口しか見えずに落ち着いたのであった。


♪ Ride To Win - Cozy Powell


2008年9月 9日(火)

「アイアンマン」試写

映画「アイアンマン」のホール試写会に行ってきた。
「スパイダーマン」同様アメコミが原作であるという本作、実写ということで多少リアルにアレンジはなされているものの、いかにもマンガらしくドガーンドガーンと豪快に話は進んでいく。
些細なことを気にせず素直に受け入れさえすれば、単純に楽しめる。
充分に、面白かった。
本編最後、「I am an Iron Man.」という台詞から直結してBlack Sabbathの「Iron Man」がガツーンと流れてくる件はなかなか乙。
エンドクレジットによるとどうやらあちらではテレビアニメシリーズの主題曲に使われているようだ、「Iron Man」。

帰り、新町の「介」という鉄板焼きの店で晩飯喰って帰宅した。


♪ Let's Get Back - Alvin Lee & Co.


2008年8月17日(日)

「五右衛門ロック」→追悼草野球紅白戦

昼、大阪厚生年金会館に「五右衛門ロック」を観に行った。
劇団☆新感線の芝居で、作 中島かずき、演出はおなじみいのうえひでのり、出演は古田新太、松雪泰子、森山未來、江口洋介、川平慈英、濱田マリ、橋本じゅん、そして北大路欣也ら、超豪華。

中身は「ルパン三世」と「ヤッターマン」を足したようなドタバタ活劇だが、とても素晴らしかった。
ロックミュージカルとも言うべき、生バンドを使った分厚い音もすごく、もちろん各俳優も個性的な名演を見せてくれたし、肝心のストーリーも屈託なしに楽しめた。
音もそうだが、基本的に舞台装置など演出そのものがド派手で、いかにも新感線らしい。
松雪さんは何年経っても変わらず美しく、何より森山未來くんの舞台上の身のこなし、存在感は頭抜けている。
「キャバレー」を観た時も思ったが、この人はテレビや映画よりも舞台俳優としての方が何倍も活きていると思う。
バレエなどを基礎とする動きが際立っているし、同じく舞台で叩き上げてきた川平さんとの見事なタップダンスの競演も見せてくれた。
北大路さんは、無論圧倒的な演技力とオーラで重しになってはいるのだが、あまりに正統派の重鎮過ぎて、この芝居の中では時にちょっと滑稽だったかも?

正味3時間半近い大作だったが、とても楽しかった。

近所で妻と飯を喰った後駅で別れ、私はそれから豊中ローズ球場へ向かった。
晩、先日亡くなった会社の先輩にして野球部の中心人物であったKさんを偲んで、会社の野球部員たちによる追悼試合が行われるのだ。
中には東京支社からこのために帰ってきた人たちもいて、下は新入社員から上はもうとうに定年を越えているご老体まで、30人近くが集まった。

スコアボードには故人の名も

紅白戦らしく和気藹々とした雰囲気の中、試合は進行。
しかし内容はかなり締まったものになり、テンポよく9回まで行って3-2という接戦。
こちらも楽しかった。


♪ Get Duffy - Primal Scream


2008年8月10日(日)

ヴェランダにコウモリ、「道元の冒険」など

朝起きてヴェランダに出てみたら、隅の方になにやら黒くて薄っぺらくて小さな物体が落ちているのが目に留まった。

最初は濡れ落ち葉かと思った

ん、落ち葉かな、などと思いつつ近寄ってみると、いや、これはどう見ても生き物だぞ。
まるで潰れたカエルかのようなフォルムを持つその生き物は、なんとコウモリだった。

よく見ると頭を下にして横たわっているコウモリだった顔はとてもかわいい上から見たところ

小さい。
体長は5cmほどか。
人が多く住んでいるようなところで見られるのはほとんどアブラコウモリだというからおそらくそれだと思うが、仔ではないものの若そうな個体に見える。
そして、こんなところで横たわっているということからも分かるとおり、生きてはいたが明らかに弱っている様子…。
巣に戻れずに迷った挙句に疲れ果ててここに落ちたか、はたまた?
どちらにせよ、これ以上私の力ではどうすることもできないので、せめて陽の射さぬ角の陰に置くしかないのであった…。

他にも、朝からカブトムシのメスは転がっているわ、うす汚れたカナブンはポチポチ歩いているわ、どこの田舎だここは、と思うぐらいの今朝のうちのヴェランダ。

カブトムシのメスうす汚れたカナブン

このマンションに住んで5年目になるが、カブトムシをヴェランダで見たのは初めてだ。
周囲からやってきた野生のものか、それとも誰かが飼っていたものが逃げ出したのか。

9時過ぎ、先日ホームセンターで購入した台車にカメのケージ一式を載せ、その他諸々の飼育グッズや餌とともにヘルマンリクガメのシロを携えて「こじまペットクリニック」へ向かう。
明日から旅に出掛けるので、預かってもらうのだ。
設備ごとと、結構大掛かりな移動となったので、妻ともども汗だく。

「こじまペットクリニック」でしばしの別れ

しばらくの間、おとなしくしておれよ。

一旦家に戻ってきて、ヴェランダで植物に水をやっていたら、隅っこでジッとしていた例のコウモリがいつの間にやら数十センチ這って移動しており、溝に溜まった水をペチャペチャと飲んでいた。

溝に溜まった水を飲んでいる

喉は渇いていたみたいだ。
このまま元気になってくれればいいのだが。
コウモリの中には果物を好む種もいるので、ひょっとしたらとバナナの欠片を口元に持っていってみたが、興味を示さなかった。

11時、再び家を出て車で向かったのは大阪城公園の横にある「シアターBRAVA!」。
戯曲「道元の冒険」の大阪千秋楽公演を観る。
作 井上ひさし、演出 蜷川幸雄、出演 阿部寛、栗山千明、横山めぐみ、北村有起哉など。
15分の休憩を挟んで正味3時間余りと、かなり長い芝居だったが、非常に観応えがあった。
そもそもは40年近くも前に書かれたオリジナルのセルフリメイクであるという今作、もちろんいろいろと手を施したからということもあるだろうが、古さを感じさせず、時に笑わせ、時にシリアスなテーマを観客に投げ掛ける。
あるいは真摯に仏教に帰依している信徒などは不快感を抱くであろう描写や表現なども多々あるので放送なんかには向かない作品だが、筋金入りの無宗教で無神論者である私は純粋に楽しめた。
もはやケンシロウの声にしか聞こえない阿部寛さんの迫力も充分だったし(歌はイマイチだったけど…)、栗山千明、北村有起哉、そして木場勝己さんの演技も素晴らしかった。
蜷川作品には今回でいうと木場さんであったり、あるいは吉田鋼太郎、瑳川哲朗といったヴェテラン俳優の重しがいつもとても効いていて安心して観ていられる。
一つ、オチだけはちょっとよく分からんかったな…。

千秋楽だったので最後のカーテンコールには蜷川さんに音楽担当の伊藤ヨタロウさんまで出てきて大いに盛り上がった。

夜、ヴェランダを見てみたら夕方には姿を確認できたコウモリが見当たらなくなっている。
果たして奇跡的に飛び去ったのか、それとも未だその辺を這いずり回っているのか分からないが、願わくば夜のうちに元気を回復して野生に戻ってくれんことを。

明日から屋久島3泊4日の旅。
ついに念願の縄文杉だ。
あとダイヴィングも。


♪ Parade - Garbage


2008年8月 3日(日)

昨日は映画2本ハシゴ

朝、柄にもなくヴェランダの清掃などをしてみたら、もうわずかな時間で汗だく。
狭いヴェランダだが本気できれいにしようとおもったらこりゃ2時間は掛かるな。
何事もメンテナンスは大変だ。

昼、水槽の水換えと掃除。

夕方、妻と「109シネマズHAT神戸」へ行き、「31」でクレープを喰ってから「崖の上のポニョ」を観た。
チラリと前評判を聞いていた通り、ところどころ意味不明な箇所や辻褄のよく分からん設定があるが、まあ深く考えることなくボーっと楽しめる作品だった。
夏休みだねえ。

観賞後、「HAT神戸」5Fにある「あんばい」という店でちょっと贅沢な晩飯を喰い、それから本日2本目、「カンフー・パンダ」を観たのだった。
レイトショー。
はっきり言って、こちらの方がかなり観応えがあって面白かった!
何も考えずに楽しめる、という点では同じだが、ストーリーはより単純明快で分かりやすく、ブルース・リーやジャッキー・チェンの旧き佳き時代のカンフー映画を観て育ってきた私などにとってはノスタルジックでさえある。
部分的に「北斗の拳」ぽかったり。
さすがドリームワークス。
エンドクレジットで知ったが、声もジャッキー・チェン、ダスティン・ホフマン、アンジェリーナ・ジョリー、ルーシー・リューなど、豪華。


♪ Ice Cream Summer - Hanoi Rocks


2008年7月20日(日)

浴衣を着て西宮神社の万燈籠を観に

昼、水槽の掃除と水換えを行った。

そして夕方からは、妻ともども今年購入した浴衣を初着用して、西宮神社へと徒歩で向かった。
本日はえびす夏祭りの日、その一環行事である「万燈籠」が18時半からあるらしいので、それを観に行くのだ。

表大門前にて

十日戎などの時とは打って変わって、露店はまったく出ておらずいわゆるお祭り然とした賑わいはない。
見物客はそれなりに多いが、皆のんびりと落ち着いて待っている感じ。
これはこれでいい雰囲気だ。

本殿の前に神輿がやってきた

18:30の点灯式まで少し時間があったので、売店で“鯉と亀のエサ”を買って池のカメにやったり、お茶を飲んだりわらびもちを喰ったりして過ごす。
そのうち陽も沈み出し、境内中に置きまくられたロウソクに次々と火が灯され始めた。
人も暗くなるにつれて増えてくる。

池に浮かべられたロウソクにも火が灯され始めた

19時半からは、“原笙会”という女人舞楽の会による舞楽奉納が、松林の間にある開けたスペースで催された。

原笙会による舞楽

演奏者も舞う人たちも全員女性で、言うなれば宝塚歌劇団の超ミニ雅楽版といったところか。
あたりはすっかり暗くなり、無数のロウソクや提灯の明かりとほんの少しの舞台用照明が幻想的な非日常空間を演出している。
ええ気分や。

参道も明かりで埋め尽くされ美しい

「力一杯」でつけ麺を喰って帰ってきた。


♪ Cold Wit It - Fiend


2008年7月19日(土)

時間の流れが変わる家はすぐ近くにある

ついに堪えられずに「崖の上のポニョ」主題歌をiTunes Storeで購入してしまった。
これが人生初ダウンロード購入。
まさか初めてインターネットで買うのが宮崎アニメの曲だとは…。
今日も200回は脳内リフレインしたんじゃないか、この歌。

昼、所用あって妻の友人宅へお邪魔させてもらった。
川西能勢口にほど近い宝塚市内にある一軒家なのだが、広い庭では植物が生い繁り野菜なども多く育て中、味のある平屋の建物もとても築30年とは思えないほどモダンで温かい内装。

庭にはトマトやナス、それにゴーヤーなどが生っている

うちから車で1時間も走ってないのに、なんだか田舎にある友達のおばあちゃんちに遊びに来た、みたいな雰囲気。
時間の流れも下界とは違っているような気がして、気分ゆったりと過ごすことができる。

ヴェランダの鉢で飼われている3頭のミシシッピアカミミガメ

いやはやのんびりさせていただきました。

夕方、OBPに移動して腹ごしらえにお好み焼きを食べてから、「シアターBRAVA!」へ。
「かもめ」を観劇。

「シアターBRAVA!」前にて

原作 アントン・チェーホフ、演出 栗山民也、出演 鹿賀丈史、藤原竜也、美波、小島聖、麻美れい 他。
鹿賀さんと美波は「有閑倶楽部」でも共演してたね。
鹿賀さんや藤原くんの演技は今さら言及するまでもなく一級品だが、麻美さんの存在感十分のド迫力と、小島聖さんの堂々たる演じっぷりにも感嘆した。
ヒロインを務めた美波さんも華奢な体躯からは想像できない声量で、起伏の激しい難役を見事に演じていたように思う。
ストーリーは言ってみれば結果的に救いのない悲劇なわけだが、登場人物が比較的多い割に各々の性格付けが充分になされていなかったように感じられた。
上演時間の問題なのか、脚本・演出上の問題なのか。
藤原くんと鹿賀さん扮する主要人物2人は作家という役どころなのだが、語られる台詞に作家・チューホフの本音が塗り込められていて、そのあたりは非常に興味深かった。


♪ Imperial - Primal Scream


2008年7月16日(水)

崖ポニョ

MLB オールスターゲームはまさかの延長15回、5時間近い戦いに。
念のため長めに録画予約はしてきたものの、さすがに足らずに尻切れだ、と会社の天井を仰いだ昼下がり。

ここ数日、私の頭の中を「崖の上のポニョ」の歌がずーっと回っているのだが、会社の近くを歩いていたら、30代後半くらいのおっちゃんが3~4歳の娘を自転車に乗せて2人で声を合わせて「♪ポ~ニョポニョポニョ魚の子~♪」と声高らかに歌いながら走り過ぎていった。
公開前にしてこの浸透具合、さすが。

昨晩、ちょっとした不注意から1匹のヤモリを家に招じ入れてしまい、捕まえようとしたが玄関のシューズラックの裏に隠れてしまって姿を見せず。
早丸1日以上が経過したが未だ発見せられず。


♪ Mr. Onsomeothersbitches - Methods Of Mayhem


2008年6月 1日(日)

戦利品は鷹と鯉の浴衣など

朝から妻と出掛け、まずは梅田の阪急百貨店界隈へ。
実は数週間前から私用の浴衣を探していた。
生き物とかのちょっとユニークな柄に絞っていたため、なかなか気に入るものが見つからなかったが、今日、店頭にあった鷹と鯉の柄がかなりいい。
デザインも色合いも生地もいいし、仕立てなくても既製のLサイズで全然いける。
帯、小物入れ(これも鯉の柄)と合わせて決めた。

鷹と鯉の柄浴衣、帯、小物入れのセット

イーマの6Fにあるイタリアン「la BOTTE PICCOLA」でランチを食べた後、毎月1日は映画の日ということで「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」を観た。
ん、ん、ん、これは世界の警察・アメリカ帝国万歳映画か、と思いながら観ていたら、最後の方になってきて、ああ、やっぱりアメリカ至上主義をちょっと皮肉ってるのかな、と考えを改めかけたけど、やっぱり結局はアメリカっていいだろー、という映画だった、と思う。
ストーリー運びも雑に感じたし、日本人の私には芯は伝わらなかったな。

買い物は続き、BIRKENSTOCKの血と名前が入っているTATAMIブランドのサンダル「FIJI」を購入。

TATAMIのサンダル“FIJI”

さらにDIESELでショートパンツを1本と、タンクトップを2枚。
このカーキのショートパンツは裾がゴムで絞ってあり、尻などのデザインも面白い。

DIESELで買ったショートパンツと2枚のタンクトップ

夜、「里山dining」でごはん食べて帰ってきた。

ここのところ業務多忙で勤務時間は長めで睡眠時間は短め、たまの休日も体をゆっくり休めるようなことはまったくないからちょっと疲労が蓄積しているように感じる。


♪ ONGAKU/音楽 - Yellow Magic Orchestra


2008年5月19日(月)

半期に一度のUSJ

ここ2ヶ月ほど、平均して週に1日も休日がないような日々だったので今日思い切って休みを取り、妻とUSJに行ってきた。
メディアウィーク。

「セサミストリートのドリーム・オブ・ダンシング」「ファンタスティック・ワールド」

天気予報通り、15時過ぎから雨がぱらつき始めたが、それまでに充分堪能することが出来た。

帰りに「函館市場」に寄って寿司をテイクアウト、晩飯にした。

夜、DVD「皇帝ペンギン」を視聴。
それにしてもストーリーが作りやすい生態の生き物だ。


♪ Seasons - Tyketto


2008年5月14日(水)

試写とか

上司に連れられて昼飯を喰いに会社近くを歩いていたら、ロケに来ていた旧知の某芸人コンビに偶然バッタリ。
お互い駆け出しのような頃に長く一緒にやっていたので馴染み深い、やつらとは。

晩、妻と「ナルニア国物語 第2章」の試写を観て、「大阪王将」で餃子とか食べて帰ってきた。


♪ Going To Try - Ten Years After


2008年4月28日(月)

「室内の人々」など

昨日は早い時間に水槽の掃除と水換え。
作業中、ヘルマンリクガメのシロを例によってヴェランダと室内で歩かせたが、2時間以上もウロウロ運動していた。
よく食べてよく歩いて、いいことだ。

夕方から妻と出掛け、ワッハ上方ホールにザ・プラン9の公演「室内の人々」を観に行った。
計2本、正味2時間半ほどの芝居だったが、特に1本目の「お誕生日壊」は小粋なミステリー小品のようで楽しめた。
ゴエ氏のぽっちゃりボディに乾杯。

劇場でたまたま会社の後輩 & デスク女子に遭い、公演後4人で黒門市場の串揚げの名店「六覚燈」で食事。
どれもこれも素晴らしく美味い。
ヘルシー気分も満載だし、パンもデザートも美味いしサーヴィスも相変わらずの高質。

その後、残念なことに私は会社に向かって一仕事、帰ってきたらもうこんな時間だ、ちょっと立て込んでいるぞ。


♪ Fall To Pieces - Velvet Revolver


2008年4月 7日(月)

「DREAM BOYS」観劇

亀梨和也、田中聖、鳳蘭他が出演する舞台「DREAM BOYS」を梅田芸術劇場に観に行った。
空飛びまくり、決して大きくないステージを存分に使った演出は充分派手だったけど、同行していた先輩曰く、堂本光一の「Endless SHOCK」には遠く及ばないらしい。
30分の休憩を除いても正味2時間30分オーヴァー、そのヴォリュームに驚いたぞ!

観劇後、同行していた上司とともにかっぱ横丁の「しゃぶ亭」で晩飯を喰って帰ってきた。
明日は健康診断、もう水しか飲めぬし朝飯も喰えぬ。


♪ I Can't Live Without Lydia - Ten Years After


2008年3月28日(金)

MLB開幕シリーズ観戦などプチ旅行記

25日(火)午前、「ひごペットフレンドリー 伊丹店」にヘルマンリクガメのシロを移送して預け、妻とともに新大阪駅から新幹線に乗って東へ。
この日は関東の友人と食事やら何やらをするという妻は新横浜で下車、私は品川まで行って宿泊ホテルにチェックインして荷物を置いてから、いざ東京ドームへ!
MLB開幕シリーズ、アスレティックス vs レッドソックスを2戦連続で観戦するのだ!
開場時間の16時に現場に到着、一回りパトロールしてから内部に侵入。

やってきました東京ドーム

公式プログラムと記念ボール、そして腹ごしらえの弁当などを買って席へ。
この日はS席、それもほぼバックネットの真後ろでメチャメチャ観やすいじゃないか!
まずは弁当を喰いながらゆっくりとバッティング練習を見学。
おお、やっぱり主力は長時間ケージを占領してたっぷり打てるんだな!

この日の開幕戦のレッドソックスの先発投手はご存知松坂大輔。

開幕戦の先発投手は松坂

しかしこれまた既報の通り、いきなり2番のマーク・エリスにスコーンとカッ飛ばされるし、序盤のコントロールが最悪で、ズルズルと大量失点するんじゃないか、と気が気じゃなかった。
よく2失点で済んだもんだ。
3回以降、立ち直りを見せていたがやはり球数が多過ぎたようで、あまりに早い5回終了時降板。
6回表にレッドソックスが逆転したが、カイル・スナイダーが見事に打たれて松坂の勝ちが消えた。

終盤は、岡島秀樹も登板するし、延長に入ってマニー・ラミレスが決勝打、最後はジョナサン・パペルボンまで観られて、展開としては文句なし。

岡島も投げた 勝利投手

しかし試合終了はすでに23時近く、さすがにヘトヘトになってホテルに戻った。
ホテルには昼間別行動していた妻もすでに着いており、とりあえず合流。

翌26日(水)も早めに起き、「アンナミラーズ」(初入店)で朝兼昼飯を喰った後、「エプソン品川アクアスタジアム」へ。
ここは以前にも書いたがイルカプールがとにかくすごい。
その前にアシカショーと海中トンネルの餌やりを観る。

ノコギリエイはノーズでまずは獲物を弱らせる

そして14:00の回のイルカショーを見学。
春休みなので平日といえど結構人は多い。

ここのイルカショーはハイレヴェル

アクアスタジアムを出てから、隣にある映画館で「ライラの冒険 黄金の羅針盤」を観た。
複雑な舞台設定や展開にまつわる説明をあまりに簡素にしているのでちょっと前半はついていくのがしんどかったけど、ストーリーとしてはまあまあ面白かったような。

この日はゆっくり、東京ドームに着いたのは18時過ぎ。
弁当を買い込んで席へ。
第2戦の席は3塁側のA指定席。
充分観やすい。
始球式は石川遼くん。
前日の森善朗氏とは大違いの拍手…。

第2戦の始球式を務めるのは石川遼

アスレティックス先発のリッチ・ハーデンの出来がすばらしくよかった。
三振、三振、凡打、三振。
150km台中盤のストレートを連発し、レッドソックスのジョン・レスターも立ち上がりは悪くなかったとは思うが、ちょっと比にならず。

リッチ・ハーデン vs マニー・ラミレス

6回、ラミレスがソロホームランを放って一矢報いたが、出遭い頭か?
でもこの回いっぱいで降りるとは、早かったなハーデン。
この時期だし大事をとったのかな。
また、あのキース・フォークが2戦連続で投げたのを観られたのも貴重な経験だったなあ。

明けて27日(木)、寝ている妻を横目に1人5:50に起床してホテルを発ち、7:30のJALで帰阪して仕事へ向かったのだった。
ああ眠い、疲れた。
だいぶ仕事にもしわ寄せが来たな、この2日間で…(恐)。


♪ Bijou Dreams - The Lost


2008年3月19日(水)

散財と試写

まだオープンして間もない「阪急百貨店メンズ館」に行き、DIESELでいろいろとまとめ買いしてきた。
黒いジップアップのブルゾン、赤いニット、白に水色が少し入ったシャツ、黒っぽいトカゲ柄のTシャツ、ブーツカットのデニムパンツ、黒いバッグ。
これだけを30分もしないうちにポンポンと決めてしまったが、落ち着いて考えると大散財した。

買ったものたち

「紀元前1万年」の試写を観た。
ローランド・エメリッヒ監督。
世界観や醸し出す空気は大好きなんだけど、あまりに安くて薄い展開にちょっと閉口…。
個人的な感想としては、圧倒的な映像に脚本が負けてる感じ。


♪ Enforce - Queensrÿche


2008年3月 2日(日)

「ペテン師と詐欺師」観劇など

昨日は私の会社の女子が妻のピラティスのレッスンを受けにうちへ来てくれた。
それと入れ違いに私は会社へ出掛け一仕事終えた後、夕方妻と兵庫県立芸術文化センターと合流して「ペテン師と詐欺師」を観る。
この1週間で3度目の観劇。
鹿賀丈史、市村正親主演のミュージカルである。
他の出演は、ソニン、愛華みれ、香寿たつき、鶴見辰吾など。
基本コメディタッチのにぎやかなミュージカルだから、理屈抜きで楽しい。
「ハウ・トゥ・サクシード」みたい。
もちろんこれだけの面子なのでパフォーマンスも極めてプロフェッショナルなわけだし。
特にソニンは、「スウィーニー・トッド」の時にも思ったけど、とにかく歌が上手い。
宝塚歌劇団出身の2人よりも確実に上手い。
演技もこの年齢でかくや、というほどに確かだし、ミュージカル俳優として邁進すれば相当なレヴェルまでいくのかもしれない、ひょっとしたら。
鹿賀さんは正直言って滑舌がちょっと怪しく歌のピッチも不安定だったが、そんな技術上の欠陥を超越した魅力がある。
立ち姿の美しさもお年を考えたら尋常ではないし、さすが劇団四季の看板は伊達ではない。
市村さんの、空気を瞬時に読んだアドリブは見事、ヴィジュアルとは関係ない何かを常に舞台の上で発散しているよう。
よかった。

観劇後、芸文センターに併設されているレストラン「イグレックテアトル」で晩ごはん。
たらば蟹と根セロリが入ったカプチーノ、豚バラとホワイトアスパラガスを使った前菜に、カマスのソテー、ラムのソテーなど。
初めて行ったがなかなか評判はいいようなので気にはなっていた店。
全然悪くないし美味かったけど、感動的に満足したということはなく、まあ普通でした。


♪ Wish You Could Be Me - Korn


2008年2月28日(木)

「身毒丸」

夜、妻とシアター・ドラマシティに「身毒丸 復活」を観に行った。
11年前と同じく、藤原竜也&白石加代子主演、演出はもちろん蜷川幸雄。
中4日で同じハコ、同じ演出家の芝居を観るとは。

寺山修司の手によるオリジナルを尊重しているのだとは思うが、小人も出てくるし全体が前衛的な造り。
芝居のほぼ全編通して鳴っている宮川彬良の音楽がまた微妙な感じで、上手く表現できないけど苦し紛れに言うなれば“ゴージャスな小劇場系”、みたいな雰囲気を醸し出すのに一役買っているような。
品川徹、そして両主演俳優の演技はもちろん素晴らしい。
基本ド迫力押しの中に、フッと息を抜いて抜群のコミカルさを見せる白石さんはもはや妖怪だ。
凄すぎる。
小道具、大道具含めたセットも強く自己主張しながら、かつ統一された世界観を見事に形成しており、強い印象を残す。
ほんの一瞬しか見えない巨大なカミキリムシの顔面装置にはド肝を抜かれた。
正味1時間半ちょっとの上演時間は、ここのところ朝早い仕事が多くて寝不足が続き体調イマイチの身に優しかった。

帰り、かっぱ横丁のインド料理店「ピーナカーナ」で晩飯喰った。
バターの風味いっぱいのナンがとにかくメチャウマ、カレー自体も充分に美味で嬉しい誤算だ。
妻がバターチキンカレー、私がチーズとほうれん草のカレー。


♪ The Hum-Gum Tree - The World Of Oz


2008年2月24日(日)

「リア王」観劇など

朝、注文していたコンタクトレンズが入荷したという電話が入ったので取りに行き、昼は会社近くの公園で仕事仲間かつ草野球仲間のSくんとキャッチボールをして今週は100球弱ほど投げ、夕方会議を一つこなし、夜は妻と「リア王」をシアター・ドラマシティにて観劇した。
蜷川幸雄演出、出演は平幹二朗、内山理名、とよた真帆、池内博之、山崎一、瑳川哲朗、吉田鋼太郎、その他蜷川作品に欠かせない俳優たち。
繰り返される詩的表現に満ちた長台詞のやりとりがシェイクスピアの大きな魅力の一つであろうことは分かるが、それにしても長かった。
数あるシェイクスピア×蜷川劇の中でも一番長いんじゃないか?
特に他作品と違い、狂気に侵された者によるナンセンスな台詞が多かったから、ちょっと冗長に過ぎるように感じられた。
実際の上演時間も、18:30開演で終わった時刻が22:20、途中休憩を20分挟んでいたとはいえ正味3時間半。
すげえ。

休憩を挟むまでの第1幕、2幕はややもすれば退屈になりがちだったが、後半から最終第5幕に掛けての加速感、クライマックスの盛り上げ方はさすがだった。
原罪とも言うべき、業の輪廻と、その末に待ち受ける救いようのない破滅。
これこそが、悲劇だ。
冒頭のシーン、いきなり王の間のバックに大きな松の木が描かれており、その両脇に白梅と紅梅の木が配されていたのには、おお、と思ったが、SEや殺陣も含めて随所に和テイストが散りばめられているのもおなじみの蜷川ワールド。

それにしても平さん75歳に瑳川さん71歳、大げさじゃなく命を削りながらの熱演のような気がして、俳優の底力を改めて見た。


♪ Jump For Joy - Warrior Soul


2008年1月23日(水)

「魔法にかけられて」

時間をこじ開けてディズニー映画「魔法にかけられて」の試写会に出掛けた。
アニメのお姫さま(候補)と王子さまが現代のニューヨークに迷い込むという設定が、最先端のVFXによって実に効果的に活かされていて、何も難しいことを考えることなく最初から最後まで屈託なく楽しめた。
どのような層の人にも安心して薦められる良作だろうと思う。

ここのところずっとオーヴァーヒート気味の脳と精神にとってひと時の休息となった…かな?


♪ Poison - Alice Cooper


2007年12月24日(月)

オペラ「ヘンゼルとグレーテル」など

昨日付けでFT編集長からFT到達光士に改名いたしました。
以後お見知りおきを。

兵庫県立芸術文化センターに、佐渡裕芸術監督プロデュース&指揮のオペラ「ヘンゼルとグレーテル」を観に妻と行ってきた。
2年ぶりのリヴァイヴァル公演。
オペラといえど日本語だし、ほんわかほのぼのでよかった。
会場には子供も多くて若干驚いた。
終演後のカーテンコールの時、指揮者の佐渡さんがサンタの衣装を着てステージの上に!
これは絶対本人のアイディアだな。

帰ろうとホワイエに出てみたら、劇中の“お菓子の家”にちなんだ催し物として、それを模したお菓子細工がズラリと並べられているのに気付いた。
お客さんの投票によって順位なんかも決めるみたいだった。

“お菓子の家”ホワイエはなかなかの人出

帰りは別に用もなかったので妻と2人ブラブラと歩いて帰途へ。
ノロノロ歩いて大体40分の道のり、適度な散歩。
帰り、うちの近くのスーパーに寄って夕飯の買い物。
今日は一緒に夕飯は喰えそうにないので、一足早いクリスマスディナーとして、ローストチキンと大豆のオニオンベーコンスープ。
どちらも私の好物だ。

「M-1 グランプリ」、近年の中ではかなりレヴェルの高い最終決戦だったのでは。
旧知のキングコングも見事に復活し、嬉しい限り。


♪ Pilots - DramaGods


2007年12月22日(土)

「スウィーニー・トッド」試写会で打ち震えた

映画「スウィーニー・トッド」の試写会に行ってきた。
この作品は今年2月に宮本亜門演出、市村正親&大竹しのぶ主演の舞台も観に行き、それが素晴らしかっただけに、かなり期待に胸を膨らませて赴いた。
いやはや、映画も実に素晴らしかった。
映像、演出、脚本、そして役者と演技、どれをとっても完璧なんじゃないかと言えるぐらい、最高。
世界中の誰もがジョニー・デップとティム・バートンがいかに優秀な俳優と監督であるかということを知っているが、それを承知の上で改めて、2人の傑物ぶりを思い知った気がする。
元がミュージカルの作品で、台詞も限られている中で、顔と所作だけであれほどまでに演技が可能なものか。
目を動かすだけで心の内の動きを見事に伝えきっていたように思う。
カット割りを含め、演出も良すぎる。
ミュージカルであるという土台を終始しっかりと枠組みとして保ったまま、クライマックスからエンディングへ掛けてのあの圧倒的な筋運び。
ハリウッド産映画然とした過剰な演出を施すことなく、あの緊迫感を生み出すなんて。
天才だ。

ちなみに一緒に観に行った妻は立て続けの流血シーンに「気分が悪くなった」と呟いていました。


♪ 死んだ男の残したものは - 新垣勉


2007年12月 6日(木)

「アイ・アム・レジェンド」試写

間隙を縫って映画「アイ・アム・レジェンド」の試写を観てきた。
主演 ウィル・スミス。
ところどころ「バイオハザード」や「アウトブレイク」や「宇宙戦争」なんかを髣髴とさせるシーンがあったりして、一見斬新ぽくも実は結構ベタな設定だったりするんだが、トータルで鑑みてなかなか良質の映画だった。
どうにも結末だけはあまり気に入らないんだけど、それまではストーリーにも存分に引き込まれたし、怖がらされたし、映像面においてもかなりのスケールとクオリティ。
廃墟と化したニューヨーク市街地でのシーンは、「…どう観ても実写にしか見えないけどさすがによくできたCGか?」と訝しんでいたのだが、後でプレスリリースを読んだところ、果たして想像を絶する手間をクリアして撮られた正真正銘の実写であった。
世界一のメトロポリタンの一角を無人にして撮るって、すごすぎる。

それにしてもエンディングだけは他にどうにもならなかったものか。

ウィル・スミスはちょっと老けたな。


♪ She's Coming Home With Me - R. Kelly & Jay-Z


2007年11月28日(水)

「アース」試写会

アラステア・フォザーギル監督、「アース」の試写会に行ってきた。
独立した1つの作品単体としてみればもちろんすこぶる傑出した大作であることは間違いないが、「プラネットアース」シリーズをすべて視聴してDVDボックスまで持っている私にとってみたら、うーん単なる「プラネットアース」のダイジェストじゃねーか、おまけに最後に余計な教訓めいた締めまでつけて、というのが言葉は悪いが偽らざる感想か。
各シーンを逐一照合したわけではないので正確ではないが、アネハヅルのヒマラヤ山脈越えのシーンはおそらく件のシリーズには入っていなかったはずなので、最近撮った初出映像なのだろうと思う。

繰り返すが、ネイチャーを扱った現存する映像作品としては紛れもなく、最新の技術を存分に駆使して莫大な予算と手間を費やした世界最高水準のものの1つであるから、「プラネットアース」シリーズをじっくり観たわけではなくDVDボックスも持っていないという人は必見だろうし、そうでない人はまあ金払って観に行っても行かなくても別にどっちでもいいかな、といった落としどころだろうか。


♪ Guess I'll Go Away - Johnny Winter


2007年11月21日(水)

「アヒルと鴨のコインロッカー」、映画もよかった

仕事終わりで妻と合流し、MOVIX堺に行って映画「アヒルと鴨のコインロッカー」を観てきた。
ワンコインセレクションという、格安500円ナリ。
いやー、とてもよかった。
あえて具体例を挙げるまでもなく、原作を読んで気に入った作品の映像化には落胆させられることが多いものだが、これはまったく遜色ないという稀有なケースだ。
原作者の伊坂幸太郎氏も絶賛しているというのも頷ける。

小説のプロットの骨子となっているトリックをどう映画の中で表現するのか、という最も興味深かった焦点については、まあ大体予想した通りの手法だったけど、それがまた違和感なく本筋に溶け込んでいて。
もちろん上映時間の都合上、長編小説の中のディテールについてはカットされている部分もあるが、それでいて1本の映画としてはまったく不足なく完成している。
そして何より、役者の魅力が大きかったように思う。
瑛太はかっこいいし(申し訳ないが松田龍平を圧倒している)、椎名役を務めた濱田岳くんは原作の椎名よりも椎名っぽかったんじゃないか。
まさに絶妙のキャスティング。
脚本および演出の勝利というところももちろんあるけど、彼ら俳優陣のキャラクターと演技なくして、瑛太が「俺の名前は…」と告白するシーンにおいてあれほど心動かされることはきっとなかったに違いない。
中村義洋監督、素晴らしいです。


♪ Interzone - Warrior Soul


2007年11月 5日(月)

草野球→「キャバレー」

日曜は11時から草野球の試合。
6イニングで16安打、そのうち長打が7本と打線が爆発、昨日も13-4で勝って、これで関西ディープス結成以来6連勝。
個人的にも、投げる方では5回1失点、打つ方でもタイムリーヒット1本と、まずまず。
いつ負けることやら。

夕方からは、妻とともに大阪厚生年金会館に出向いて、ミュージカル「キャバレー」を観劇。
出演 松雪泰子、森山未來、阿部サダヲなど、演出 松尾スズキ。
芝居自体はいろいろな国で何度も演じられているものだから高質なものなのだろうが、正直、松尾演出は私には合わなかったのかそれとも。
おそらく「キャバレー」という話そのものが内包しているはずのテーマが伝わってはこなかった。
阿部さん演じるMCも活かしきっていたとは言えないだろう。
市村正親版のMCとか、観てみたかった。
松雪さんの魅力はやはりものすごかったし、森山さんもテレビで観るより何倍も良く、とても舞台栄えする。
小松和重さんや秋山菜津子さんといった役者たちの力量も無論確かで、抜群の存在感と安定感を見せていた。
最終日の最終公演ということで、カーテンコールには演出の松尾スズキ氏も壇上に登場してなぜか「妖怪人間ベム」を熱唱。

帰り道、梅田のヨドバシカメラに寄ってちょっと買い物をした後、8Fにあるカレー店「Roji」で和牛テール煮込みカレーを喰ったが、メチャウマ。


♪ Time On My Hands (You In My Arms) - Chet Baker


2007年10月19日(金)

このような風潮は今に始まったことではなかろうが…、これでよくなると思う?

先だって劇場映画のPR惹句について文句を呟いてみたところだが、映画といえば次のような不満もある。
もうすぐ、垣根涼介氏の傑作小説「ヒートアイランド」を映像化した同名作品が公開されるが、その劇中、原作には登場しないヒロイン役の女子が出演してストーリーにも関わっていると聞いた。
ああそうだ、ちょうど今で言えば、映画じゃなくてテレビドラマ「ガリレオ」においても、原作本「探偵ガリレオ」(東野圭吾)には出てこないうら若き女性が登場していて、小さくない役割を担っているのだとか。
男性、あるいは若年層の観客(視聴者)を意識してのことなのか分からないが、完成された原作の中に現れない登場人物を追加して、そのために脚本も大きくいじってまで映像化するという魂胆の真意が掴めない。
どんな類のストーリーにおいても“恋愛”という要素が必要、という解釈がもしその礎にあるのだとしたら、これもまた誤った思い込みであると言わざるを得ないんじゃないか?
こういう改変について、原作者はもう少し突っ張っていただいてもいいような気がするのだが…。


♪ 銀河鉄道777 - 人間椅子


2007年10月16日(火)

PRについて一言

最近、劇場映画のテレビCFなんかで、「衝撃のラストシーンに涙!」とか「ラスト○分を見逃すな!」とか「4度のどんでん返しがもうすごいのなんの」とか、正確な文言は忘れたけれどとにかくこういう風な煽り文句が目立つような気がする。
これってどうなのだ?
そこまでネタバラシ(あえてこう表現させてもらう)されたら、観たいと思っていた映画もちょっと観る気が削がれる。
これは職業柄自戒の意も込めて書くのだが、懇切丁寧に、悪い言い方をすればアホでも分かるようにキャプションをつけてあげることこそがマスに対する親切である、という思い込みは場合によっては誤っている、ということを皆が理解すればいいと願う。


♪ Whiskey from the glass - Page & Plant


2007年8月27日(月)

「レミーのおいしいレストラン」を観てきた

昼、夙川駅西の蕎麦屋さん、「八雲」でえび天おろしを喰い、帰りに「エルベラン」でケーキを3つ買ってきた。
夙川畔を自転車で走りながらふと「いい町だなあ」と改めて感じる。

夜は20:15開映のレイトショーで映画「レミーのおいしいレストラン」を妻と観る。
本来はもっと早い時間に観たかったんだけど、昼間の上映はどの映画館も吹き替え版ばかり。
字幕版はこの時間帯の1日1回上映だった、やむなし。

「109シネマズ HAT神戸」で観たが、初めて行ったけどかなり居心地のいい映画館じゃないの!
チケットはネットで事前に席指定で買えるし、館内もまだ新しいのかきれいでいい感じ。
この映画館が入っている「HAT神戸」という商業施設を訪れたのも昨日が初めてだったけど、ここ自体がなかなか楽しく出来ている。
駐車場もタダになるし。

映画「レミーのおいしいレストラン」ももちろん面白かった。
何も難しいことを考えることなく、素直にみんなで楽しめるなあ。
観た後は美味しいフランス料理が食べたくなる。
ピクサーに外れなし。


♪ I'd Love To Change The World - Ten Years After


2007年5月20日(日)

ミュージカルと映画の2本立てなど

本当に久々に1日遊び倒した。

幸運にもご招待をいただいたので、12:00開演、ミュージカル「ハウ・トゥ・サクシード」を観に梅田芸術劇場へ。
出演は西川貴教、大塚ちひろ、三浦理恵子、赤坂泰彦、団時朗ら。
ブロードウェイではおなじみの喜劇の翻訳版とのことだが、まったく深く考えさせられることなくテンポよくコミカルに展開してゆくマンガチックなストーリー、各々の技量も確かで、正味2時間半を超える長尺ものだったけど、それを感じることなく非常に楽しく観ることができた。
いかにもアメリカ的。
演出もよく、完成度が高かった。
かなり大きめのハコだけど、満員御礼、T.M.人気衰えずか。
そんな中招待してもらったにも関わらず相当いい席で、まったく申し訳ない。

三番街の地下にある小洒落た中華風カフェでケーキと白桃ジュースを平らげて少し休憩し、ブラブラ歩きながらショップ巡り。
「NU」に入っている「ITAL STYLE」という店で、ポロシャツ、普通のシャツ、そして「タナカユニバーサル」TSTのスニーカーを買ってしまった。
2枚のシャツはITAL STYLEのTRENTA OTTOというブランドのもの。
ついにタナカユニバーサルをゲットだな。

左がポロシャツ、右は普通の半袖シャツ タナカユニバーサル TSTのスニーカー

17:30、DD HOUSEに入っている沖縄創作料理店、「遊食屋」で早めの晩飯。
ゴーヤーチャンプル、チラガー、ジーマミー豆腐、がめ煮、グルクンの唐揚げ、琉球サラダ、豚味噌のおにぎりを食べた。
がめ煮も素朴で美味く、グルクンの唐揚げは思っていた切り身ではなく1尾まるごと、中骨まで食べられる熱々の揚げたてでかなり感動したが、冷静に判断すると東通の「轟屋」、あるいは西宮の「とよもと」が上回る。

それから「イーマ」に移動し、「ブルク7」まで上がって19:20開演の映画「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」を観る。
劇場公開3作とOVA2作の計5部作のうち、第3部に当たる作品だ。
率直に言って、第1作の「ラオウ伝 殉愛の章」、そして第2作のOVA「ユリア伝」に比べて遥かにストーリー構成はよかった。
細かい演出も効いており、煽情具合のサジ加減も絶妙。
原作には描かれていないオリジナルエピソードも、邪魔になるどころか極めて効果的だったと思う。
うん、こいつはよかった。
阿部寛のケンシロウも全然おかしくないし、角田信朗の赤鯱も意外に上手くてビックリした。

「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」パンフレット

これで今日は5:30には起きて草野球だ。


♪ Lola - The Kinks


2007年5月15日(火)

今日の気持ちの動きの一部

寝ぼけ眼で観た松坂はやっと期待通りだった。
これまで、トロントのロジャースセンター(スカイドーム)とか、日本の球場にも似ている人工芝の球場でどちらかというと好投をしたことが多いように感じていたから、フェンウェイパークであれだけの制球ができたことは喜ばしいでしょう。

とある制作プロダクションの新しい本社ビルに行ったら、もうこれがものすごく、呆れるほどゴージャスな建物でテンション上がった。
CASSINA IXCに丸ごとプロデュースを任せたかのようなスタイリッシュな全貌、中にはデジタル家電紛いのオモチャがそこかしこに転がっており、また編集室にはダーツマシンまであって、こりゃ仕事になるか?
「モンスターズインク」の特典DVDに収められていたピクサー本社の様子を少しだけ髣髴とさせた。

会社からの帰り道、ヘッドフォンの右耳、至近距離から不意に外人男の呟きが聴こえ、咄嗟に恐れ戦いていたら、それがPrinceの「Pussy Control」に含まれたものだと分かり、真剣に安堵した。

「報道ステーション」を観ていたら、古舘伊知郎氏のコメントに対し、憤慨にも似たマイナス感情を覚えた。
まあこれはいつものことだけど。
プロレスとF1の実況は本当に素晴らしかったのに。


♪ She's Lost Control - Joy Division


2007年4月 6日(金)

欲しいとは思ってたけど、まあ衝動買い

今月28日から公開される映画「北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」の前売り鑑賞券(トレーディングカードの特典付き)を買いに梅田の「イーマ」に行ったら、よく行くB1Fに入っているDIESELに吸い込まれ、ロンT、ニット、タンクトップ×2と一瞬で買ってしまった。
危うくジーンズも買いかけたけど、思いとどまった。

トレーディングカードの特典付き「北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」前売り鑑賞券

と書きつつ、アップする写真は買った服のじゃなくて前売り券というのもどうかという話。

今年の本屋大賞が佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」に決まったようだが、久方ぶりに“本屋大賞”の意義を何とか満たす受賞だったと思う。
すでに100万部売れてる本を選ぶなんて愚行は誰も二度と望むまい。
今回も宮部みゆきや伊坂幸太郎や三浦しをんなんかが選ばれたらどないやねんと思っていたけど、ギリギリセーフ?

松坂の登板まであと2時間あまり、果たして試合を観てから寝たとして、今日の仕事は大丈夫か…?


♪ My Brother Jake - Free


2007年2月26日(月)

LANによるファイル共有も完遂、そして「真救世主伝説 北斗の拳 ユリア伝」

外付けHDDはAirMac ExtremeベースステーションにUSB接続してWindows、Mac双方のマシンからアクセスするとどうも不安定なので、データ転送はWindowsマシンに直接つないで行い、また懸案だったiTunesライブラリの共有は、Windowsマシン内に置いたままの音楽ファイルとライブラリを記したxmlファイルにMacのiTunesからアクセスすることによって一応は解決、ようやくあらかたの作業一通りを終えたような気がする。
ただこの設定だとMacBookで音楽を聴くときにもWindowsのiTunesを立ち上げとかなくちゃいけなかったり、MacBook側のiTunesでの再生回数更新やレート変更などは不可だったり、リヴィングルームのアンプの背から出ているオプティカルオーディオケーブルを差し替えなきゃいけなかったり(これは設定とは何の関係もないか)と少し面倒な点はあるけれども、妥協点。
まあiPodも持ち歩けば外でMacBookで音楽を聴くこともあるまいし、25GB超の音楽データをMacBookの80GBという限られたHDに入れなくても済むし、新しい曲を追加するたびに手動で同期させなくてもいいのでよしとしよう。

夜、数日前に届いていたDVD「真救世主伝説 北斗の拳 ユリア伝」初回限定版を視聴。
「えっ? ここで終わり?」という物足りなさ(特にオリジナルストーリーが少なすぎ)がまず観賞後始めに。
時間も短く、劇場公開用でなくOVAだからいろいろな手間をセーヴした、という印象は残念ながら否めない。
新生クリスタルキングによる再録「ユリア…永遠に」のアレンジもちょっと勘弁してほしい…。
原曲があれだけ感動的なチューンなのにぶち壊しじゃないか。
いくつかの意味で秀逸だったのは、宿命の犬 トビー。

もうすぐ公開予定の「ラオウ伝 激闘の章」は大丈夫だろうか。
まあ「北斗の拳」というだけで無条件に観てしまう僕にとっては大丈夫も何も関係ないのだが…。

ここ数年、さまざまなメディアやフィールドにおいて「北斗の拳」ブーム再燃の動きが著しいが、連載当時からのコアなファンの1人として、武論尊&原哲夫両師匠はもう少し「これはやめてくれ」とダメ出しをしてもいいと思う。
というかしてほしい。
懐が深すぎるというのかこだわりがないというのか…。


♪ When I'm President - Extreme


2007年2月18日(日)

「人間の美点は時代の解釈次第だ!」

本日12:30開演の「コリオレイナス」を観に、妻と「シアター・ドラマシティ」へ。
ちなみに大阪公演の楽日。

シェイクスピア原作、蜷川幸雄演出、唐沢寿明主演、他の出演は、もはや蜷川作品には欠かせない瑳川哲朗に、勝村政信、白石加代子、吉田鋼太郎ら。

いつもの蜷川演出通り、修辞に溢れたちょっと早口の長台詞は確かに平易でないが、個人的には好きだ。
翻訳ものであるという雰囲気を残しながらも日本語として心地よいリズム。
さすが、という言葉しかない。
特に今回はシェイクスピアなので、余計にそう感じた。
このあたりは「あわれ彼女は娼婦」「オレステス」などを髣髴ともさせる。

結構期待していた唐沢さんは連日の公演疲れか、明らかに声が本調子ではなかった。
「白い巨塔」でも見せたように、激情を持った酷薄な役柄も堂々とこなせる彼の演技そのものはもちろん素晴らしいが、こと発声に関してはやはり瑳川さんや吉田さんや他のヴェテランたちにはちょっと太刀打ちできない。
唐沢さんも若い頃から結構舞台の数はこなしているはずだけど…。

特に目を瞠るほどすさまじく迫力があったのが、白石加代子さん!
男性役者にまったく引けをとらないどころか軽く凌駕しているその肉声の通りよさに加え、間のとり方、目線の配り方、そして観客の反応を感じながらチョコチョコとアドリブ(おそらく)をかましてくるところなど、とにかく圧倒的!
すごい。

勝村さんは演技そのものはよかったと思うんだけど、やっぱりどうも軽薄というかコミカルなイメージが強くて、シリアスな役柄を演じられている様には個人的に少し違和感が。
もう少しコワモテの役者さんでもよかったような…。

世の中なんでも唯一の絶対的な価値観でぶった斬っていければいいけど、無論そうもいかないから誰だっていくつものスタンダードを時と場合に応じて使い分ける。
それができない不器用な主人公 ケイアス・マーシアスはただ自分の意思に素直に生きようとするがあまりに、どうあがいても抜け出せない底なし沼にはまり込み、苦悩する…。

プロットはたとえ単純でも、それを観る者、聴く者の五感を総動員させて伝えたいものを伝えきるならば、紛れもない傑作だ。
何度でも言うが、蜷川作品に外れなし。


アプローズタウンでパスタを食べて、ハービスエントへ行く。
ヨガグッズなどを扱っているショップで妻がピラティス用のウェアなどを購入。

それから今度は心斎橋へ。
数日前に不吉な予言をしたがそれに従い、ついにマッキントッシュのノートPCを買ってしまった!
型番がMA700J/AのMacBook(HDD 80G、2GHzのCore 2 Duo搭載、メモリは標準の1GBから2GBに増設)に、新しく出て日が浅いAirMac Extremeベースステーション、3年保証のAppleCare、そしてマイクロソフトのOffice 2004。

MacBookとAirMac Extremeベースステーション

まだ箱から出しただけの状態。
さあまずはLANから始めようかね…。
明日の朝はNBAオールスター観なきゃなんだけど大丈夫かな?


♪ Don't Let Me Die - R. Kelly & Jay-Z


2007年2月16日(金)

「スウィーニー・トッド」観劇

昨晩は妻と舞台「スウィーニー・トッド」を観に「シアターBRAVA!」に行ってきた。
宮本亜門演出、出演は市村正親、大竹しのぶ、斉藤暁、武田真治、城田優、ソニンら。

本来ならもっと大きな劇場で上演されてもまったく不思議でないスケールの芝居だが、これぐらいの席数がやはり観るにはちょうどいい。
ありがたや。

形式はミュージカルだが、宮本演出の意向でシンボリックな歌詞や歌い回しよりも、どちらかというと台詞に近い歌唱が優先されており、ストーリー展開とも密接に関わっているのがまた分かりやすい。
そしてオーケストラの演奏も上手く、また音の存在を声高に主張しすぎることなく、見事に芝居と調和していたように思う。

市村さんの存在感はもちろんのこと、大竹さんもフリートークをしている時のテンポとはまったく異なった鬼気迫る演じぶりがド迫力。
武田真治やソニンも非常にいい働きをしており、特にソニンの歌の上手さにはビックリした。
現在「ハケンの品格」にも出てたりする城田優、実は僕の好きな垣根涼介氏の小説「ヒートアイランド」の映画版(今夏公開予定)で主演もしていて、その映画のPR用の写真を僕が偶然見た時に、「こいつ誰だろう?」と調べたことがあるほど光っていたわけだが、この「スウィーニー・トッド」でも見事に演じ、そして歌いきっていた。

第1幕、そして第2幕の前半までは割りとゆるりと、時には笑いも起こりながら話は進行していったが、物語の終盤に差し掛かって俄かに高まる緊張感。
掌には汗が浮かぶ。
その波の到来の仕方がまた絶妙。

決して安いチケットではなかったが、満足できる舞台だった。

さらに今度の日曜日はいよいよ蜷川幸雄×唐沢寿明の「コリオレイナス」!


♪ Self Portrait - Blackmore's Night


2007年1月31日(水)

「バベル」試写会

昨晩は妻を誘って映画「バベル」の試写会に行ってきた。

一言どころか言葉を尽くしても言い表せないような、この世の人間の業すべてが凝縮されているが如き。
3つ、あるいは4つの異なる映画を、この「バベル」をバラせば作れるんじゃないか? とでも感じてしまうほどに、何の関係もなさそうな、それでいて強弱の差はあれ何がしかの形でリンクしているいくつかの世界がパラレルに展開されてゆく。
それでいながら、観終わった時には、ああ、1つの映画だった、とまとまりを感じられるような不可思議な魅力を持った作品。
周囲の人々の反応は必ずしも芳しいものばかりではなかったが、こりゃアカデミー賞も獲るかもね?
メキシカン然なのかヒスパニック然なのか、とにかくそれっぽいガットギターの寂しげなメロディラインが、荒涼とした実景と感情に非常によく合っていた。

今、遅まきながら、「ハードロックカフェ ジャパン」の20周年記念イヴェントとして2004年に行われた「ギターウォーズ」のDVDを観ながらこれを書いているんだけど、ヌーノ・ベッテンコートとポール・ギルバートがユニゾンを弾いているだけで背筋がゾクゾクしてくる。


♪ Communication Breakdown - Steve Hackett, John Paul Jones, Paul Gilbert,
Nuno Bettencourt


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2007年1月26日(金)

「デジャヴ」試写会

昨日、映画「デジャヴ」の試写会に行ってきた。
あえてジャンル分けするならば紛う方なきSF、まるでありえないトンデモ設定が前提となっているわけだが、それなのに決してマトモな大人が置いてかれず、ちゃんと感情移入できるサスペンスに仕上げているところがさすがのジェリー・ブラッカイマー&トニー・スコット。
正直、ストーリーそれ自体に深度はないが、虚構としてのシナリオと演出が違和感なく組み上げられているから、正規に劇場で観たとて僕は「金返せ」とは思わない映画だ。
しかしヴァル・キルマーがすっかり年喰っちゃって、“人の好さそうなおじさん”を演じていたのにはなんともかんとも。

梅田食道街の「スエヒロ」で豚のしょうが焼きセットを独り食べて帰ってきた。


♪ New Model No. 15 - Marilyn Manson


2006年12月 9日(土)

渡辺謙にインタヴュー

体調も9割方回復した金曜日、5:30に起きて家を抜け出し、東京へ。

朝10時から西新橋の某試写室で「硫黄島からの手紙」を観て、それから少し時間をおき、15:30から同場所で主演 渡辺謙氏のインタヴュー撮影を行った。
今回はタレントやアナウンサーのインタヴュアーを立てず、ディレクターである私が聞き手を務めたわけだが、いやあ、緊張したが貴重な経験をした。

2部作の前作「父親たちの星条旗」は、戦争後に兵士たちが苛まれることになる苦しみにフォーカスが当てられていたが、今作の「硫黄島からの手紙」は、敗戦国側の視点ということもあって、硫黄島における戦闘そのものがもたらす悲惨さをより直接的に描いていた。
俳優たちの演技についても、同じ日本人だから感じやすいということもあるのだろうが、前作以上に兵士たちの感情を露に汲み取り表出するような脚本になっていたと思う。
思わず目が霞むシーンも何度かある。
と言いながら基本的には前作の路線を踏襲しており、お決まりのハリウッドものやここ最近の邦画のように、過剰なお涙頂戴演出はまったくない。

渡辺謙氏も超多忙の中、非常にフレンドリーに対応していただいた。

大阪の会社に戻ってそのまま居残り土曜朝の本番などなどを終えて帰宅、一休みしたところだが、このあと深夜26:10から、なんと京セラドーム大阪で草野球!
帰ってきたら5時だな…。


♪ Breathe - Ministry


2006年12月 3日(日)

ナイフフィッシュ死亡

一昨日のことになるが、昨年6月の購入以来飼育していた最古参の魚のうちの1尾、スポッテッドナイフフィッシュが死んだ。
突然死と言っていいと思う。

スポッテッドナイフフィッシュ遺影

購入当時約10cmだったこいつ、死亡した時は約47cm、1.3kg。
愛着があっただけにさすがに落胆。
120cm水槽は狭すぎたようだ。
合掌。


話題の映画「武士の一分」、そういえば原作がうちにあったはず、と思い出し、藤沢周平の短編集を引っ張り出して「盲目剣谺返し」を読み返してみた。
30分もあれば読みきれる短編なので贅肉を極力そぎ落とした簡潔な文章だが、それでいて、それだからこそ、静かに締めくくられるラストシーンはお仕着せじゃない真の涙を誘う。
名作だ、やっぱり。

実はひっそり今週、コンサートを観に行く予定なんだが、宮沢和史の新しいバンド「GANGA ZUMBA」は本当に面白い。
2nd ミニアルバムも出たけど、この人の実験魂、音楽に対する止むことのない探究心はすさまじい。
ごった煮といえばそれまでだが(飽き性?)、それぞれについて相当勉強し、また感性も卓越していなければここまでは創れない。
かけがえのない才能だ。


♪ LION - GANGA ZUMBA


2006年11月28日(火)

昨日も少し命を削ったかね?

昨日は5:15に起き出して家を発ち、新大阪駅の「浪花そば」でうどんをかき込んで新幹線に乗り込み、東京出張へ。
グズグズした空模様の下、五反田→練馬→中野と移動して撮影を終え、20:37品川発ののぞみに乗って帰阪。

往復の新幹線車中で眠ればいいのに馬鹿な私は読んでいた垣根涼介の「ヒートアイランド」が面白すぎて本を閉じて置くことができず、一睡もせぬまま読了してしまった。
ひょっとして垣根涼介は武論尊なんじゃないか?
漢。

24時前家に帰り着くと、そこには草刈民代のバレエ「ソワレ」を観劇して興奮冷めやらぬ状態の妻がいた。
もともとこの「ソワレ」は僕が妻と行こうと思ってチケットを買っていたのだが、仕事でどうにもならず妻が会社の友人を誘って昨夜観に行っていた。
もう落涙しそうなぐらい素晴らしかったそうだ。
比較しては悪いが妻が先日観に行った熊川哲也 & Kバレエカンパニーの「三人姉妹」他があまり出色でなかったらしいだけに、今回の感動は大きかったよう。
一緒に行った友人のMさんも「ダンナさんが仕事でよかった」と喜んでいたそうな。
それだけ聞くと行きたかったなあ。


♪ Helpless - Neil Young


2006年11月22日(水)

「ディパーテッド」試写会など

昨晩は予定されていた打ち合わせが1本飛んでポカリと時間が空いたので、これ幸いと映画「ディパーテッド」の試写会に行ってきた。
マーティン・スコセッシ監督、出演はジャック・ニコルソン、レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、アレック・ボールドウィン、マーティン・シーンなど。

これだけの面々が持てる力を出し切れば駄作になどなるはずはないだろう、と思われるが、果たしてその通り、2時間32分の上映時間がまったく長く感じられない作品だった。
実際、ちょっとストーリーをはしょり気味な箇所がいくつかあって、もう少し時間を使ってディテールを描いてほしかったな、と思う。

ジャック・ニコルソン扮する犯罪組織のボスに育てられ、そしてその組織のために働くべくエリート警察官にまでなった男をマット・デイモンが、一方、優秀な成績で警察学校を卒業、しかし犯罪者一族に生まれたその境遇を見込まれて囮捜査官として件の犯罪組織に潜り込まされた男をレオナルド・ディカプリオが演じる、いわば一風変わったダブル・アンダーカヴァーもの。
「ユージュアル・サスペクツ」(1995/アメリカ)のようなミステリーではない“身分偽り系”としてはブラッド・ピット(彼はこの「ディパーテッド」にプロデューサーとして名を連ねていた)とハリソン・フォードの「デビル」(1997/アメリカ)なんかが僕には印象に残っているんだが、それよりも遥かに尖った、観客にまで生命の危機を感じさせ緊張を強いるかのような映画だった。
ある程度まで繰り返されると本来の意味はすでに失われて、「もうどうでもいいんじゃないのか?」という気がしつつ、そして自らのアイデンティティはほとんど消失しかけていてもどうにも止まらない復讐の無間地獄。
まるでその不毛な連鎖こそがこの世に起こる戦争と呼べるすべてのものの根元である、と言わんばかりの映画。

希望の欠片もわずかな可能性も打ち消した、救いようのまったくない映画だったが、シリアスなエンターテインメントとしては充分に楽しめた。
何よりもやはり、監督、出演者を始めとした、プロフェッショナルとしての仕事に負うところが大きいだろう。
ニコルソンは老いてなお、決してバスケットボールをコートサイドで観てはしゃいでいるだけのジジイに非ず、ということを改めて示したし、ディカプリオは一級品の俳優であるということをついに証明した。

繰り返すが、ディテールにはやや不満あり。

一旦会社に戻って少し仕事を片付け、誰もいなかったので1人で近所の「すし政」に座って寿司をたらふく喰ってきた。
ここのネタはいい。

そして今、我が家の120cm水槽に住まうコブラスネークヘッドという魚が死にそうなんだ…。
今年の4月に購入、当時約16cmだった魚体も30cmオーヴァーに育ち、まだまだ元気に生きてもらいたかったのだが…。


♪ 白いハマナス - The Boom


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2006年11月 6日(月)

僭越ながら、プロフェッショナルってそういうものじゃないの

仕事終わりの夕刻、妻と待ち合わせて映画「父親たちの星条旗」を観に行った。

最初の30分ぐらいは各シーンの意味がよく分からなくて人物も覚え切れなくて、俺はバカなんじゃないかと思わせてくれるような映画だったけど、中盤以降、全体像をつかむことができるようになり始めてからは充分に引き込まれた。
それほど特殊ではない、どちらかというと戦争ものとしてはありきたりな部類に入るストーリーとテーマだけど、何しろ実話がベース。
徹底的に重く凄惨な映像の連続と相まって、等身大の人間の息遣いがよく伝わってきた。
来月公開の対作、「硫黄島からの手紙」と併せて初めてクリント・イーストウッドの思惑の全貌は理解できるのだろうか?
主題とはあまり関係ないが、ほんの60年前はこれほどまでに救いようのない殺し合いを国家ぐるみでしていた敵国・USAと日本が今日のようなリレーションシップを築いていることに、少し違和感を覚えた2時間あまりでもあった。
戦争って、国際法って、何だ?

映画の合間の時刻にフラリと旅行代理店に立ち寄って、取れるかもしれない年始休みを想定して胸算用。
そこで、中米にあるベリーズという国に行くツアーを扱っているか、という旨訊いてみたのだが、従業員は「???」という顔をしたので、諦めた。
よっぽど特殊な地域の名を挙げて訊いたのならばともかく、世界遺産も有する一個の国家の名前を知らぬか、旅行代理店の海外旅行受付係が。

前にも書店にて、ある直木賞受賞作品の名を出して店員に尋ねてみたところ、「???」という反応をされたことがあるのだが、一体彼女ら、彼らのプロフェッショナルとしての矜持とは何なのだろう?
自戒も込めて。
とにかくJTB東梅田店の方はもうちょっとしっかり勉強してください。


♪ Let's get it on - Roni Size & Reprazent


2006年10月17日(火)

大仕事(私的に)を終えた

昨日は12:00開演の舞台「オレステス」を観に梅田の「シアター・ドラマシティ」へ。
演出 蜷川幸雄、出演 藤原竜也、中島朋子、北村有起哉、瑳川哲朗ら。

役者たちの存在感と演技力はさすがにすさまじい。
今や蜷川作品の主役を張る若手俳優として筆頭といえる藤原竜也、あの年齢であれだけの表現力を備えているということが、細かなテクニックも含め本当に素晴らしい。
吉田鋼太郎演じるメネラオスの衣装がデーモン閣下っぽかったけど、それはそれだ。

ただ、作品全体のクオリティーとしては、僕はちょっと評価が低い。
舞台に雨を降らせる演出は、ストーリー上の効果としてはとてもよく理解できるんだけど、その雨音で役者の声がかき消されて聞き取りにくくなるという、演出以前のプリミティヴな問題が解決されていなかったし、“悲劇のマエストロ(と僕が勝手に思っている)”たる蜷川にしてはラストシーン、オチのつけ方があまりにあまりっちゃあ、あんまり。
先日観た「あわれ彼女は娼婦」が優れていただけに、かすかな残念。

劇場を出て高速に乗り、今度は神戸へ。
ついにこの日は、薄型テレビなどなど一式をまとめて購入してしまおう! と決めていたわけで、候補のテレビ台を置いているインテリアショップへ向かうのだ。

着いたのは灘にある「サザンモール六甲」内に入っている「interior Vis」。
おお、ここはエムケーマエダの家具の展示品がとても多いじゃないか。
通販も便利で良いけれど、やっぱり大事なものは自分の目で見て手で触れて、確かめてから買いたい。
エムケーマエダがアイシン精機、アスプルンドとコラボレートして立ち上げた新ブランド、「imusas」シリーズのテレビ台に決定!
「LIVING HOUSE」のお姉さん、ごめんね。
ここには「ACTUS」も入っており、伊丹空港の店まではいかないがそこそこ大きな店舗で、小物をいくつか購入した。

今度は芦屋と西宮の市境あたりにある家電量販店「コジマ NEW芦屋店」へ、先日書いてもらった見積もり票を持って。
プラズマテレビ 42インチ、専用スタンド、フロントサラウンド5.1chのホームシアターシステム、そして今週発売が始まる新しいHDD/DVDレコーダーをパイオニアで揃えてドカーンと買ったで!

カードの引き落とし日が非常に怖いが、品物が届く日は非常に楽しみだ!

ホームセンターにも足を伸ばして買い物をした後、晩飯を喰いに2号線沿いのラーメン店、「ふうりん」へ。
さすが平日でも客足の途絶えぬ人気店、少し並んだ。
温度は極めて熱々、味はあっさりしょうゆのスープがやっぱり最高に美味い。

と、ここまでも昨日は結構盛りだくさんの休日だったわけだが、メインイヴェント(私的に)はこの後、帰宅してからだった。

実はピラティスに最近すっかりハマっている妻のリクエストで、日本国内には売っていない専用のマットを買うべく、北米とイギリスに拠点を置くとあるピラティス団体のウェブショップに先日オーダー、それから何度かのやりとりをEメールでしていたのだが、数日前から急に僕が送ったメールがエラーになって向こうのサーヴァーから突き返されるようになった。
エラーメッセージによると、どうやらスパムメールとみなされているらしい。
文面を少し変えてみても、また違うメールアドレスから送ってみてもダメ。
商品にかかわる結構重要な質問を向こうからされていて、これに応答しないことには買い物が進まない。
うーん、こりゃどうしたもんか…、と悩んでいたのだが、まあこうなりゃ電話するしかないわな。
というわけで一念発起、昨晩、向こうのオフィスが開いている時間を見計らってカナダへ国際電話を掛けたのである。

いやー、結果から言うと、思った以上にスムーズにやりとりをすることができ、無事問題も解決、明日商品を発送しまっせ! 1週間ぐらい待っといてな、という言質もジェシカ(向こうの担当者)から聞くことができた。
旅行行った時とか、実際に相手が目の前にいれば片言でも筆談でもジェスチュアでも何でも意思を伝えることはできそうだけど、電話となるとそうはいかないから相当緊張する。
しかも遠くカナダはトロントに掛けている電話だから、もしまごついてグダグダとしゃべっていたら料金もえらいことになる。
ありがたいことにこっちが英語の拙い日本人だということを考慮して、ジェシカもゆっくりはっきりしゃべってくれたり、辛抱強く聞いてくれたりしたので、実際には5分ほどで済みよかったよかった。


♪ Blaze Of Glory - Jon Bon Jovi


2006年9月19日(火)

1万km離れた外国に行くことはたやすいけれど、足下100mの海に潜ることは甚だ困難である

結局台風の影響などほとんどなかった昨日、妻と伊丹の「ダイヤモンドシティ テラス」に出向いたのだが、現場近くには駐車場入場を待つ車の列、停めるまでに30分以上掛かった!
もうよほどのことがない限り休日には行くまいて。

かなり充実しており楽しいフードコードなどで過ごした後、「TOHO プレックス」で映画「グエムル 漢江の怪物」を観た。
この映画を絶賛したのは誰だ?
理解及ばず。

晩、TBSの「地球創世ミステリー プラネット・ブルー 海と大地の鼓動を聴け」を視聴。
民放なので意味の希薄なタレントの起用や、並べる要素の数が多過ぎて1つ1つのテーマに対する踏み込み不足といった嫌いはあったが、全体として非常に興味深く喰い付くことのできる番組であった。
ハワイ島の海、山、大地、そして空に関するレポートと、マッコウクジラの生態のシミュレーションが2本の柱。
ハワイ島で見られる現象を地球と生命の誕生になぞらえている点はとても面白かったし、ダイオウイカより稀少なダイオウホオズキイカのくだりには肌が粟立ったわ。

一昨日のNHKスペシャル「ビッグブルー シロナガスクジラの謎を追う」も、これまた稀少な世界最大の生物、シロナガスクジラの映像をかつてないほどに織り込み、その実態に迫った素晴らしい番組だったが、ここのところブルーづいているのだろうか?


♪ Thikhathali - The John Scofield Band


2006年8月13日(日)

「あわれ彼女は娼婦」観劇

OBPにある「シアターBRAVA!」へ、芝居「あわれ彼女は娼婦」の千秋楽公演を観に妻と行った。
主演 三上博史、深津絵里。
共演に谷原章介、瑳川哲朗、鍛冶直人ら。
演出 蜷川幸雄。

期待を裏切らぬレヴェルの高い演劇に、概ね大満足。
物語序盤の三上博史と深津絵里による互いの愛の告白のシーン、第2幕開けてまもなくの深津絵里と谷原章介の鬼気迫る諍いのシーン、そして悲劇を終末へ導く凄惨なクライマックスにただただ圧倒された。
15分間の休憩を挟んで、都合2時間40分ほどは賞味演っていたと思うが、この濃密な話を描ききるのにはそれほどは必要だったろう。
長尺モノドンとこい。
上演後のカーテンコールの時も、主演の2人は役からまったく抜け切っていないようで、ニコニコと愛想を振りまいている周囲の役者たちから完全に浮遊していたぞ…。
浮世離れして狂気に憑かれた男を演じさせたらやっぱり超一流だ、三上博史。
また、確か舞台出身ではないと思うが、谷原章介の、舞台一筋の俳優をも凌駕する堂々たる演技と発声、そしてカリスマ性に目を瞠った。
深津絵里も然り。
蜷川演出に外れなし。

シアターーBRAVA! 「あわれ彼女は娼婦」公式パンフレットより

観劇後、同じくOBP内にあるスープカレーの店、「心」でちょっと早めの夕食を食べて帰る。
期間限定、「大麦豚と揚げナスのスープカレー」にモッツァレラチーズをトッピングして食べたけど、すこぶる美味かった。

そして先程は、「情熱大陸」で水中写真家 鍵井靖章氏が巨大ホオジロザメの接写に挑む様を視聴し、我がことのように興奮した。


♪ コシカ - 宮沢和史


2006年7月17日(月)

柵越え打たれたの初めてかも

昨日の昼は妻と兵庫県立芸術文化センターに、オペラ「蝶々夫人」を観に行った。
音楽 ジャコモ・プッチーニ、プロデュース&指揮 佐渡裕、演出 栗山昌良。

オペラ「蝶々夫人」

あらすじをご存知の人も多いと思うが、原作者が外国人ながら日本が舞台で出演者の多くも日本人という特異なこのオペラ、和服を着て日本髪のかつらをつけた役者たちがイタリア語で歌い上げる様はなかなかエキセントリックだ。

指揮と演奏はもちろん一流、歌唱も演技も物語も申し分なく楽しませてもらったけれど、残念だった点も少々。
まず、申し訳ないけれど蝶々夫人役の歌手がオキレイではない!
ちょっと遠めに見ると松竹新喜劇を演じている藤山直美にしか見えない蝶々夫人、「こんなに美しい娘は見たことがない!」なんてセリフも出てくるんだけど、そこには感情移入できなかったよ…。
力のあるソプラノシンガーなら、ある程度ボディにヴォリュームがあるのは仕方ないのかもしれないけど、それにしてもここって結構ストーリー上で大事な要素だと思うから勝手なこと言うけど何とかならんかったものか…。

あと、時代考証というか設定も結構いい加減で、物語序盤に僧侶が出てくるんだけどなぜか信仰するのは猿田彦の神。
そんなバカな。
ご丁寧に頭まで剃っている役柄で、名前もボンズという、いかにも坊主が語源ですと主張している僧侶なのに、仏じゃなくて神って。
他にも別の出演者が「イザギ、イザナギ、猿田彦の神、天照大神(原文ママ)」と祈る場面があるし。
日本や東洋の宗教についての情報が少ない時代に外国人が書いた作品なのだから、このような誤りがあるのは当然ではあると思うんだけど、少なくとも今、日本で日本人が演出をして上演するんだから直してもいいと思うんだけどなあ。
オリジナルの作者が明確な意図を持って創っている箇所は決して修正すべきではないけれど、単純な錯誤の部分は大いに直してもらった方がもっともっと物語にのめり込めるのに。
ご丁寧に観音像まで出てくるし、こうなるともうわけが分からないよ…。
イスラム教の信徒が「イエス様!」って祈っているようなもんなのにな。

便宜上不満ばかり書き連ねてしまたが、ピンカートンとスズキとシャープレスの素晴らしい3重唱を始め、最終、第3幕はさすがのクライマックスの連続で、ずっと圧倒されっぱなしだった。
物語後半の盛り上げ方は文句のつけようのないプロフェッショナルたちのなせる業だ!


夜は19時プレイボールのナイター草野球へ。
遅ればせながらニュー軟球初経験。

ナイター草野球

昨晩は3番 ファーストで出場、いつもは下位打線なので、ぬう、今夜は打たねばと張り切ったが、打棒の結果は1四球2三振ノーヒットと散々…!
今回の相手は初対戦だったけど、サウスポーのピッチャーが完璧にホンマもんで、ストレートは125キロぐらい出てたんじゃなかろうか。
ここ数年対戦した投手の中で一番速かった。
150キロのストレートを打ち、120キロのカーヴを打つプロのすごさを改めて知ったのであった。
守備ではいいプレイもできたけどエラーもしてしまった。

5-3と2点リードした状態で、6回からマウンドに上がったんだけど、なななんとフェンスオーヴァーの同点ホームランを打たれてしまった…!
ビックリした。
新しい軟球にビヨンドマックスとはいえ。

試合はそのまま引き分け。
負けてないんだけど、負けた気分だ…。


♪ Digital - Joy Division


2006年6月29日(木)

宗教と科学の両立に関するちょっとした疑問

数日前に映画を観に行った「ダ・ヴィンチ・コード」、その時にも書いたように映画は若干説明不足のために楽しみきれなかったところはあるけれど、原作の小説は巧妙に読者の興味を一歩先一歩先へと導く良質のエンターテインメントになっていて、充分に満足した。
その「ダ・ヴィンチ・コード」を読んでいた時にも改めて感じたし、まあ以前からもたびたび思っていたことではあるんだけど、西欧その他のキリスト教文化圏の人たちって、よく「信仰心」と「現代科学社会に生きること」を器用に両立させているなあ、と感心してしまう。

かつてガリレオ・ガリレイやコペルニクスといった過去の人物が天が動いているとか地球は丸いとか言って教会に迫害を受けたなんて話は子供の頃に学校の授業でも習うが、いくら敬虔なカトリックの信徒でもそのような前提的摂理を疑う人は21世紀の今は皆無。
それと同様に、一番好きな本は聖書ですなんて信者でも、「人間は神が創りたもうた」と心の底から信じている人はまあいることはいるらしいが、それでも割合的にはごく少数、一応ほとんどのキリスト教信徒たちは、なんらかの進化過程を踏んで人間は別の生物から派生して生まれてきた、という現代の保守本流を占める科学的仮説は支持しているみたい。
新約聖書に書かれてあるイエスの行った奇蹟にしても同様で、描写されている通りの出来事が実際にそのまま起こったと考えている人はマイノリティ、多くの人たちは、書かれている奇蹟はイエス・キリストの神性を抽象的に表現したものである、なんてスタンスをとっているらしく、そもそも聖書学という学問は旧約・新約聖書に著されている「科学の常識とマッチしない数々の出来事」をいかに矛盾や破綻なきように現代の価値観と重ね合わせるか、ということに腐心するものだろう。

実はここらへんが根っからの無神論者、無宗教バンザイの僕としては昔から若干引っ掛かっているところ。
普段から日曜には教会に通って祈りを捧げ、イースターやクリスマスには神に感謝し、打席に入る時やPKを蹴る際には胸の前で十字を切るような生活を送りながら、聖書に出てくる秘蹟や奇蹟を「何かの喩えだ」と割り切ってしまっているところが。

ちょっと大仰な言い方になってしまうけれども、神への帰依とか信仰心ってそういう類のものなのかな?
無条件に神の存在を信じ、ことあるごとにその神に祈り、自分の属する宗派が定める戒律には従うけれど、人間は進化によって誕生したし、杖をかざしたら海が2つに割れたは信じないし、処女のまま女性が受胎するなんてありえないし、人が死んだ後に神として復活するなんてナンセンス、と思うことは自己の内で矛盾はしないのか?
暴論してしまえば、聖書の中に書かれてあることは本当のこともあればウソも混じってますよ、っていうことになるんじゃ?
そういった明確な一線を引いてしまうことができるんだろうか、信仰心の中に。
そうだとしたら、カタコンベの時代じゃあるまいし、そもそも現代の彼らの持つ信仰心を支えているもの、礎となっている源泉は一体何なのだ?
そもそもの信仰の始まりに別に確固たる理由はいらないのか?

僕には生涯理解も感得もできない感覚なんだろう。


♪ Only The Good Die Young - Katmandu


2006年6月26日(月)

映画「ダ・ヴィンチ・コード」鑑賞など

あまり疎ましく思っていてもそれはそれでよろしくないんだろうが、それでも疎ましいことに今年の梅雨は清く正しい梅雨らしく、ここ数日雨が続いており、ヘルマンリクガメのシロちゃんに外を歩かせてやることができていないので、ケージから出して部屋の中を歩かせてみたら、とんでもないことにまずはオシッコをシャーと出し、それにショックを受けつつも不謹慎ながらいくばくか楽しい気分になっていたら、オシッコに続いて今度は廊下になんとなんと巨大なウンチをしおった!

廊下にウンチをした

それもいかにも健康そうな色艶と固さを持った見事な作品で、さらなる衝撃を喰らいはしたが、やっぱりなんだか無性に笑けてきたのだった。

水槽をバックにリヴィングを歩くカメ

カメと遊びつつNHK BS1でMLB中継を観ていたら、ホワイトソックスの井口が9回2アウト満塁の場面で奇跡の同点ホームランを打ったじゃないか!
その前の打席でも豪快なスリーランをかっ飛ばしていた井口、2打席で7打点とは!
やるなあ。

夕方、妻と伊丹市にある「ダイヤモンドシティ・テラス」という大型複合商業施設に出向く。
この中にある「TOHOプレックス」で映画「ダ・ヴィンチ・コード」を観るのだ。

ダイヤモンドシティには初めて来たけど、なんだか楽しい。
月曜というのに適度に人がおり、寂しくもなく混雑してもいないというよき状態。

「ダ・ヴィンチ・コード」は、個人的な感想を言うと、なんだこりゃというようなエキセントリックな箇所は1つもなかったけれど、とにかくすべてにおいて説明が不足しており、ありゃ原作を読んでいなければほぼ理解できないんじゃないかな。
随所に出てくる暗号についてや、シラスの境遇の歴史、ソニエールとラングドンの関係、絵画「最後の晩餐」の図柄、リー・ティービングの人物描写などなど、もう少し考えればあと10や20は出てくるんじゃないかな?
そもそも大前提として、この種の話はキリスト教というものに日常的に慣れ親しんでいる文化圏の人々を読者(観衆)に設定しているから、良くも悪くも宗教に特別な思い入れを持つ割合が圧倒的に少ない我々日本人は、この作品を鑑賞する絶対的な素養が欠けてはいるのだが。

映画を観た後、同じくダイヤモンドシティ・テラス内にある「ふらんす亭」という洋食屋さんでカレーライスとチーズハンバーグがセットになったものを食べた。
名物の黒カレーという見た目が黒いカレー、なかなかのものだった。

それから、キッチン小物やなんやらを買って帰った。
雑貨のお店も結構いい。


♪ Slip Of The Tongue - Whitesnake


2006年6月20日(火)

「カーズ」の試写会からフラカフェへ

業務終了後、妻と待ち合わせてピクサー制作の新作映画「カーズ」の試写会に。
いきなりのレースシーンのド迫力とリアリティにドーンと衝撃を受ける。
視界を右から左へ、左から右へウィーンと流れ去るあの光景をCGで再現するのは骨が折れそうだ。
サウンドトラックも新旧雰囲気バッチリの歌モノがちりばめられていて、かなりよさそうだ。
ストーリーはやっぱりこれぞアメリカのエンターテインメントって感覚に尽きるけど、「モンスターズインク」や「ファインディングニモ」が好きだった人なら充分に楽しめると思う。
たまたま今回はタダで観られたけど、これならお金を払っても何ら惜しくはない。
それにしてもセーフティカーの概念も説明なしとは思い切った!

その後、試写会場の近くで友達とご飯を食べていたといううえぴーと友達もろとも合流する。
うえぴーは前エントリー以前のエントリーのホタルトピックに反応し、今夜一緒に見に行くことになったのである。
僕と妻、うえぴーとその友人2名の計5人で一路苦楽園口駅付近を目指した。

夙川の現場にていそうな箇所を探すと、やっぱり数は6月上旬より減っていたが無事に数匹は見つけることができた。
しばし観察した後、西宮くんだりまで連れてこられたうえぴーと仲間たちは帰っていったが、こんなんでよかったのかね?

その後妻と遅い夕飯を食べにハワイアンカフェ、「フラカフェ」へ。
非常に残念なことにご飯が切れてしまったとのことで楽しみにしていたポキ丼は喰えなかったが、ポキ、フルーツサラダ、生ハムと唐辛子のパスタ、ゴーヤーチャンプルー、バナナのパンケーキを食べて今夜もお腹いっぱい。
このカフェにいると月並みだけどリゾート地に旅行に来て晩飯喰ってる気分に少しだけなれるのがうれしいやら少し哀しいやら。


♪ All Tomorrow's Parties - The Velvet Underground


2006年5月14日(日)

ボリショイ・バレエ団の公演を観劇

昨日は夜から妻と兵庫県立芸術文化センターへ、ロシア国立ボリショイ・バレエ団の公演、「ラ・バヤデール」を観に行った。
演奏は関西フィルハーモニー管弦楽団。

3幕に分かれたステージは2回の休憩を含めて都合3時間、鍛えられた人間の肉体の躍動が創り出す美を存分に堪能した!
第1幕の後半で、主人公のソロルとニキヤがデュオで踊る場面はこれぞバレエの真骨頂という正統派のペアダンスが楽しめたし、その直後、ガムザッティとニキヤという相対する2人のプリマ(正確に言うと1人の方のダンサーはまだプリマではなくてその下のリーディング・ソリストというポジションのようだが)がユニゾンで合わせるところは鬼気迫っていた。
第2幕ではコミカルな黄金の仏像もソロで踊り、また「この人たちがプリンシパルになるとは到底想像できないんだけど」というような、筋骨たくましいまるでプロレスラーのような肉体を持つ半裸の男たちと、同じく筋肉質な1人の女が舞う“太鼓の踊り”もオーケストラの生み出す力強い音楽と巧みに融合してド迫力を噴出していた。

しかしバレエ公演のように感受すべき要素が数多くある類のエンターテインメントというものを観賞するならば、同じ演目を幾度か繰り返し観てみたくなる。
ダンサーの肢体の動きに注目していればややもすると奏でられている音楽に耳を傾けることがおろそかになるし、反対に聴覚に神経を集めているとどうしても視覚がおざなりになってしまう。
だからおそらく同じ演目を何度観たとしても、そのたびにオーディエンスは新しい発見をして感動するのだな。

観劇の後、西宮北口駅近くの創作西洋料理店、「炭火Dining Kitchen Feu」というダイニングで夕食。
彩りサラダ、おにあさりの白ワイン蒸し、和牛もも肉の炭火 実山椒ソース、鮮魚のブイヤベーススープパスタ、きのこのリゾット風ピラフなんてものたちを食べたが、どれも非常に美味かった。
中でも実山椒ソースの濃厚な味わいと、肉に付け合わされていたタケノコの凝縮された香りと旨みが素晴らしく舌に残った。

自宅に帰って宅配ボックスに届けられていたカメ用飼育器具を取り出しケージセッティングの仕上げに取り掛かる。
保温球も吊ってサーモスタット&タイマーその他もろもろも設置し、ついにひとまず完成をみた。

ひとまず完成したケージのセッティング

中に棲むカメは本日取りに行く予定!


♪ Think - Aretha Franklin


2006年3月26日(日)

期待の「ナルニア国物語」を観て

今日は映画「ナルニア国物語」を観に行った。
かなり期待して行っただけに…、うーむ…。
映画の中の世界を支配するルールやいろんな前提などの説明が極めて不十分だから、入り込む前に醒めてしまう。
小学生の頃に「ネバーエンディングストーリー」を観て覚えたあの感動を再びファンタジーから得るのはもう無理なのかな…?
最新鋭のVFXを駆使した映像と、ラストシーンは楽しめた。

その後、映画館と同じ建物内にある「DIESEL」に行き、春夏物がたくさん出ていたのでついつい買い込んでしまった。
僕は半袖Tシャツ2枚と長袖Tシャツ1枚とジーンズ1本とベルト1本を、妻は半袖Tシャツ1枚と長袖Tシャツ1枚を。
店の中で仕事仲間のNとバッタリ出くわした。

買い物の後、さらに同じ建物内にある「スローブルー コンシャス」という和食店でコース料理の夕食。
内装その他は極めてオシャレだけど、味は凡庸であった。

しかし車で大阪に遊びに行くと、高速道路代往復で1400円、駐車場代が1時間当たり大体600円ぐらい(今日の場合、5時間で3000円ナリ)掛かるから相当の出費になるな!
さらに車絡みで付け加えると、土日は平日と比べて、たとえ走っている車の数量が同程度だとしても格段に流れが悪くなる。
サンデードライヴァーとはよく言ったもの。


♪ Place In The Sun - Buckcherry


2006年3月19日(日)

WBC→桜肉しゃぶしゃぶ→北斗の拳→ケーキ→F1(予定)

今日は12時からテレビに張り付いてWBC準決勝、日本vs韓国を観戦。
前エントリーでは「韓国が優勝してもええよ」なんて主旨の発言を書いてみたけど、いざとなるとやっぱりそんなことは微塵も思わないもので、東京ドームに観に行った時に買ったJapanのバッティングジャージーなんか家で着ちゃって日の丸背負って応援だ。

立ち上がりから上原が完璧なピッチングをして頼もしいが、韓国の先発投手もものすごくいい球を投げている。
こりゃやっぱり投手戦だ。

またも韓国ライトのファインプレイに阻まれた小笠原の大飛球に、川崎のライト線ツーベース、それにレフトフェンス際で捕られた多村の打球、いずれも並の球場だったらホームランだったんじゃないだろうか?
デカい、ペトコパーク。
この辺で実はまたなんか嫌な気もしたんだけど、結果的には杞憂。

でも結果的に大勝したからよかったものの、7回表、先頭の松中がツーベースで出た後、ランナーも代えずに多村にまたもバントを命じた王采配は絶対におかしかった、と思うのは僕だけだろうか?
これまでさんざんバントを失敗している多村、しかも球界でも1、2を争う鈍足の松中がランナーなだけに、よっぽどいいバントをしないとサードでタッチアウトの可能性も高い。
ただでさえバントが下手なのに、相当なプレッシャーだったろう。
バントならランナーとバッターの両方かせめて一方を代えてほしかったし、代えないなら強行でいってほしかったなあ。
次の代打・福留が会心のホームランを放ったから本当によかったけど、あれは試合を左右しかねない重大な采配ミスだったと思うんだけど…。

でもあの回、韓国のリリーフに、実績があるとはいえここ2シーズンほどメジャーでの成績が振るわないキム・ビョンヒョンが出てきたから、お、いけるかも? と期待はできた。
精神面においても決して強靭とは言えないキム・ビョンヒョン、案の定福留に打たれてキレたのか、次の小笠原に死球を与えてそこから日本打線が爆発!

いやあ、よかった。
こりゃ明後日も仕事にならないかな…?


日本の勝利を見届けた後、妻と大阪の街へ出掛け、北新地の「馬春楼」という馬肉料理店でちょっと早めの夕食をとる。
馬刺しやしゃぶしゃぶがセットになったコース料理と、燻製とレバー刺しを食べた。
赤身の刺身の柔らかさに妻とともに感動。
これまでに食べた馬刺しの中で一番美味かった!
さすが。

それから梅田の三番街シネマで映画「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章」を観る。
面白かったし概ね満足したけど、やっぱり知っていたことながら声優は…。
なぜオリジナル通りじゃいけなかったのかな?
最近のアニメ映画や洋画の吹き替え版でもこういった起用は目立つけど、名のある俳優を使えばいいというものではまったくないのに。
あれはラオウじゃないよ。
ケンシロウはそんなにおかしくなかった。
あと、予算とかいろんな制約もあったのかもしれないけど、110分という上映時間であのストーリーを描ききるのは少々無理があったようで、1つ1つのシーンにもうすこし時間を掛ければもっと分かりやすく深みのある作品になったのに、と思った。
詳しく書くとアレなので要注意だが、聖帝サウザーのあのエピソードをなかったことにしてしまわれたのは非常に残念だ。
それも含めて、今や3時間を超える映画も珍しくないのだからもうちょっと頑張ってほしかった、というのが個人的な想い。

映画を観た後、「NU chayamachi」に行ってみて、中に入っているお店「the earth cafe」でケーキを食べてお茶を飲んで帰る。
ショートケーキの生クリームがメチャメチャ美味く、緑茶ベースのSAKURAティーも香りよく美味かった。

さあまたこの後はF1だな。


♪ 雲の形が変わる前に - 宮沢和史


2006年1月30日(月)

大阪・キタに遊ぶ

数ヶ月ぶりの週休2日ということで、今日も仕事を休んで妻とともに連日の放浪へ。
本日の目的地は東、大阪・キタ界隈である。

プラプラとウィンドウ・ショッピングしながら、阪急百貨店の8Fで「かにと小鯛の蒸し寿司」の昼食を食べる。
まずまず美味かった。

夕方、三番街シネマで映画「Mr. & Mrs. スミス」を観る。
ハチャメチャドタバタのマンガ的ナンセンス活劇、と言えば充分か。
金返せ! ってほどではないけど、もう少し期待していただけに…。

妻は三番街にあるショップでスカートを衝動買いした。
モノを発見して店に入ってから5分以内に購入を決めていたぞ…。

それからヨドバシカメラに行って購入検討中物品の品定めをしばらく行う。
果たしていつになることか。

西宮に戻って創作お好み焼きの店、「冨紗屋」で晩飯。
もちとチーズが入ったモーチーズ焼き、塩ネギ焼き、野菜炒め、そしてデザートに芋っこアイス(ふかした熱々のサツマイモとヴァニラアイスを混ぜながら食べる逸品)を食べた。
先日のパンと同じで、外はカリカリ、中はフワフワというのが美味しさの条件か。
満足満足。


♪ Heaven Knows - Robert Plant


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2006年1月10日(火)

「キング・コング」を鑑賞してDIESELで冬の散財

昨日は朝から仕事には行ったが、祝日ということもあって早めに切り上げ、夕方妻と大阪・梅田で合流して映画を観に行った。
仕事が休みで昼から梅田で百貨店巡りなどをしていた妻はすでにシャツやニットやパンツを買っていて結構な荷物。

観たのは「キング・コング」。
具体的に核心には言及していないと思いますが、これから観るつもりの人は以下読まない方がいいかもしれません。

ひたすら長いという点には若干閉口気味ではあるが、たっぷり時間と予算を掛けたであろう映像が醸し出すスケールはものすごく、また島の原住民の描写や同じく島の巨大生物に追われる様、グロテスクな生物に襲われる様、そして格闘シーンなどの演出はハイレヴェルで、怖さと驚きと迫力を上手に伝えることが出来ていたと思う。
パニック・ムーヴィーとしては超一級品。
そしてその表現を力強く支えるCG技術はとにかくものすごいの一言。
ストーリーももちろんオリジナルがあのようであるように、結局は荒唐無稽なマンガではあるので細かなところを突っ込んでいけばきりがないけれどもこれはそういった類の映画ではないので、総体的にはとても分かりやすくそして観やすかったんじゃないだろうか。

ただ一つ、やっぱりちょっと長過ぎた。
たっぷり正味3時間。
だからこの手の映画として破綻せずに良質のエンターテインメントとして成立はしているんだけど、終盤にはちょっと疲れてくるし飽きてくるのが残念だった。
一つ一つのシーンがとにかく長尺なので、それぞれをもう少しコンパクトにしていけば、映画の備える魅力を損なうことなくより一個の作品としてまとまったんじゃないかと個人的には思うんだけど…。
よくぞプロデュース・サイドがあの上映時間を呑んだものだ、と少しだけ首を捻ってみたが、「ロード・オブ・ザ・リング」3部作で築き上げた名声は、ピーター・ジャクソンが製作側を納得させるには充分だったみたい。

また非常に些細なところで私的な好みを言わせてもらうなら、映画の冒頭で歌われていたあの曲をもう一度ラストで流して欲しかったなあ。


この日映画を観たシネコンがある「イーマ」という商業施設には僕がよく行くDIESELが入っているので、寄って短時間のうちにものすごい勢いで購入してしまった。
ジャケット1着とシャツ1枚とパンツ2本。
大散財じゃ…。

同じく「イーマ」内にある洋食店、「エロー」で遅めの夕飯を食べて帰る。
僕は自家製ハンバーグ、妻は若鶏のパン粉焼きを食したが、どちらも安めの値段設定の割りにはとても美味しかった。


♪ Show Me Your Soul - P.Diddy, Lenny Kravitz, Pharell Williams, Loon


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2005年12月29日(木)

何でもなかったようでその実いろいろとあった1日をつらつらと綴る

昨日は所用で出掛ける妻を駅まで送った後、朝の9:30から編集プロダクションに出向き(ちなみに我が業界は11時や12時出勤が当たり前なので、これは充分に早朝に当たる時間帯)、細々とした修正編集を終え、ついに年始の特番が完成した。
ここ数日、今担当している番組の忘年会や、先頃終了した前担当番組の大打ち上げなどにも参加できぬままに幾夜かを徹してやっただけの満足感は、それなりにある。
結果は良いに越したことはない。

この番組で久々にご一緒したS先輩とともに会社近くのとんかつ店「末広」で昼飯。
おばあちゃん1人でやっている、カウンター席が8席ぐらいのみの小さな店だが、とんかつはとても美味い。

仕事の合間に少し抜け出して来年3月公開予定の劇場用アニメ、「北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章」の前売り券を購入しに行った。
なぜわざわざ出向いて前売り券まで、という問いに対する答えは、前売り券を買うと先着5万枚限定で「北斗百傑」のポスターがもらえるから、である。
ポスターはケンシロウとラオウの2種類の柄があり、前売り券1枚につき1枚、柄は希望の方が選べる。
2枚購入したので、もちろんケンシロウとラオウを1枚ずつ選択した。

来春公開「北斗の拳」前売り券についてきたポスター ケンシロウ&ラオウ各1枚ずつ獲得

この「北斗百傑」というポスターは、実は数年前に限定発売された「北斗の拳 DVD スーパープレミアムBOX」(テレビ放映された「北斗の拳」がすべて収録されており、各BOXごとにシリアルナンバー入りで、価格は10万円!)を予約購入した場合の特典としてもらえた特大のピカピカポスターが、オリジナルなのである。
もちろん僕の家の廊下にもこのオリジナル「北斗百傑」ポスターがババーンと誇らしげに貼られている。
我が家の来訪者の10人中2人はうらやましがり、残る8人は引くという垂涎の代物である。

我が家の廊下に貼ってあるオリジナル「北斗百傑」ポスター

このたびの新しい「北斗百傑」ポスターはオリジナルよりもサイズは少し小ぶりで、紙質も落ちているけれども(そもそも映画鑑賞前売り券の付録だから仕方ない)、ケンシロウ版とラオウ版を写真のように左右に並べれば図柄が合うという工夫もなされており、それなりに入手満足度は高い。
早く貼りたい。

午後は会社で、同期社員の中では一番気の合うやつで家も近所のYと久しぶりに長い時間話をした。
いろいろと刺激になることもあって有意義なひと時。

夜は18時、19時、21時と打ち合わせ3連発。
その後、今度は後輩のSとともに、Sが住む大阪・南船場近くのオシャレな創作居酒屋の「和 バー・フラスコ」に行き晩飯。
鮮魚の刺身や牡蠣の釜飯を喰ったが、美味かった。

店を出た後、すぐ近所のSの家に少しお邪魔する。
かなりのゴージャスぶりを発散している瀟洒な高級マンションであった。
このマンションに足を踏み入れれば女性も正気を失うに違いない、と言わんばかり。
部屋の中も広く、Sは綺麗好きなので掃除も行き届いていた。

帰ってみればこんな時刻、長い1日だったような気がする。


♪ I Woke Up This Morning - Ten Years After


2005年10月16日(日)

「吉原御免状」観劇

今日は芝居「吉原御免状」を観に梅田芸術劇場へ行ってきた。
原作は隆慶一郎、演出いのうえひでのり、そして出演は堤真一、松雪泰子、京野ことみ、藤村俊二、古田新太、梶原善他。

梅田芸術劇場正面前

総体的に言って、とても素晴らしい演劇イヴェントであった。

やっぱり予算的にもとても大きな芝居だから、まず舞台装置がとてもよい。
大仕掛けはもちろん、細かいところにもよく気を配られ手を入れられていたし、またその転換も妥協なし、隙もなく行われていた。
セット転換の無粋な行為の現場を決して観客の目に触れさせぬよう、細心の注意と創意工夫をもってプランニングされていた。

そして音響効果、SEもとてもよく考えられ、凝っていた。
こちらもどちらかというと小技が巧く効いていて、たとえば何でもない会話のシーンとかでも、ともすれば聞き逃してしまいそうな、それでいてあって然るべしというヴォリュームとトーンでほんのりと鳥の声や雑踏のざわめき、風の音などが流されていたり。

ストーリーも、ちょっと観る前に何となく想像していたよりは軽佻浮薄とも言えるノリもあった前半、そしてそれとは対照的な、時に切ないほど凄惨な描写をも盛り込んでスピーディに展開してゆく、一気に涙を誘う悲愴な後半、ある意味かなりの力技とも言えるその剛毅な物語と演出力と演技力に、芯から感動した。
感服、面白かった。
ヒステリックなフェミニストたちはこの演目を観てもその物語に心を動かす代わりに嫌悪感を覚えるのだろうか。
ふとそんなことを知りたいと思った。

役者に関しては、堤真一は思ったよりスタイルが良くて舞台映えしていたし、以前から綺麗だなあと思っていた松雪泰子はやっぱり生で観ても綺麗だったし、舞台役者としての経験と実力は折り紙つきの古田新太と梶原善は期待通り、主役を凌駕する才能と技量を存分に見せてくれた。
特に梶原善は、あのキャラクターと体躯ではちょっと演じるのは難しいんじゃないかな、と僕には思われた、迫力と膂力と胆力を必要とするような役柄も、体格のハンディを補って余りある卓越した演技力で見事にこなしていたように感じた。
甘く見過ぎ。
ただ老優藤村俊二は、いい味を出してはいるのだが随所でちょっと台詞が飛び過ぎだった。
完全に失念、という事態まではなかったが、言い直したり妙な間を空けてしまったりといった場面がいくつかあり、そこがやや残念。

終演後には佐賀県出身、松雪泰子の一人ライヴで「佐賀県の歌 松雪泰子ヴァージョン」まで聴けるというゴージャスなおまけ(と言うにはあまりに豪華な)つき。

そしてなぜか開演前のBGMはIron Maiden、第1幕と2幕の間の休憩中はEric Claptonの、どちらもライヴ盤がかかっていた。


主役の堤真一演じる松永誠一郎がクライマックスで、「俺は今まで人を斬ることは仕方がないことだと思っていた。それが剣士として生きていくことなんだと。だけど俺は今、心の底から貴様を叩き斬ってやりたい!!」と激すシーンがあるのだが、その瞬間が「北斗の拳」第22巻でケンシロウが「オレは今日まできさまらは降りかかる火の粉だと思って払ってきた だが……これからはちがう カイオウに与する者はこのオレ自ら戦いほうむってやる!!」と言い放つシーンと見事に重なったのであった。
修羅。


♪ 刀と鞘 - 人間椅子