「人間の美点は時代の解釈次第だ!」
本日12:30開演の「コリオレイナス」を観に、妻と「シアター・ドラマシティ」へ。
ちなみに大阪公演の楽日。
シェイクスピア原作、蜷川幸雄演出、唐沢寿明主演、他の出演は、もはや蜷川作品には欠かせない瑳川哲朗に、勝村政信、白石加代子、吉田鋼太郎ら。
いつもの蜷川演出通り、修辞に溢れたちょっと早口の長台詞は確かに平易でないが、個人的には好きだ。
翻訳ものであるという雰囲気を残しながらも日本語として心地よいリズム。
さすが、という言葉しかない。
特に今回はシェイクスピアなので、余計にそう感じた。
このあたりは「あわれ彼女は娼婦」や「オレステス」などを髣髴ともさせる。
結構期待していた唐沢さんは連日の公演疲れか、明らかに声が本調子ではなかった。
「白い巨塔」でも見せたように、激情を持った酷薄な役柄も堂々とこなせる彼の演技そのものはもちろん素晴らしいが、こと発声に関してはやはり瑳川さんや吉田さんや他のヴェテランたちにはちょっと太刀打ちできない。
唐沢さんも若い頃から結構舞台の数はこなしているはずだけど…。
特に目を瞠るほどすさまじく迫力があったのが、白石加代子さん!
男性役者にまったく引けをとらないどころか軽く凌駕しているその肉声の通りよさに加え、間のとり方、目線の配り方、そして観客の反応を感じながらチョコチョコとアドリブ(おそらく)をかましてくるところなど、とにかく圧倒的!
すごい。
勝村さんは演技そのものはよかったと思うんだけど、やっぱりどうも軽薄というかコミカルなイメージが強くて、シリアスな役柄を演じられている様には個人的に少し違和感が。
もう少しコワモテの役者さんでもよかったような…。
世の中なんでも唯一の絶対的な価値観でぶった斬っていければいいけど、無論そうもいかないから誰だっていくつものスタンダードを時と場合に応じて使い分ける。
それができない不器用な主人公 ケイアス・マーシアスはただ自分の意思に素直に生きようとするがあまりに、どうあがいても抜け出せない底なし沼にはまり込み、苦悩する…。
プロットはたとえ単純でも、それを観る者、聴く者の五感を総動員させて伝えたいものを伝えきるならば、紛れもない傑作だ。
何度でも言うが、蜷川作品に外れなし。
アプローズタウンでパスタを食べて、ハービスエントへ行く。
ヨガグッズなどを扱っているショップで妻がピラティス用のウェアなどを購入。
それから今度は心斎橋へ。
数日前に不吉な予言をしたがそれに従い、ついにマッキントッシュのノートPCを買ってしまった!
型番がMA700J/AのMacBook(HDD 80G、2GHzのCore 2 Duo搭載、メモリは標準の1GBから2GBに増設)に、新しく出て日が浅いAirMac Extremeベースステーション、3年保証のAppleCare、そしてマイクロソフトのOffice 2004。
まだ箱から出しただけの状態。
さあまずはLANから始めようかね…。
明日の朝はNBAオールスター観なきゃなんだけど大丈夫かな?
♪ Don't Let Me Die - R. Kelly & Jay-Z