おそらくあんまり書かない方がいいだろうことを書いてみた
高校卒業までの18年間を過ごした名古屋から関西に出てきて15年目ぐらいになる。
そんな時分になってようやく分かりかけてきたのが、この地方にはいかに同和、いわゆる部落が様々な形態で様々な問題に影を落としているか、ということ。
かなり大きく捉えてしまえば、ここ数年声高に語られることが多くなった大阪市の財政にまつわる不正や汚職の多くに関わりを持っている。
例の飛鳥会にしたって、それに代表される土地活用を巡る不可思議な状態にしたって、交通局や給食センター職員などの度を超えた厚遇にしたって、食肉業界が絡んだ不透明な金の流れにしたって、広域暴力団の発生源にしたって、そう。
京都や奈良だってもちろん例外じゃない。
そもそもが関西地方の小学校では「同和教育」なる授業が普通にある、ということを学生時代に初めて聞き知って驚き、そして関西で育った友人には僕がそれを知らないことに驚かれた記憶がある。
東海地方では少なくとも僕が小学生だった時代にはそのような教育はなされていなかった。
また、同じく大学生の頃に、当時住んでいた京都市内のとある地区を通りがかったらそこら中ビッシリと路上駐車の列、列、列、にも関わらずその一角には普段決して警邏の警察官が立ち入らないため絶対に駐車違反の切符は切られないのだ、という事実を知った時も同様に驚いた。
長きに渡って彼らに色々な手枷足枷をはめてその生活を封じてきた“平民”たちが今まさに手痛いしっぺ返しを喰らっている、という表現が適切なのかどうか分からないが、とにかく“臭いものには蓋”的な発想で以ってこうした経緯にまったく触れずしてただ一方的に地方自治体の歪みだ何だを舌鋒鋭く批判している様には何となく違和感を覚えるのだ。
今そこに確実にある、横たわっていることが誰の目にも明らかな関係事実を無視しタブー視することは、何も溶解には導くことはないような気がした。
何の問題提起もできないし、ましてや解決策を示すことができるわけなんかないけれど。
話は少し変わるけど、「油かす」という食材が被差別部落社会発信の食べ物であるということを最近知った。
油かすラーメンは美味いよなあ。
♪ Slip Of The Tongue - Whitesnake
コメント
今のバイト先がリサーチ会社なんですけど
人権問題の意識調査の集計整理しながら、差別とか同和のコトを色々調べましたわ
結局
大阪の子ですが、例の「にんげん」て教科書で勉強しましたけど 、本当は何も"教えられてない"んですね 知らないコトだらけでした
Posted by: ともみ | 2006年6月23日 06:11
地方の東西でも捉えかた・考え方が全然違うんですよね。
東北の田舎では、普通に「区」とか「町内」的な意味で「部落」という言葉を使うところもあるし。
「今日は部落の寄り合いだ」とか。
まあ、みんな一緒。人間皆平等……とかいう言葉も、非常に胡散臭いと思いますが。
Posted by: りーだー | 2006年6月23日 08:23
小学生の頃、社会の授業で「部落差別について」があったよ。
でも、先生もよく分かっていなかったんじゃないかな、と思う。
どういう人たちのことを指すのか伝わってこなかったし。
偏見って人の心にあるのかしらね。
今では珍しくないけど、両親が離婚して母親が旧姓に戻らなければ
いけなかった時代の友人は母親と名字が違うから苦労したと言ってた。
ウチも親の離婚の時期が早ければそうだったし。
決して他人事とは思えなかったなぁ。
Posted by: あやっち | 2006年6月24日 02:17
>ともみ
「にんげん」ていうのか、教科書の名前。
たぶん最も本質的なところはぼかされちゃってるんだろうね、つまるところ。
>りーだー
部落という言葉は僕もずっと一般用語という認識で使っていました(今も)。
普通に集落とかを表す意ですよね。
>あやっち
主客転倒なカンジがするけど、社会の仕組みに在るからそれが人の心に伝播するんだろうね。
1人では50万円の羽毛布団は買わないけど群集になっちゃうとその判断力がどっかに行っちゃう。
Posted by: FT編集長 | 2006年6月25日 21:46