« 2ヶ月半ぶりに泳いだら | メイン | これぞ"反社"? »

2020年6月 6日(土)

天動説を盲信する人たち

ジョージ・フロイド氏の暴行死を巡り、SNSの普及が大きな背景の1つとしてあるだろうが、過去にあった同種の事件と比べても、今回は相当規模の大きな広がりを見せている。
弟であるテレンス氏の魂からの叫び(それでいて理性によって抑制を効かせているところに思いを馳せるとなんとも言えない感情に包まれる)には、偉大なる先達のスピーチを重ね合わせた人も多いのではないだろうか。
まさしく、"リアル"だ。
ブラックカルチャーと関連が深い音楽界やスポーツ界からのリアクションも目立ち、個人的には、フロイド氏と友人だったというスティーヴン・ジャクソンのインタヴューに感銘を受け、また、これまでほとんど政治的な発言をした記憶がないマイケル・ジョーダンが声明を発表したことにも驚いた。
そして同じスポーツ界からでも、ドリュー・ブリーズが発したコメントはあまりに酷いものだった。
彼の態度について嘆かわしく思うのと同時に、アメリカに生まれ暮らす白人の中には、実は彼と似通った価値観を持つ人が少なくはないんだろうな、という感想もまた、有色人種の1人という立場から、実体験を含めた肌感覚としてあったりする。
直近のトランプ大統領のコメントがそれを具現化した最たる例となっているし、彼が選挙で勝ったということがまあそういうことなのだろう。
アメリカが世界の中心である、アメリカに暮らす白人の価値観こそがスタンダードである、いかなる戦争においてもアメリカのイデオロギーが正義である、戦争を終わらせるために原爆を落としたことは正当である...それらに疑問を感じることなく、"正しい"と素直に信じている人たちの既成概念を揺るがすことはほとんど不可能だ。


♪ Never Again - Nickelback


コメントする