ついにベネポルティアへ
以前より計画を立てつつも頓挫し、この春ようやく京丹波にある古民家の一軒宿 ベネポルティアに行く予定だったが、コロナ禍であえなく延期、6月に入りついに念願の訪問が叶った。
ロケーション、施設、料理、そしてホスピタリティーとすべてにおいて満足度が高く、予想以上に素晴らしい小旅行となった。
2020年6月1日(月)
少し心配だった天気もまったく問題なく、1時間半ほどのドライヴを経て15時ちょうど、無事ベネポルティアに到着。
思った以上の山間で、あまり良くない表現ではあるが、まさしく過疎の集落といった立地。
この日はご主人が1人で切り盛りされていたが、サラリーマンを辞め、縁もゆかりもないこの地で古民家を買い、去年、犬と泊まれる一軒宿をオープンされた(まだ大阪に家があり、ご家族は普段そちらにおられるそう)。
その古民家だが、中に入ると驚くほどきれいに、そして快適にリフォームされていて、ご主人の細やかな心遣いも随所に感じられる。
嫌らしい話、相当金も掛かっているはず。
用意された備品など含め、ワンコフレンドリー具合もかなりのもので、聞けばほぼすべてのゲストが犬連れとのこと。
到着早々、これはテンションが上がる。
荷物を置き、まずは早速周辺を散策。
農道や集落をつなぐ細い一本道はあるが、ほとんど車の通りはない。
しかし獣の気配は当然ながら濃く、そこらでキジの鳴き声はするし、シカの糞も落ちていたり。
山を歩き慣れているそらみだが、その深さは普段歩いているところとは比にならないし、上に述べたように野生動物の気配も半端ないから、とても興味深そうにしている。
川でサギを見て200~300mほど思いっきり(と言いながら私がまがりなりにもついていけてるということはかなり手加減しているのだろう)のダッシュを立て続けに2本ほどかまされ、必死にリードを持って並走したら汗だくになるし心臓はバクバクするし腰は痛くなるし...その横で口も開かず涼しい顔で佇むそらみ、さすがドーベルマン。
18時、夕食は部屋に運ばれてくる。
ジビエ尽くしの料理をオーダーしており、宿のご主人とともに今日の食材を獲った地元の猟師さん夫妻も顔を出してくれた。
鹿のローストに、猪のべっこう煮とステーキ。
大根とともにべっこう煮にされた猪は初めて食べたが、身の締まった豚肉といった風情で大変美味しかった。
他、サラダやスープに使われている野菜や米もすべて地元産とのこと。
お腹いっぱい、堪能した。
暗くなってから、近くを流れる小川を覗きにいってみたが、期待していたホタルの姿は見られなかった。
残念。
慣れぬ場所でのお泊まりで、排泄のペースがなかなか掴みづらかったそらみだが、24時頃、ようやく外でウンチをすることができた。
しかし1歳の頃とかに比べると初めてのところでも落ち着くのがだいぶ早くなった。
少しずつ着実に成長している。
遠くから鳴り響くシカの声と各種カエルの大合唱に囲まれて眠りに就く。
いい気分だ。
2020年6月2日(火)
6時半頃、そらみと朝のパトロールに出る。
靄に包まれ、いかにも里山の朝といった幻想的な趣き。
今日は暑くなりそうだ。
8時、ご主人の居住スペースでもある隣の母屋のカフェスペースで朝食を頂く。
温かいクロワッサンが美味い。
ワンコ談義など、楽しくお話もさせていただいた。
そらみは備え付けのおもちゃで遊んだり、ご主人に遊んでいただいたり。
朝食後は少し辺りを散歩し、川にも下りてみた。
10時、ベネポルティアを後にし、丹波のフルーツファーム春日へ向かう。
せっかくこの時期なので、さくらんぼ狩りを楽しんで帰ろうと。
例年は30分ということだが、今年は1時間が宛がわれた。
が、1つ1つ枝をはさみで切ったり脚立に上がったりする必要があり、意外と採って喰うのに時間を要することに気付き、そんなに余裕はなかった。
そして何より、ハウスの中がサウナのように暑く、人間はともかくそらみがずっと口を開いてハアハアしていたので、少し早めに切り上げる。
本当に今日は真夏のようだ...。
さくらんぼの味はめちゃめちゃ美味かった。
やっぱり種類を問わず、食材は新鮮であるほど良い。
12時半過ぎ、自宅に帰着。
そらみも今回の旅は楽しんでいたはずだが、「やっぱりおうちが一番」とむにゃむにゃ言いながらすぐに寝たとかそうでないとか...。
♪ All Life's Trials - Alvin Lee & Co.