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2006年12月17日(日)

ブラックアーマードプレコ墜つ

僕が仕事で不在の金曜の晩、2ヶ月余の闘病についに終止符、ブラックアーマードプレコが水底で力尽きているのを妻が発見した。

在りし日のブラックアーマードプレコ 後ろに見えている魚体はこれまた先日亡くなったスポッテッドナイフフィッシュ

R.I.P.
それはそうと、先般のスポッテッドナイフフィッシュの時もそうだったし、どうも僕が家にいない時に限って魚が死ぬことが多く、そのたびに妻に遺体を回収してもらっている。
ご苦労さんである。

生き物を飼育するということは、まあほとんどの生き物は人よりも圧倒的に短命であるし、また本来の寿命を最大限発揮できるような状況を家庭内に創出することは難しいので、それすなわち死出の旅路への見送りにもつながる。
分かっちゃいるが、毎度毎度味わう寂寞だけはどうしようもない。

野生種たちが、厳しくて過酷ながらも実は一番幸福であろう本来の生息地であるアマゾン河やメコン川や地中海沿岸で伸び伸びと闘いながら暮らしている一方、120cmとか90cmとかいったサイズの水槽やケージに閉じ込められ、人工的な環境に棲んでいる我が家の魚やカメ。
生き物を飼っている者にとって、そいつらが餌を喰らっている姿を見るというのは至福の1つであることは間違いないと思うが、それと同時に、彼らの不憫な身の上、そして自分の双肩に掛かる責任感というものも痛切に感じられるのである、食餌シーンを眺めていると。
こいつらは俺が餌をやらなければ生き永らえることができない、俺が環境を整えてやらなければ体を壊して仕舞いには死んでしまう。
一切合切の生命をすべて俺に預けて依存している生物たち。
だからこそ、物言えぬ動物たちを裏切ってはいけないのだ。
それほど、生き物を飼育するということは罪重く、業が深い。
その十字架の重さを感じない輩が本当に多過ぎる。

昨晩の「世界ふしぎ発見!」は、アルダブラゾウガメの生息地としても有名なセイシェル諸島。
その、400kgもあるという世界最大のアルダブラゾウガメや、セイシェル固有の鳥やカエル、植物など、非常に興味深い内容だった。
もう少し近ければなあ…。


♪ Little friend - Nickelback


コメント

ご愁傷様です。

仰るとおり、「飼育」というものを簡単に考えすぎている輩が多すぎると思います。
特に安価で取引される種類はショップでの扱いすらヒドイ場合がある。
もっと事の重大さを自覚すべきですよね。

やっぱりさ、熱帯魚は飼うのは難しいよ。
見かけ上は似た世界を作ってやっているんだろうけど
どうにも越えられない隔たりがあるんだろうね。
本来彼らが住んでいた世界とは。

>シンジ
ありがとうございます。
「癒やし」を求めてペットを飼うのはいいんですが、生き物を飼うためにはその「癒やし」の何倍もの手間を掛けなければいけない、ということを理解しない人にこの前も会ったもので…。

>しお
まあ熱帯魚もそうだし、それ以外も難しいね、生命をキープすることはやっぱし。
できることは最善を尽くすのみ。

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