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2015年6月19日(金)

2015 NBA FINALS

今季のNBAファイナルは、ゴールデンステイト・ウォリアーズが4勝2敗でクリーヴランド・キャヴァリアーズを下し、チャンピオンに輝いた。
詳細にではないが、ざっとシリーズを観た印象でいうと、ファイナルMVPこそアンドレ・イグォダーラに譲ったものの、やはり絶対的エース、ステフィン・カリーの完成度の高さが半端じゃない。
レジー・ミラーのようにスクリーンを上手く使って正確無比なロングショットをクイックリリースで決めたかと思えば、今度はアレン・アイヴァーソンのようなクイックネスとドリブルスキルでペネトレイトしレイアップ、さらにはジェイソン・キッドばりのコートヴィジョンを活かしてアシストパスを供給する。
まさにパーフェクトなガードプレイヤーだ。
唯一神であるマイケル・ジョーダンの系譜を継ぐ者がコービ・ブライアントレブロン・ジェイムズだとすれば、また彼らとは趣を異にするスタイルで現代NBAに君臨するスーパースターがカリーと言えるだろう。
そしてウォリアーズにとっては、今シーズンから指揮を執るスティーヴ・カー ヘッドコーチの功績も大きいと思う。
1996~98年の2度目の3連覇の時にシカゴ・ブルズに在籍し、大事な時にベンチから飛び出してきてはいくつも価値あるスリーポイントシュートを沈めてきた彼だが、当時のヘッドコーチ、フィル・ジャクソンから充分に薫陶を受けたはずのトライアングルオフェンスをおそらくはベースにしつつも、若いチームの特色を存分に活かした戦術で見事にチームを機能させている。
カリーを使ったピックアンドロールや、クレイ・トンプソンのシュート力を当てこんだセットプレイに加えて、往年の"RUN TMC"を彷彿とさせる速攻も頻繁に見せてくれ、本当にチームとしても完成度が高く、成熟を増しているんだなと強く感じる。
この20数年、稀にプレイオフに出られたらラッキーというぐらいの、とにかく弱い、ドアマットのようだったウォリアーズの面影は今シーズンはまったく失せた。
もちろんキャヴスのレブロンとのエース対決も毎試合、非常に見ものだったし、接戦が続いた今年のファイナルは素晴らしく質の高いシリーズだったと思う。
いつか生で観たいなあ、ファイナル...。


♪ Satisfaction - Otis Redding