懐古主義
不景気である。
実際に右肩下がりなままかどうかは別にして、そういった雰囲気は未だに蔓延っている。
それは確かにそうで、各所においてビジネスモデルが変容しつつある、と巷間よく言われている。
私が身を置く業界ももちろん例外ではなく、そんな最近の実感から派生して、ふと重要なコンテンツたるテレビ番組というものに思いを馳せてみた時に、本筋の衰退を感得したような気がして、慄然としてしまった。
つまり、懐かしの名番組たちに及ぶものが現在、私見によると殆ど皆無。
「連想ゲーム」、「クイズ面白ゼミナール」、「クイズダービー」、「オレたちひょうきん族」、「鶴瓶上岡パペポTV」、「8時だョ!全員集合」、「川口浩探検隊」、「世界まるごとHOWマッチ」、「なるほど!ザ・ワールド」…。
かつて存在していた、シンプルで完成度の高いバラエティ番組はあれやこれやと思い浮かぶが、翻って今は果たして。
このような感慨はテレビ番組のみならず、ひょっとしたら他にも色々な分野において当てはまるかもしれない。
例えば、音楽、マンガ、映画、ゲームソフトとか。
昔はよかったじゃないけれど、当時に匹敵するような関心や情熱を少なくとも私は今、感じ得ない。
といってもこんな感想はそれこそ何世代にも渡って、遥か昔から先人たちによって語り尽くされている吐露のループに過ぎないのかもしれないけどね。
レコードどころかCDすらショップで買うことはなく、物心ついた時から調べ物といえばインターネットで検索、手に携帯電話を握りしめたまま生まれてきたようなニューエイジたちが感じる事柄はもちろん、またまったく別物なのだろう。
♪ Jaded Heart - Dokken