大相撲初観戦
さる方にご縁を頂いて枡席のチケットを入手することでき、今日は大相撲を生まれて初めて観に行った。
三月場所の十四日目。
下手したら昨日優勝が決まってしまう可能性もあったが、そうはならず今日以降に持ち越しとなり、一安心。
私と妻は気合を入れて正午前に現地に到着したが、係の人に案内され自席に向かっている途中で既にバンバン何人もの力士とすれ違い、いきなりテンションが上がるじゃないか。
客席の通路が花道とかぶっている区間もあって、近づき放題だ。
取組はちょうど三段目が始まったあたりだったか。
届けられた弁当も三段の重になっていて質、量ともに申し分ない。
しばらくしたら現場で待ち合わせていた友人夫妻もやってきて、4人で観戦。
幕下まではまだ体の小さな力士も多いが、そんな小兵が重量級の力士を破った時の拍手と歓声は一際大きい。
また、早い時間帯を裁く行事の衣装は軽く、他にも取組の持ち時間が短かったり、諸々の手続きが簡略化されていたりするが、関取と呼ばれる十両の土俵入りからやはり雰囲気が少し変わる。
何より、取組が進むにつれ客席がどんどん埋まり始め、いよいよ大相撲、といった熱気が高まるのを感じる。
15時40分の中入の頃には満員御礼の垂れ幕も下がり、我々も枡席の狭さをしばし忘れて取組に集中する。
今日の大一番はなんといっても、照ノ富士と逸ノ城の対戦だった。
巨体同士ががっぷりと組んだ大相撲はなかなか決着がつかず、ついに審判の一人が手を挙げて水入り。
場内が大いに沸く。
行事も張り切った水入り相撲は、照ノ富士が制して、今日の白鵬の優勝はなくなった。
そして結び前の一番も注目の、白鵬vs稀勢の里。
仕切りの時の睨み合いや、立ち合いの呼吸など、この取組には見どころが多い。
と思いつつ観る側も気合を入れて凝視していたら、なんと立ち合いで横綱が変化して、何とも呆気なく勝負はついた。
白鵬はたまにこれをやる。
内容としてはもちろん非常に物足りない相撲だったが、横綱は批判されることも充分承知の上で、とにかくどんな手を使っても勝ちたかったのだろう。
それはよく分かった。
結びの一番では、大関・琴奨菊が横綱・日馬富士を真っ向勝負で下し、座布団が宙を舞った。
初めての相撲観戦は軽い興奮状態を持続したままこうして終わり、長いようで案外短い6時間だった。
膝はちょっと痛くなったけど。
♪ Leaving On A Jet Plane - Peter, Paul & Mary