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2014年7月19日(土)

「百物語」FINAL

今夕は白石加代子さんの『「百物語」 第三十二夜』を観に、兵庫県立芸術文化センターへ。
副題に"ファイナル"とあるように今回がラスト、演題は第九十八話「橋づくし」(三島由紀夫)と第九十九話「天守物語」(泉鏡花)だ。
ちなみに百物語は百話まで話してしまうと怪異が起こるとされているので、今プロジェクトも九十九話で止めるそう。

白石さんならではのコミカルな部分も随所で見られる「橋づくし」だが、目に見えない人間の"願望"が持つ妖しさのようなものが、クライマックスでは見事に演じられていた。
三島作品の中ではマイナーな部類に入るものだと思うが、このチョイスはさすが。
そして最終話の「天守物語」では、これぞ白石加代子の真骨頂というべき、重石の効いたド迫力の怪演が存分に味わえる。
物語も、「百物語」のラストを飾るにふさわしい、堂々たる"怪談"として仕上げられている。
残念ながら私は原作未読だったが、内容を知っていればもっと楽しめたかもしれない。

「百物語」FINAL

私が生で聴くことができたのは僅か10話ほどであったが、実に22年にも及んだというこの「百物語」シリーズ、お疲れさまでした。


♪ Please Love Me - B.B. King


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