第63回定期演奏会
兵庫県立芸術文化センターで、第63回定期演奏会を聴いてきた。
演目は、ワーグナーの「タンホイザー」序曲、ピアソラのバンドネオン協奏曲、そしてブラームスの交響曲 第4番。
開演前のプレトークで佐渡裕芸術監督が仰っていたが、オープンより8年、昨日の公演で、来場客が400万人を超えたとのこと。
これはかなりのハイペースだそうだ。
思えば私もこけら落としの第9に始まり、何度聴きにいったものか。
今日ももちろん満席であった。
そもそもは、バンドネオン協奏曲ってどんなんじゃろか、と興味を抱いてこの公演のチケットを買ったわけだが、ワーグナーとブラームスの方が正直よかった。
前者はオペラの序曲、後者はシンフォニーということで性格は違うが、弦楽と管楽のアンサンブルを堪能するという、オーケストラ本来の魅力が強く表れていたと思う、ともに。
ワーグナーの序曲には目を覚まされたし、ブラームスの4番の第3楽章はガツンとかっこよかった。
コンチェルトの方は本物のバンドネオンの代わりにアコーディオンが充てられていたんだが、そのアコーディオンを弾く御喜美江氏が実に超絶技巧。
プロなんだから当たり前といえば当たり前だろうが、小柄なヴェテランの女性奏者とは思えない迫力だった。
兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC)は、今公演が年度始まりということで、新メンバーが11人ほどデビューしていたようだが、そのせいかまあ若干不安定だったかも。
コンチェルトの時のギロというパーカッションのズレは特に目立ったような...。
それにしてもいつも思うことだけど、演奏は超一流ではないかもしれないが、佐渡裕氏の指揮を4000円で観られるなんて、本当にリーズナブルな幸せだ。
♪ See You in Hell, Blind Boy - Ry Cooder