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2006年1月23日(月)

コービ・ブライアントが81点!!!

レイカーズのコービ・ブライアントが81得点…!
現地22日に行われたNBA ロサンジェルス・レイカーズvsトロント・ラプターズ戦でのこと。

現代のNBAで、ちょっと大げさだけど自分が生きているうちにこのような数字を目にしようとは、信じられない。

フィールド・ゴールが28/46でそのうちスリーポイントが7/13、そしてフリースローが18/20でしめて81ポイント。
1試合の得点記録としては、まもなく60年にならんとするNBAの歴史において、ウィルト・チェンバレンが1962年に達成した100ポイント(これはこれでいくら時代が違ったとはいえバケモノ的数字)に次ぐ、歴代第2位のスコアである。

誰かが40点オーヴァーを記録すれば「おお」とうなるし、50点オーヴァーが出れば「うおお、すげー」と思うし、60点オーヴァーなら「すっげーなー!」と叫ぶし、デヴィッド・ロビンソンが1994年のシーズン最終戦で71点を挙げてシャキール・オニールを最後の最後でかわして得点王になった時は「ぬおおおお!!!」と雄たけびを上げてみたけれど、81点という数字には正直、今ひとつピンとこない。
それぐらい浮世離れしている。
ちょっとしたロースコア・ゲームの時のチーム全体の得点よりもよっぽど多いぐらいだから。
それもビッグマンでなく、2番、シューティング・ガードの選手が。

確かにシャックが抜けて文字通りコービが大黒柱となってからのレイカーズは、ほんの数年前のダイナスティが遠い昔の出来事に思えるほどチーム成績も芳しくなく、それゆえここのところのコービは「独り善がりだ」だの、「シュートを撃ち過ぎる」だの、「無茶なドライヴ・インが多い」だの、「セルフィッシュだ」だの、「チームを勝利に導くことのできる真のリーダーではない」だのといった批判の格好の的となってきたけれど、たとえ独り善がりであってもシュートを撃ち過ぎであっても、81点も取りチームも勝てばすべての批判者はグウの音も出ないのではないだろうか。
どれだけチームプレイを無視して得点最優先で個人プレイに走っても、神がかって“in the zone”に入っている状態を最低限の条件とした上で、それに加えてやっぱり月並みな表現だけど抜きん出た得点感覚と卓越したバスケットボール・センスがなければ、81点など取れるはずはない。
それもオーヴァータイムなし、42分足らずの出場時間で…!
まさに気違いじみたスコアリング・マシンだった若かりし頃の神、マイケル・ジョーダンとて、1試合に80点はおろか70点すら取ったことはない、実は。

今シーズンのNBA得点王レースは近来稀に見る高レヴェルの激戦となっており、現時点で平均30点オーヴァーを記録している選手はコービの他にアレン・アイヴァーソンレブロン・ジェイムズの計3人。
昨年12月20日には当時キャリアハイの62点を挙げ、そして今回81点を取ったコービは2位のアイヴァーソンを2点以上引き離した。
思えばこの3人の中にセンターはおろか4番の選手すら入っていないこともある意味時代を象徴しているのかもしれない。

ビッグO、オスカー・ロバートソンのシーズン・トリプルダブルと並ぶ不滅の記録と思われているチェンバレンの1試合100点。
今でも僕はこの記録は永久に破られないだろうとは思っているが、しかし、その撃破の可能性をわずかとはいえ予見させるような肉薄がリアルタイムに発生したということは、NBAファンにとって十二分に興奮すべき出来事であった。

ただここまで仰々しく書いといてアレなんだけど、残念ながら僕はこの試合の映像を観ることができていない。
NHKでも中継しなかったし、スカパーのリーグパスも放映カードはセヴンティシクサーズvsティンバーウルヴズ。
こんな時だから急遽カード変更とかするかなあ、と少しだけ期待してみたけどやっぱり予定通りだった。
ぜひともこの試合、最初から最後まで通して観たいなあ。


♪ Before You Accuse Me - C.C.R.


コメント

トラックバックありがとうございました☆ ブログ拝見させてもらいました。EWFのライブ行かれたんですか。いいですね~♪私は、「That's the way of the world」が好きです。コービ、本当すさまじい選手になりつつありますね~。これからの爆発ぶりにも期待です。

anti KOBEのLakersファンのオレとしてはやっぱり許しがたいものはあるんですけどね・・・。
ただココまで行くとさすがに「もう好きにすれば?」という感じでもあります。試合勝ちましたし。

試合を観たい気もしますが、多分「やっぱりコイツ、トライアングルオフェンスしてないじゃん!!」という怒りが込み上げて来そうなので、観れなくても良いかも。
一人で気持ち良くなられても、チームとしてはどうなの??という気持ちですね。

>ライナス
コメントありがとうございます。
他エントリーも読んでいただいて光栄の極みであります。
いろいろな見方はあると思いますが、あの試合、そしてその中での彼のパフォーマンスは間違いなくNBAの歴史の1ページとなるでしょうね。

>シンジ
やっぱりアンチはグウの音どころかいろんなものが出るんだ(笑)。
特に特定の選手やチームに強い思い入れがない一バスケ&NBAキチガイとして僕は、純粋にあの試合のキチガイコービ、観たいですね。

視点がなにかと同じかと思い、思わずTBしました。
バスケねた中心に書いてますので、よろしくお願いします。

ついこの前にチェンバレン以来の4試合連続45点以上を記録したと思ったらまたやってくれましたね。NHKはランディ・ジョンソンが完全試合達成した時は、放送してくれたんですけどね~。レア度は上だと思うので是非見てみたいものです。

>kawashiman
さっそく訪問させていただきましたが、田臥選手のスタッツ分析はとても興味深くて面白かったです。

>もんちゃん
ことスコアリングのみに集中すればこの男はここまでのものを発揮するのか…! という具合ですね、もう。
ダイジェストは昨晩放送してましたが、ぜひとも1試合通して観たいです。

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